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【112】 カエサルとユリウス暦

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(*写真はカエサルの銅像)

では、ギリシャ名・ローマ名・ゲルマン名→英語の月名までの変遷を見てみよう。

1月:不明・ヤヌス・Janusヤノス → January
2月:不明・フェブルウス・Februusフェブルース → February
3月:アレス・マルス・Märzマーズ → March

4月:アプロディテ・アプル・Aphroditeアフロディテ → April
5月:マイヤ・マイヤ・Maiaマイヤ → May
6月:ヘラ・ユノ・Junoユーノー → June

7月:無し・ユリウス・Juliusユリオス → July
8月:無し・アウグストゥス・Augustusアウグストス → August

9月:Septem(ラテン語の7) → September
10月:Octo(同8) → October
11月:Nobem(同9) → Nobember
12月:Decem(同10) → December

July の語源は、ローマ皇帝ユリウス・カエサル。「【028】 宇宙の彼方 イスカンダルへ」で説明したように、Julius Caesar のラテン語読みならユリウス・カエサル、英語読みならジュリアス・シーザー。カエサルが作った暦がユリウス暦、英語では Julianジュリアン calendarカレンダー

ユリウス暦を作った功績を讃え、シーザーの誕生月の7月を July に、閏年の設定を改良したアウグストスの誕生月の8月を August にした、または自分らで名付けた、など諸説ある。これに倣って、後の皇帝も自分の名を月名にする例が増えたが、死んだらまたに元に戻されて、結局定着したのは7月8月だけだった。

では、なぜ10月が8月(October)なのか? これは、ユリウス暦より前のローマ暦ではユリウス暦での3月が一年の始まりだったから。ラテン語→英語では以下のようになる。

1月:Martiusマルティウス(マルス月) → March
2月:Aprilisアプリリス(アプル月) → April
3月:Maiusマイウス(マイヤ月) → May
4月:Iuniusユニウス(ユノ月) → June

5月:Quintilisクインティリス(ラテン語の5の月)
6月:Sextilisシクスティリス(同6の月)

7月:Septemセプテムber(同7の月) → September
8月:Octoオクトber(同8の月) → October
9月:Nobemノベムber(同9の月) → Nobember
10月:Decemディセムber(同10の月) → December

11月12月はどこ行った? 実はローマ暦では11月12月に名は無かったのだ。暦は農業と密接しており、農業をしない真冬には関与しないのである。これをユリウス暦では、名無しの11月12月に名前を付け、1月(旧11月)を一年の始まりとし、マルス月を後ろに二ヶ月ずらして3月とし、7月8月をユリウスとアウグストスに改名した。とばっちりの7月-10月は名前はそのままで2ヶ月後ろにずれた、と言う訳だ。うーん、ややこしい。

因みにフィリピンでは、9月-12月を Ber month と呼び、クリスマス期間を指す。

古代ローマでの一年の始まりは3月。一方、昔のチャイナでは11月。この理由は追って説明する。

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