【アメリカ横断記⑥】壮大!グランドキャニオンとその拠点、ウィリアムズ
僕のルート66のひとり旅はときおり寄り道をします。
今日の旅はメインは、グランドキャニオン!
圧巻の大自然!アメリカの大地が作り出す壮大な絶景は言葉にならないほど美しかったです。
セリグマンを出発しまずはグランドキャニオンのゲートシティ、ウィリアムズを目指します。
そこで出会った人と音楽。
夜の酒場ではわんちゃんとブルースを鑑賞・・・?
ぜひ読んでください!
(※この記事は旅をした2019年の情報をもとに作成されています)
グランドキャニオンの拠点!ウィリアムズ
セリグマンから東へインターステート40号をまっすぐ進むと、次の町ウィリアムズへ到着します。
この町はグランドキャニオンへ向かう観光客の拠点、いわばゲートシティであり、数々のレストランやお土産屋が立ち並ぶ活気のある田舎町となっています。



僕は車で行ったので利用しませんでしたが、グランドキャニオンへの観光列車、「グランドキャニオン鉄道」もこの町から出ています。
まさにアメリカン!なダイナー
Cruiser’s CAFÉ 66 はこの町でも特に人気のレストランで、50年代のヴィンテージ感満載の店内では豪快なステーキやハンバーガーを味わえます。


結構な有名店のようで、店内は満席だったため外のテラス席でハンバーガーを頂きました。
基本的に貧乏旅であり、そこまで食通ではない僕はハンバーガーばかり食べていました。
お安くアメリカを堪能するにはハンバーガーがちょうどよかったんです。
この店でもノーマルなハンバーガーを頼んだのですが・・・

なんかバラバラで出てきました。なにこれ。
お味もごくごく普通で、さすがにケチりすぎたかとちょっぴり後悔しました。
この店では他にも、リブ、チキン、スイーツ、地ビールなどなど様々な料理を味わうことができます!
このお店では奮発してがっつり頼んだ方がよさそうです。
イケおじ達とロックを語らう!
唐突なのですが、僕はバンドTシャツが大好きです。
自分の好きなロックバンドのTシャツを着て、どこかにこれに共感してくれる同士がいやしないかと内心ニヤニヤしながら、町を闊歩するのが趣味です。(気持ち悪いですね)
この日は、ドアーズ のTシャツを着ていました。
すると道すがら現地のおじさんに声をかけられ・・・
イケおじ)Hey you !
僕) ドキッ・・・What !?
イケおじ)You like The Doors ?
僕) YES !!!
テンション爆上がりでした!
このドアーズという一般的には時代遅れかつマイナーであろうバンドに反応してくれたのが、とにかく嬉しかったのです。
その後、友人であろうイケおじが数人集まってきて・・・
イケおじ)見た感じお前若いけどなんで知ってんの?
僕) 60年代のロックが好きやねん!
イケおじ)ドアーズはええよなぁ
僕) ええなぁーレイ・マンザレクのオルガンがたまらん
イケおじ)Light My Fire のイントロは最高やね
僕) 最高!Come on baby, light my fire ~♪
イケおじ)Come on baby, light my fire ~♪
みんなで)Come on baby, light my fire ~♪
最後はみんなで Light My Fire を合唱!楽しい!
異国の地で、ロックを通じて人の温かみに触れたことが何よりも嬉しかったです!
みなさんありがとうございました!

というわけで、ドアーズ の Light My Fireをお聞きください!
【66's Music㉗】Light My Fire / The Doors
イントロと間奏の レイ・マンザレク の オルガン。
不穏な感じというか、浮遊感というか。
何とも言えないトリップ感が漂うのがドアーズのサウンドの特徴です。
この曲が発表された1967年当時は、サマー・オブ・ラブというムーブメントの真っただ中。
愛と平和を謳うヒッピー達が自由を求め放浪し、精神の解放を目的にLSDなどのドラッグを多用していました。
そんなドラッグのトリップ感をロックで表現したのが、サイケデリックロック というジャンルの始まりで、ドアーズもこのジャンルの筆頭格として挙げられます。
【66's Music㉘】Strange Days / The Doors
これは個人の感覚によるものなのでなんとも言えませんが、この曲なんかはもう聞いているだけで心地の良い吐き気を覚えます。
クスリはやったことありませんがそういうことではないでしょうか。
その後サイケデリックロックというジャンルは、多種多様な表現技法によりドラッグという枠を超えてより広義なロックを差すようにはなるのですが、サイケ=ドラッグととらえた場合、そのトリップ感に最も近しいロックはドアーズではないかと個人的には思います。
ブルースと酒と犬
日も暮れてきたころ、町を散歩していてふらっと立ち寄ったこちらの酒場。

渋ーい音楽が聞こえてくるので入ってみるとなんと生演奏でした!
お客さんはほとんどいないのに楽しそうにブルースを演奏しています。

下戸な僕ですが、今日はこの町に泊まると決めていたのでちょっと背伸びしてビールを一杯頼みました。
するとふらっとやってきたひとりのウエスタン風おじさん。
ブルースハープで演奏に参加し、セッションを始めました。



渋い!いぶし銀すぎる!かっけぇなぁ。
そしてこれを聞いているのが、何故か僕の隣にいたこのわんちゃん。

まるで蓄音機に耳を傾けるビクター犬のように、じっとブルースの演奏に聞き入っていました。
ブルースと酒と犬。素敵な夜だこと。
【66's Music㉙】Chow Chow Dog / 細野晴臣
この犬はチャウチャウちゃうんちゃう?ちゃうっちゃーちゃうけどまぁええんちゃう?
たまには気分で選曲してみました。いい味出てます。これまたいぶし銀。
可愛いホステル
夜は Airbnb で見つけたこちらのホステルに宿泊しました。

中に入ってみると・・・

可愛い~!
僕はベッドのみの宿泊でしたが、個室もありました。


ベッドのみのドミトリーとは違い、ホステルは共用のリビングやキッチンがあるのが特徴です。


ここで出会った人とお話しするのもホステルの楽しみのひとつなのですが、あいにく宿泊客は僕だけでした。
それでもここウィリアムズで出会った人、音楽、そしてわんちゃん。
素晴らしい思い出ばかりです。
安らかな気持ちでぐっすりと寝ることができました。
いざ!グランドキャニオンへ!
ウィリアムズを出発し、北へ車で約1時間!
着きました!念願の グランドキャニオン!
入場料は車1台 35 ドル。
駐車場に車を止め徒歩5分ほどで、グランドキャニオンを一望できる最初のポイント、マーサーポイント があります。



壮大!荘厳!広大!圧巻!?
僕の陳腐な語彙力では表現しきれないほどの美しさ。
車降りて徒歩5分ですよ?笑
こんなに楽をしてこの景色を拝んでいいものだろうか?
ここから歩いて 15 分ほど、次の ヤバパイポイント へ!


本当に自然が作り出したとは思えないほど綺麗でした。
まるで絵画のような、いやそれ以上に鮮明な美しさ。
道中可愛いリスがいました。
こうした形で自然を味わえるのも嬉しいですね。




さて、園内の無料シャトルバスで次のビューポイントへ。
グランドキャニオンはとにかく体力を必要としません笑。美しいのに気楽に見れるので罪悪感すら覚えます。
こちらの パウエルポイント まで来ると柵はありません。
ビビりながら断崖絶壁の際まで行き記念撮影!

地球は素晴らしい!自然は美しい!
人類は発展を口実に環境破壊を繰り返しますが、本来あるべき自然が何よりも心地よく、そこに生かされているという事実を忘れてはなりません!
この "自然" というテーマについて、とある一枚のアルバムを題材に掘り下げて考えてみようと思います。
(このアルバムは解釈を聞き手に委ねるよう意図的に創作されているように思います。なので以下はあくまで個人の感想なのであしからず)
【66's Music㉚】Tarkus / Emerson Lake & Palmer
エマーソン・レイク&パーマー (通称 ELP ) は1970年に結成された、イングランドのプログレッシブロックのバンドです。
ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、イエス と並び、プログレ四天王としてロック界に君臨するスーパーバンドであり、メンバーはベースボーカルの グレッグ・レイク、ドラムの カール・パーマー、キーボードの キース・エマーソン のお三方。
(ピンク・フロイドについては「アメリカ横断記③」もどうぞ)
そうなんとこのバンド、ロックでありながらギタリストは在籍していません。
ELP の特徴はなんといっても キース・エマーソン が奏でる爆音の ハモンドオルガン による重厚なサウンド!
豪快に歪ませたオルガンの音とテクニカルなソロは、ギターに勝るとも劣らない迫力をもって、ELP のロックサウンドを構築しています。
そんな ELP の1971年発表の名曲が、こちらの「タルカス」です。
20分に及ぶ大作ですが、以下の5つの章に別れた壮大な組曲となっています。
1.噴火 - "Eruption"
2.ストーンズ・オブ・イヤーズ - "Stones Of Years"
3.アイコノクラスト - "Iconoclast"
4.ミサ聖祭 - "Mass"
5.マンティコア - "Manticore"
6.戦場 - "Battlefield"
7.アクアタルカス - "Aquatarkus"
第2章「石のような年月」では、 "自然" に関する問いかけがなされています。(歌詞一部抜粋)
Has the dawn ever seen your eyes?
夜明けがお前の目に移ったことはあるか?
Had you talked to the winds of time?
時代の風と語り合ったことはないのか?
Will you know how the seed is sown?
種がどのように撒かれたか知りたいか?
Have you walked on the stones of years?
石のような年月を歩いてきたのか?
ここでアルバムのジャケットを見てみましょう。

このアルマジロと戦車が合体したような怪物が タルカス です。
"自然" の生物ですら兵器に改造し、軍備拡張へ突き進む人類への皮肉が、このジャケットには込められているように思います。
ジャケットの内側の見開きでは、怪物タルカスが戦場で戦う様子がイラストで描かれています。


この2体の敵も生物兵器であることから、国家間の "戦争" を意味しているのかもしれません。
タルカスは驚異的な破壊力を持ってこの2体を撃破します。


しかし最後は、マンティコアによって尻尾で目を突かれ敗北し、海へと逃げ帰っていきます。


ここで着目したいのが、マンティコアのみ兵器と一体化した生物ではないということ。つまりは人の手が加わっていないありのままの "自然" な生物であると捉えることができます。
さらにはマンティコアという空想上の生物であることから、人々が心の奥底で恐れている未知の脅威、例えば南海トラフ地震にような、来るべき天災を象徴しているのかもしれません。
第6章「戦場」では 無益な "戦争" に対する嘆きが歌われています。(歌詞一部抜粋)
Clear the battlefield and let me see all the profit from our victory.
戦場を片付け、戦果を見せてもらおう。
You talk of freedom,starving children fall.
お前は自由を語るが、飢えた子供が倒れている。
Every blade is sharp, the arrows fly where the victims of your armies lie.
刃は鋭く、矢が降り続け、そこではお前の軍の犠牲者が横たわる。
さらにこの章には、以下のように "自然" を引き合いに戦争を批判するフレーズも登場します。
Are you deaf,when you hear the season's call?
季節が呼ぶのを聞いているのに耳を貸さないのか?
Were you there to watch,the earth be scorched?
そこで地球が焦土と化すのを見たのではないのか?
Know the leaves of sorrow turn their face,scattered on the ashes of disgrace.
悲しみの葉が色を変え、恥辱の灰の上に落ちるのを知るがいい。
Where the blades of grass and idols reign,Then there will be no sorrow, be no pain.
草葉が偶像として支配する世界なら、悲しみも苦しみもなかっただろうに。
戦争兵器としての象徴タルカスは、圧倒的な強さで敵国を破壊していきますが、大自然マンティコラの天災の前では無力です。
人類は愚かな戦争を繰り返すのではなく、この素晴らしい地球で暮らしているということを自覚し、目の前の "自然" により一層の敬意を払うべきではないでしょうか。
・・・と、こんな感慨に耽ってしまうほど、グランドキャニオンとタルカスはとてつもないパワーで目の前に、耳の横に迫ってきます!笑
長くなりました。ここまで読んでいただき本当にありがとうございます!
次回は山間のおしゃれタウン!とイーグルスの聖地?お楽しみに!
⇒ 次回
