2026/03/03 雨のひなまつり 〜いつもの食卓にひと色添えて〜
2026/03/03
窓を叩く雨の音で、目が覚めた。
しとしとではなく、少し主張のある雨。
外気はひんやりと重く冷たい。
今日はひなまつり。
手帳を開きながら、夕飯のことを少し考えた。
特別なことを頑張るつもりはなかったけれど、何もしないのも寂しい気がして悩む。ひなまつり給食の献立ともかぶらないように。
そのさじ加減が、毎年少し難しい。
この前「レインコートでの送り迎えも、もう最後かも」なんて思ったばかりなのに。
思ったより早く、また出番が来た。
季節は進んでいるはずなのに、後戻りしているような空だ。
小さなひなまつりの食卓
夕飯は焼肉とコロッケ、おひたしに吸い物。
いつも通りの献立。
ただ少しだけ、お雛様とお代理様のイラストが入ったかまぼこを添えた。吸い物には紅白の玉はんぺんを加えて、仕上げはイチゴのロールケーキ。
平日に特別なごちそうを作る余裕はない。
でも、それだけで食卓の雰囲気がふわりと変わった。
娘たちがかまぼこのイラストを見つけて、
「あ、お雛様だ!え〜かわいい〜」と声が上がる。
吸い物の紅と白を「どっちがピンクが多いかな」と言いながら数えて食べる。
大がかりな準備も、豪華な料理もなくていい。
ほんの少し「今日らしさ」を添えるだけで、いつもの夜がちゃんとひなまつりになった。
そのことに、どこかほっとした自分がいた。
子どもたちの一日
長女は今日、仲良しのお友達に誕生日プレゼントを渡せたらしい。一日遅れて、ようやく。
昨日が誕生日だったけれど、準備万端でラッピングもしたのに、持っていくのを忘れていたのだとか。
今日はちゃんと持っていって、無事に渡せたそうだ。
きっとほっとした顔をしていただろう。
次女は保育園でひなあられをおかわりしたけれど、足らないから今度たくさん買ってほしいと言う。
2歳児クラスのお友達が年長クラスに遊びにきたそうで、けん玉やコマを見せていたらしい。コツを教えながら、少し誇らしげな顔をしていたと先生が話してくれた。
きっと、あのドヤ顔だろうなと想像して笑ってしまう。
いつもの日が少しだけ特別
行事の日というと、つい構えてしまう。
きちんとした料理を用意したほうがいいのかな、とか一生懸命考えて準備していた時期もある。
もっと季節らしいことをしてあげたほうがいいのかな、とか少し立ち止まる日もある。
でも、今日の食卓を眺めながら思った。
焼肉とコロッケでもいい。子どもたちが好きなものが並べばご馳走だし、かまぼこが少し可愛いだけで、ちゃんとひなまつりだった。
大きなことをしなくても、ほんのひと手間で、今日はちゃんと特別になったと思う。
「ちょうどいい」を探すのが、日々の暮らしの中で一番難しくて、一番面白いところだと最近思う。
あなたの「ちょうどいい」は、どのあたりにありますか?
頑張りすぎず、手を抜きすぎず。
自分が「これでいい」と思える場所。
そこは意外と、すぐそばにあるのかもしれない。
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