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【042】 亀頭とアーモンド

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日本では「亀頭」、チャイナでも「龜頭」が学術的にも正しい呼び名だが、英語圏では Glans penis で、Glans とはラテン語のドングリである。亀頭の俗語は Almond(アーモンド)だ。

英語では身体の一部を植物の実で表現することが多く、胎児や乳房、腫瘍のサイズは、パパイヤだのオレンジだのとフルーツに例えるのが一般的だ。「【029】 デスラー総統とナチスドイツ」で説明したように、キンタマは Nuts である。

Creepy Nuts(クリーピーナッツ):キモいキンタマ

例外としては、ズボンの外から見える「もっこり」を Trouserトラウザー troutトラウト(ズボンのます)、メ*スジを Camel Toe(ラクダの爪先)と呼ぶスラングがある。なお Trouser trout は押韻を目的とした名韻律だ。

さて鶴と亀の話をする前に、いくつかお断りしておく。本ブログでは「中国」という単語は用いない。中華民國の成立は1912年、中華人民共和国の成立は1949年だ。「中華」という単語が普及し始めたのも1900年前後である。

「古代中国」なる表現が蔓延しているが、ローマ帝国を古代イタリア、バビロニアを古代イラクと呼ぶくらい滑稽である。また最近、特定勢力が流行らせようとしているのが見え見えの「中国大陸」なる珍妙な言葉にもツッコミを入れておく。

大陸とはユーラシア、アフリカ、北米、南米、オーストラリア、南極の六大陸を指すのが世界の常識である。カザフスタン大陸とか、ブラジル大陸とか言うのか? まったく馬鹿げている。

昔は「支那」という便利な呼称があった。朝鮮半島、台湾、インドシナ半島を除くユーラシア東部の漢字+儒教+道教の文化圏が「支那」だ。支那の語源はシンで、仏シーヌ、伊シーナ、西チーナ、独ヒーナ、英チャイナ、日シナ。

アメリカ西部に移民したチャイナ人は、主にスペイン系白人から「チノ」と呼ばれ、アメリカがスペインから奪ったフィリピン進出の頃、チャイナ製の生地を使ったズボンを「チノパン」と呼ぶようになった。

なおロシアでのチャイナ名はキッタイ、語源は契丹である。

本ブログでは、中華人民共和国を People's Republic of China の略称「PRC」、PRC 成立前の支那をチャイナと表記する。支那と呼ぶと怒る意味不明な人に絡まれたくないので。

では本題に移ろう。

私は、日本オタクの在日白人の友人が数人おり、時折日本人なら考えたことも無いような質問を受けることがある。その一つが、

「亀仙人のライバルが、なぜ鶴仙人なのか?」

西洋における亀のライバルはウサギと決まっているからだ。

「鶴は千年、亀は万年は古代中国の言い伝え。」なる説明が散見されるが、古代中国をチャイナと言い換えるなら、あながち間違えでもない。

しかし PRC の面積は、9,597,000 km² であり、EU の面積 4,233,000 km² の倍以上である。単一の文化、言語、民族であるはずがないのは、ちょっと考えれば分かること。

チャイナは歴史上、常に国が乱立し、最大国も大して長続きせずに分裂を繰り返し、前政権や敵国の資料は焼き払って新しく書き直すのが常で、歴史の記録など大して残っていないのである。

本ブログでは、チャイナをざっくり二つに分けて考える。それは儒教と道教だ。漢字、儒教、道教。これが三大チャイナ文化というのが、私の見立てである。その境目は、

儒教:北部+支配層
道教:南部+庶民層

チャイナにおける仏教は、ヨーロッパ・ロシアにおけるユダヤ教のような存在で、ほとんどの時代、地域で迫害されて来た。だから東へ東へ逃げて、ついには日本にまで逃げて来た僧侶がたくさんいたのだ。

さて儒教と道教をさらに分かりやすく定義すると、

儒教:左脳(考えろ、感じるな。)
道教:右脳(考えるな、感じろ。)

儒教は徹底して思考と理論を重んじる。一方の道教は、うらない、まじない、芸術、音楽、祭り。

チャイナの儒教には詩作以外の芸術はない。動物もほぼ無視。そして肉体を鍛えるのは下民がすることであり、武術もスポーツもない。死後の世界もない。

神話、干支、節季、風水、書道、水墨画、太極拳。これらはすべて道教に由来する。道教の目的は、仙道を極めて不老不死の仙人になること。仙道の極意は「呼吸法」だ。

道教の神話では、チャイナ西方に仙人の住む山「崑崙山」があり、この山を支えているのが亀。仙人が人前に現れるときには鶴に変身する。

いずれも長寿命で、鶴は千年、亀は万年という概念ができ、それが日本に伝わり縁起物の代表になった。一方の PRC では、鶴亀信仰はかなり廃れてしまった印象を受ける。清朝も中共も民間宗教を弾圧した為だろう。ただし縁起物としての「亀頭」は残ったのだ。

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