【アメリカ横断記⑫】ロックの殿堂と見知らぬ町ロックヘブン
シカゴを出発し目指すは旅の終着地ニューヨーク!
その道中、オハイオ州は クリーブランド に立ち寄り行ってきました!
ロックの聖地、ロックンロールの殿堂ミュージアム!
世界で認められた偉大なミュージシャンのみに与えられた栄光!
その殿堂がここにありました。
そこからさらに東へニューヨークへと向かう途中、たまたま見つけた「Lock Haven」という名の町。
ロック天国!?(つづり違うけどな)
行ってみよう!
てなわけで、見知らぬ田舎町 ロックヘブン もご紹介します。
今回の旅、ロック大好きなあたくしウキウキです。
(※この記事は旅をした2019年の情報をもとに作成されています)
ロックンロールの殿堂ミュージアム

ロックよ永遠たれ
1986年の創立以来、年に一度の授賞式で世界的に活躍したロックバンドやミュージシャンが選出され、ロックの殿堂入りを果たします。
このミュージアムでは、ロックの歴史や発展に多大なる影響を与えたものとして、これらのミュージシャンの使用した楽器や衣装などが展示されています。
まさにここはロックの歴史博物館といったところでしょうか。
その一部をご紹介します。








ミュージシャンごとにブースがある他にも、ジャンルやテーマごとに展示が設けられていて、ロックの歴史を体系的に学習できるようになっています。
おもしろい!



このミュージアムには展示の他にも図書館と史料館が併設されており、ロックンロールに関する書籍や論文など、その歴史に関わる各種記録が所蔵されています。
僕は閉館間際に訪れたため行けなかったのですが、一般の客もこれらの資料を読んだり、記録された音楽やビデオを閲覧することができるらしく、まさにロックの歴史博物館です!
さてそんな膨大な展示の中から今回は、個人的におもしろいと感じたとあるギタリストについてご紹介します。
意外と?絵が上手いジミヘン
言わずと知れた伝説のギタリスト、ジミ・ヘンドリックス !
ファズやワウなどのエフェクターを駆使した豪快なサウンドに、天才的なまでの演奏技術と表現力。
さらには背中や歯でギターを弾き、最後には火をつけて燃やしてしまう。
音楽性、パフォーマンスの両面においてすべてが革新的であり、ロックにおけるエレキ・ギターの可能性を極限まで引き出した偉大なギタリストです。
当然、後世のロックやギタリストに与えた影響は絶大で、ジミヘンも殿堂入りを果たしているのですが、彼の展示はなかなかマニアックなものが多く、非常に興味深かったのでご紹介します。
まずはこちら。

1969年、ウッドストックフェスティバルに出演した際にジミヘンが使用していたギターのネックストラップです。
ウッドストックのジミヘンと言えば、ギター1本でアメリカの国歌「星条旗」を演奏したパフォーマンスが名演として、ロックの歴史に語り継がれています。
【66's Music 52】The Star Spangled Banner / Jimi Hendrix
アメリカ国歌を演奏する中盤、エレキギターで爆撃機の轟音や、逃げ惑う人々の悲鳴を表現しており、当時のベトナム戦争への皮肉ともとれる演奏となっています。
ミュージシャンとヒッピー達による、愛と平和の祭典ウッドストックフェスティバル。
この演奏は当時のアメリカへのカウンターカルチャーを象徴するという意味でも、名演として評価されています。
さてお次はこちらの展示!

ジミヘンが結成した3人組のバンド、The Jimi Hendrix Experience により1968年に発表され、彼の代表曲として知られているのが、「Voodoo Child」です。
【66's Music 53】Voodoo Child (Slight Return) / The Jimi Hendrix Experience
ド頭からワウを効かせ、ファズでブンブンに歪ませた轟音のギター!
まさにジミヘンサウンドを体感できるロック界屈指の名曲です。
上の写真は作詞したジミヘン本人による、手書きの歌詞!貴重ですねぇ~。
同年に発表された The Jimi Hendrix Experience の3rdアルバム「Electric Ladyland」からは、手書きの歌詞が多く残されているようで、他の曲の直筆歌詞も展示されていました。


お次はさらに貴重な展示!
個人的にこのミュージアムで一番好きな一品です。

これは1956年、当時14歳だったジミ少年が描いた絵です!
己の未来を予見するようなロックバンドの絵。
しかも、The Jimi Hendrix Experience と同じトリオ編成です。
このころから夢に見ていたのでしょうか・・・
しかし結構上手いですね笑。
よくぞこんなものが残っていましたね~。
ジミ少年の作品は他にも・・・

本名はジェームス


これが公開されていることを天国のジミヘンが知ったら、恥ずかしいと思うでしょうか・・・笑
たまたま見つけた田舎町ロックヘブン
クリーブランドを最後に終着地のニューヨークまでは特に予定はありませんでした。ひたすら車をかっ飛ばすのみ!
・・・だったのですが、休憩中にふと地図を見ると「Lock Haven」という名の町が近くにあるのを発見しました。
ロック天国!?(正しくは Rock Heaven なので綴りは異なります)
殿堂の次は天国か?
ロックに浸ったばかりの僕はなんだかテンションが上がってしまいました。
よし!なんも知らんけど行ってみよう!
僕がひとり旅が好きな理由はこういうところにあります。
感情の赴くままに、好奇心に身を任せるのが本当の自由というものです。
ちなみに場所はこちら。
ペンシルベニア州の山間部に位置する小さな田舎町です。
町の中心部はだいたいこんな感じ。



田舎町と言えど、それまでアリゾナの荒野で数々のゴーストタウンを見てきた僕にとっては、意外と栄えてるなぁという印象。
まぁそれもそのはず、ここからニューヨークまでは一応高速で3時間半です。遠からず近からず。それなりに人も集まるのでしょう。(知らんけど)



ところで僕は、アメリカ横断の旅で訪れた町では必ずお土産にピンバッジを買うことにしていました。
ここに来てしまったからにはこの町のピンバッジも手に入れなければならない・・・
完璧主義のA型による無駄な使命感が発動し、この田舎町でピンバッジを探す旅が始まりました。
ところがホントに何もないロックヘブン・・・
田舎町すぎて観光なんて眼中にないらしく、お土産屋さんもありません。
そんな中たまたま見つけたこちらの雑貨屋さん。

残念ながらロックヘブンのお土産はありませんでしたが、店主に聞くと近くのロックヘブン大学の売店ならあるかもしれないとの情報をゲット!
その足で見知らぬ町の見知らぬ大学のキャンパスにずかずかとお邪魔してきました。(図々しさだけはいっちょ前)
ロックヘブン大学
森林に囲まれたキャンパスは広々としていて、開放感がありました。
各棟もレンガ造りでおしゃれです。


やたらと鐘が多いこの時計台は、なんとカリヨンという楽器だそうです!

各音階に調律された鐘を、塔の下方にある鍵盤で叩くことで演奏されるとのこと。
白いガラス張りの部屋の内部に鍵盤があるっぽいです。聞いてみたいなぁ。
調べたところによると、自然豊かなこの大学ではクロスカントリーの大会が開かれるそう。
そんな構内には野生のリスもいました!



こんな綺麗な噴水もあります。

「 "ジュリーの噴水"。ロックヘブンの学生生活を豊かにするという願いを込めて、2003年にジュリーさんにより寄贈されました。」
・・・と看板には書いてあるけどそんなことよりなんだこの水の色。
青すぎる。絵具混ぜてんのか!?
とまぁ色々と大学を見て回り、そのへんにいた学生に場所を聞き売店に辿り着きました。
売店内はラグビーのグッズばかり・・・どうやら強いようです。
そしてそして奇跡的に!ロックヘブン大学のピンバッジが売られているではありませんか!
大学のお土産になってしまいましたが、これの他にあるとも思えないのでこれでよしとします!
ミッションコンプリート!

ちなみにこれまで集めたピンバッジはすべて額に入れて大切に飾っております。

かっこいいので2つ買っちゃった

たまたま立ち寄ったロックヘブン。
なんとも味気の無い町ではありましたが、いい思い出になりました。
おそらく日本でこの町をブログで紹介したのは僕が最初で最後だと思うので、ロックヘブンに行かれる方はぜひ参考にしてください。(絶対いない)
ここからはロックヘブンにちなんで、天国 をテーマとしたロックの名曲を2曲ご紹介します。
【66's Music 54】Stairway to Heaven / Led Zeppelin
ハードロックの始祖、レッド・ツェッペリン が1971年に発表したロック界屈指の神曲、「天国への階段」。
悲しげなイントロから、まさに階段を昇るように壮大さを増していくこの曲。
終盤、Gt.ジミー・ペイジによる神々しいギターソロにより天国へと導かれ、ラストでは豪快なリフと Vo.ロバート・プラントの雄叫びにより聴くものは昇天してしまうのだ!
この曲で、Gt.ジミー・ペイジ が使用しているダブルネックギターは、ギブソン EDS-1275 というモデルです。
2つのギターが1つのボディで一体化した変形モデルで、上のネックは12弦、下のネックは通常のギターと同様6弦です。
美しい音色が鳴る12弦をアルペジオで弾き、ギターソロでは6弦を使用。
ラストのリフで再び12弦を弾くことで迫力ある音を演出しています。
このダブルネックギターが長尺のこの曲に深みを持たせているのは確かで、例えばイーグルスの Gt.ドン・フェルダーもライブで「Hotel California」を演奏する際は、このギブソン EDS-1275 を上記と同様の使い方で弾いています。
(この曲については「アメリカ横断記①」へ!)
ちなみに、先に紹介したロックの殿堂に展示されているエルヴィスのダブルネックギターは、同じくギブソンですが EBS-1250 という別のモデルで、上のネックはなんと6弦のベースになっています。

【66's Music 55】Tears in Heaven / Eric Clapton
お次はこちらも名曲、ギタリストの エリック・クラプトン の「Tears in Heaven」です。
有名な話ではありますが、この曲は彼の亡き息子コナー君に捧げられた曲です。
1991年3月、当時4歳だったコナー君はアパートの53階の窓から転落し亡くなってしまいました。
「Tears in Heaven」がリリースされたのは、その翌年1992年1月。
彼はコナー君に語り掛けるように歌います。
Would you know my name if I saw you in Heaven?
Would it be the same if I saw you in Heaven?
もし天国で会えたら、僕の名前を覚えているかな?
もし天国で会えたら、前と変わらぬままでいてくれるかな?
I must be strong and carry on ‘cause I know I don’t belong here in Heaven.
強くなって生きていかなきゃ、だって僕はまだ天国には行かないから。
歌詞からは悲しみを乗り越えようとするクラプトンの強い意志が感じられます。
この曲を歌うことで彼は自分を勇気づけ、心の傷を癒したのでしょう。
Would you hold my hand if I saw you in Heaven?
Would you help me stand if I saw you in Heaven?
もし天国で会えたら、手を握ってくれるかな?
もし天国で会えたら、僕を支えてくれるかな?
I’ll find my way through night and day ‘cause I know I just can’t stay here in Heaven.
自分の道を見つけるよ、昼も夜も。だって僕はまだ天国には行けないから。
涙が出るほど美しい曲ですね。
この曲は全米シングルチャート2位を記録し、グラミー賞を受賞するほどの大ヒットとなりました。
彼は、ヤードバーズとして、クリームとして、そしてソロとして3回に渡ってロックの殿堂入りを果たしています。
60年代から未だに現役で活動を続ける彼は、ロックのひとつの頂点にいると言っても過言はないでしょう。
これまた余談ですが、ジミ・ヘンドリックスとはお互いに影響を与え合ったよきライバルとして、短いながら友情が芽生えていたそうです。
クラプトンの公式Instagramには1967年当時撮影された2人のツーショットが掲載されています。
なんとも微笑ましい写真ですねぇ。
ジミヘンが亡くなる前日には、彼の誕生日プレゼントとしてレフティーのストラトキャスターを購入していたそうです。
渡せなかったのが悔やまれますね・・・
今回はロックの殿堂と天国にちなんで、ロックの歴史に名を遺す偉大な3人のギタリストについて解説しました。
次回はいよいよ旅のゴール!ニューヨークです!
自由なひとり旅の果てに見えた景色とは!?
お楽しみに~♪
⇒次回
