【129】 カニカマとカイガラムシ
(*写真はカメムシ目コチニールカイガラムシ科コチニールカイガラムシ属コチニールカイガラムシ)
カニカマは、スケトウダラの擂り身、アルギン酸ナトリウム、塩化カルシウム、コチニール色素で出来ている。カニは入っていない。昭和40年代後半、日本の水産加工会社で生まれた。
新世界アメリカの発見は、旧世界の食生活、嗜好品に革命を起こした。という話を「【059】 うっせえ! うっせえ! うっせえ! うっせえ!」で紹介したが、コチニール色素もその一つだ。
中米に生息するコチニールカイガラムシ。別名エンジムシ(臙脂虫)。翅のないメスはウチワサボテンに寄生する。このムシを乾燥して擦り潰すと赤い顔料となる。コチニールの語源はラテン語の真紅。この顔料は瞬く間に世界に広がり、口紅、頬紅、食紅、繊維染めなど多様な用途で普及した。現代でもイチゴシロップの正体はこのムシだ。
元々、顔料は鉱物由来が多かったため、基本的に贅沢品な訳だが、コチニールカイガラムシは容易に養殖ができた。しかし日本の気候には不適のようで、この色素はすべて輸入品である。
蟹が入っていないカニカマは、その呼称自体が食品品質表示基準に違反している。正しくは「風味かまぼこ(カニ風味)」。「品質表示基準の見直しについて 「風味かまぼこ」 平成21年8月28日 農林物資規格調査会総会」のリンクを貼っておく。
なお欧米では Kani =カニカマ、が普及しつつある。Tofu のように日本発のヘルシーフードとしてすっかり定着したようだ。
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昭和中期から後期、庶民の食生活はまだまだ貧しく、魚肉ソーセージや赤ウィンナー、マルシンハンバーグがご馳走だった。我々世代は、スケトウダラとカイガラムシに助けられたのだ。ビッグカツ、蒲焼さん太郎、 酢だこさん太郎、たらたらしてんじゃね~よ、全部スケトウダラである。
なおキャベツ太郎には、キャベツは一切入っていない。
