2026/02/27 仕事の理不尽と保育園の尊さ 〜「最高」と言われる唐揚げが並ぶ食卓〜
2026/02/27
曇り空の朝。でも昨日より空気が丸い気がして、思ったより体が軽い。
リビングの方を見ると、ソファには丸くなった人影。
夫が寝落ちしたまま朝を迎えていた。
「俺も早起きしようかな」と言っていた宣言は、どこへ行ったのだろう。
苦笑いしながら、静かにキッチンのダウンライトをつける。流しにおかれたままのマグカップを洗い、ケトルでお湯が沸くのを待つ。
自分の分の白湯と夫のコーヒーを淹れる。
夫の二日連続の寝落ちに、声をかけるか少し悩む。
体調を崩しがちな時期だと知っているから、週末はなるべく夫へひとり時間を差し出している。
それでも、うまくいかないものだ。
コーヒーが冷める前にと重い腰を上げて、夫に声をかけた。
「はぁーーー」とため息の挨拶が返ってくる。
私に対してではなく、寝落ちしてしまったことへの酷い後悔のため息みたいだ。
コーヒーを一気に飲んで、寝室へ向かって行った。
また私か、うん、そうだと思ってた
今日も仕事は淡々と進んでいた。
「これをやればひと段落」と思ったタイミングで、新しいタスクが差し込まれた。
流石に少しうなだれる。
理不尽さを感じる自分がいる。
「私はあなたの便利屋じゃないのですよ」と、心の中でつぶやいた。口には出さなかった。
こういう場面で、私はぐっと飲み込む。
言っても状況は変わらないと知っているから。
こういうのはお互い様だ、と自分をなだめる。
不満で手を止めることはせずに、どんどん消化していく。だから、頼まれてしまうのだと自分で自分に呆れる。
定時でさっと退勤できたとき、心の中で小さく拍手を送った。今日も踏ん張れた。
小さな背中の尊い光景
お迎えに行くと、次女は1歳児のお部屋にいますと言われた。年長の次女が1歳児のお部屋に?と疑問を抱えたまま向かう。
小さな小さな子たちに囲まれて、ニコニコしながら絵本を読んであげていた。もう少し見ていたいと思い、お迎えに来ていることがバレないように身を隠す。
次女を囲んだ小さな子たちが、次女の読む絵本に見入ってちゃんと聞いている。
尊いとはこういうことだと思った。
仕事の疲れがすっと溶けた。
声をかけるのも惜しくて、読み終わるまでしばらくそのまま見ていた。
こんなふうにお姉さんになっている。
家では一番小さな次女がここではみんなの「お姉さん」でいる。そのことが、じんわりとうれしかった。
「最高」と言われる唐揚げがある
夕飯は唐揚げ。油がじゅわっとはじける音。
千切りキャベツの青い匂いと、味噌汁の湯気。
「ママの唐揚げ最高〜!」
毎週のように作っているのに、全力で褒めてくれる。今週分の疲れが全部どこかへ飛んでいく気がした。
職場での理不尽さも、飲み込んだ言葉も、ソファで寝落ちする人のことも。思い通りにならないことはたくさんある。
でも、大げさでも、お世辞でも、なんでもいい。
私が踏ん張れる言葉は、受け取ってしまえばいいのだと思う。
あなたは今日、どんな一言に救われましたか?
あなたは今日、自分を褒めた瞬間がありましたか?
誰かに認めてもらわなくても、自分でそっと「よくやった」と言える夜があれば、それでいいのかもしれない。誰かの一言があれば、もうそれは素敵な一日だ。
そんな投げやりにも思える気持ちで、姉妹の間に滑り込んで眠った。
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