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【アメリカ横断記⑧】伝統の建築様式が美しい古都サンタフェ

今回の旅ではアリゾナ州を抜けニューメキシコ州へ渡ります。

目的地はアメリカ最古の都市、サンタフェ

先住民インディアンが築いた住居と、スペインの建築様式が融合した町並みは、アメリカ随一の美しさを誇ります。

しかしそこには悲しきインディアンの歴史が・・・

サザンオールスターズの迷曲?「インディアン狂想曲」を勝手に考察して紹介します。

(※この記事は旅をした2019年の情報をもとに作成されています)

ルート66の名物スポット!

HERE IT IS うさぎの看板

ウィンズローからインターステート40号を東へ進み、その途中元来のルート66へ降りると道路沿いにこんな看板があります。

この看板はルート66の有名なランドマークのひとつとして知られています。

「Here it is = ここですよ」と書かれた看板の前に何があるかというと、こちらの Jack Rabbit Trading Post という雑貨屋さん。

中では HERE IT IS Tシャツや、黒うさぎのピンバッジなど、看板デザインのグッズが盛りだくさん!
ここでしか買えないためルート66のお土産にもってこいです。
インディアン関連の雑貨も取り扱っています。

お隣でインターステート40号が並走していますが、ここからは下道ルート66をまっすぐにドライブしていきます。
これぞひとり旅!乙なもんです。


テントに宿泊!?ウィグワムモーテル

ホールブルック という田舎町に着きました。

やってる店があったり無かったり・・・
ルート66の繁栄もあってかつてはそこそこ賑わっていたようですが、今やどもかしこもオンボロです。

そんなこの町にも、ルート66界隈で有名なモーテルがあります!
それがこの ウィグワムモーテル

何が面白いのかと言いますと・・・通常のモーテルと違い、テント風の個室住居がずら~っと並んでいて、ここに車を直接乗りつけ宿泊します。

これは移動狩猟生活を営むインディアンのテント、ティピーをモチーフにしているそうです!楽しい!

そして各部屋の前に停めてある車は宿泊客のものではなく、すべてヴィンテージのアメ車です!かっこいい!

・・・!これは「カーズ」のメーター君か!?

そう!このモーテルはディズニー映画「カーズ」の町、ラジエータースプリングスにあるコージーコーンモーテルのモデルとなっています!

ラジエータースプリングス

ちなみに先ほど紹介した、HERE IT IS のうさぎの看板もこの町に登場しています。


悲しきインディアン居留地

次の町アルバカーキを目指しルート66を走っていると、道路沿いに Painted Desert Indian Center というインディアン関連の雑貨屋があります。

先にも紹介したように、このあたりではインディアンをモチーフとしたスポットが多いのですが、これには悲しい歴史が関わっています。

1492年にクリストファー・コロンブスによりアメリカ大陸が発見されて以降、多くの航海者がヨーロッパからアメリカ本土に渡り、アメリカの植民地化が進みました。

アメリカ先住民であるインディアン達は銃器を持つヨーロッパ勢の圧倒的な軍事力を前に成す術はなく、大量に虐殺され土地を侵略されてしまいます。

白人入植者の民族浄化により土地を追われたインディアン達は、アメリカ政府が管理する「インディアン居留地」という場所に強制移住させられました。

このインディアン居留地が、今ドライブしているルート66上のアリゾナ州とニューメキシコ州の境界付近に存在しているのです。

灰色の網掛け部分がインディアン居留地
赤線は本記事の旅の経路

主にアメリカ西部に点在するインディアン居留地の中でもここ「ナバホ居留地」は最大のもので、その大きさは四国の4倍ほど。

しかし現在のインディアン居留地の総面積はアメリカ本土の 2.8% に過ぎず、総人口に対するネイティブ・アメリカンの人口はわずか 1.0% と言われています。
(アメリカインディアンとアラスカ先住民の血統のみの人口)

居留地における差別、貧困は社会問題となっていますが、現在ではネイティブ・アメリカンの 70% 以上が、都市部で居住しているそうです。

悲しい歴史を持つインディアン居留地ですが、そこで見たお土産屋は華やかで楽しいものばかりでした。

こちらは Yellowhorse Trading Post というお店!

高級なインディアンジュエリーや伝統的な工芸品など、目を引く雑貨がたくさん販売されていました。

「ようこそナバホランドへ」
崖上には動物のオブジェがたくさん

ここを紹介してくれたホールブルック在住のおばさんありがとう!いいお土産が買えました。

さて、ヨーロッパからの移民により制圧されてしまったインディアン。
この ”移民” にちなんでロックの名曲を一曲ご紹介します。
ロックで移民といえばこの曲しかないでしょう!

【66's Music㊲】Immigrant Song / Led Zeppelin

Immigrant Song 、直訳すると、移民の歌。

爆音のギターリフに金切り声の雄叫び!かっこいいですねぇ!
これぞ レッド・ツェッペリン です!

1969年発表の彼らの1stアルバムに世間は度肝を抜かれました。
それまでには無かった破壊的なギターサウンドと、ブルースに根差した甲高いボーカル。

現代のハードロックに通ずるこうしたサウンドはレッド・ツェッペリンが提示したものであり、彼らはハードロックの始祖であると評価されています。
(ツェッペリンについては「アメリカ横断記⑫」もどうぞ)

彼らの3rdアルバムに収録されている「移民の歌」ですが、一体これは何を歌っているのか?歌詞を見てみましょう。

We come from the land of the ice and snow from the midnight sun where the hot springs flow.
我々は氷と雪の大地からやってきた。熱い泉が沸く白夜の国から

この曲はアイスランドで公演を行っていたツェッペリンが北欧神話にインスピレーションを受け作詞されたそうで、歌詞中の我々とは北欧の近海で略奪を繰り返した「ヴァイキング」のことを差しています。

On we sweep with threshing oar, our only goal will be the western shore.
我々はオールを漕ぎ、向かう先はただひとつ、西の海岸

実はアメリカ大陸発見には諸説あり、コロンブスに先立つこと500年前に レイフ・エリクソン というアイスランドのヴァイキングがアメリカに上陸している史実があることから、これを最初の発見者とする説もあります。

歌詞中の西の海岸も、北欧から見た西であるアメリカ大陸を差しています。

How soft your fields so green. Can whisper tales of gore of how we calmed the tides of war. We are your overlords.
お前の緑の大地はなんて心地よいのだろう。
戦乱を鎮めた我々の血の物語が語られる。我々がお前たちの君主だ。

つまりはこの歌詞は、「北欧のヴァイキングがアメリカ大陸に上陸し、戦争の末支配者となる」という物語です。

絶望的な破壊力を持ってアメリカを侵略するヴァイキングの恐ろしさが、轟音のギターリフによって表現されているように思います。

冒頭の雄叫びはヴァイキングの叫び声か、それともインディアンの嘆きでしょうか・・・


美しき古都、サンタフェ

ひたすらドライブ!
アメリカの広大な土地は美しいのですが、正直延々と走っていると眠たくなってきたりします笑

糖分が必要なので旅のお供はもっぱら m&m'sチョコレート。

日本に無い味もあって美味しい

疲れてきたので アルバカーキ で一泊。

マザーロード・ホステル
綺麗な宿泊客のお姉さん
ホステルの猫ちゃん可愛い

ぐっすり眠り出発!
のんびりと次の町、サンタフェへ向かいます!

サンタフェ はニューメキシコ州の州都で、アメリカ建国より遥か前の1610年に創設されました。
アメリカに現存する都市では2番目に古い都市だそうです。

ここサンタフェの特徴はなんといっても、歴史ある伝統の建築様式によって統一された美しい町並み

この地には11世紀頃からプエブロインディアン達が定住し、15世紀にはアドべと呼ばれる日干し煉瓦造りの積層型集落を形成していました。

サンタフェは市内の建築物をプエブロのアドべ風、またはスペイン領時代の復古様式を踏襲したデザインとするよう条例で定めているため、この美しい景観が保たれています。

アメリカとはまた違った、異国情緒溢れる景色が素敵ですね~。

こちらは1610年に設立されたアメリカ最古の教会、サンミゲル教会
1度破壊されたため現在は1710年に復元されたものですが、当時のプエブロ様式が受け継がれています。

プラザ(=広場)を中心とした街づくりは1573年にスペイン国王によって規定され、町周辺にはスペイン領時代の建築様式も見られます。

スペインとアドべが入り混じる景観

奇跡の螺旋階段

1878年にサンタフェ市内に設立された ロレット・チャペル には「奇跡の螺旋階段」と呼ばれる階段があります。

ロレット・チャペル

礼拝堂内部の螺旋階段には、通常あるはずの支柱がありません。
建築材として接着剤や鉄釘が使われておらず、当時の技術では建築不可能とされています。

これは今でこそ保護のために使用されることはありませんが、昔は聖歌隊が1階と桟敷を行き来するために頻繁に使用されており、何故この階段が100年以上も壊れず自立しているのか、その理由は現代でも解明されていません。

この階段は設計者も判明しておらず、あまりの神秘に聖ヨセフが現代に降臨なさって作ってくださったと言い伝えられています。

聖歌隊が歌っている当時の写真

インディアン居留地とサンタフェ。
悲しい歴史ではありますが、紡いできた伝統が息づく工芸品や町並みは素敵なものでした。

最後に、僕の大好きな サザンオールスターズ がインディアンを想い歌った歌があるのでご紹介します。


【66's Music㊳】虫歯のブルース~インディアン狂想曲(MEDLEY)/ サザンオールスターズ

はい!これぞサザンの真骨頂ですね!意味が分かりません。
しかしながら桑田佳祐のしゃがれ声は素晴らしく、この人にブルースを歌わせたらその渋さにおいて右に出るものはいないでしょう。

この曲は2000年に発売されたヒットシングル「HOTEL PACIFIC」のカップリング曲です。
桑田佳祐はおそらく何の意図もなく作詞したであろうこの曲ですが、今回のテーマに沿って無理くり解釈を加えてみました。

楽曲は「虫歯のブルース」から始まります。

歯から血でた Baby ~♪
鉄アレイかじると糸切り歯がこぼれて痛い

そもそも ブルース とは、厳しい農作業を強いられた黒人奴隷達が、その過酷な労働環境の中で憂いや悲しみを口ずさんだ労働歌がルーツとなっています。
(ブルースについては「アメリカ横断記⑩」もどうぞ)

歯を食いしばって働き、飢えに耐え切れず鉄アレイをかじった結果血が出たという訳ですね。(虫歯は関係ありません)

そして曲調は一転してロックへ様変わりします。
ここからは「インディアン狂想曲」。
すべてはこの歌詞の一節に集約されています。

戦争で死ぬのは嫌だ
愛する人たちと生きるのがすきなんだもん

ヨーロッパの侵略により戦死したインディアン達の悲しみが歌われています。

この曲はブルースからロックへとメドレー形式で繋がっていますが、人々はロックの起源にはブルースがあるという本質を見失ってはいないだろうか?

これと同じように、アメリカ発展の陰には虐げられてきた黒人奴隷とインディアンの存在があります。
我々はこれを忘れてはなりません。

以上、無理矢理適当楽曲解説でした。

次回は哀愁漂うモーテルの町、トゥクムカリを巡ります!
地面に刺さるキャデラックのぶっとんだ光景とは?

⇒次回


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