500歳弱!草原に鎮座し続ける寺院|遊牧国家が育んだチベット仏教の美と祈り|カラコルムツアー2日目【2026モンゴルGW10日間一人旅】
エルデネゾーは「モンゴル最古のチベット仏教寺院」と紹介されることが多いけれど、実際に訪れて印象に残ったのは、その古さや歴史というよりも、モンゴル独自の仏教文化が具現化された姿そのものだった。
金色の仏像、鮮やかなタンカ、守護神マハーカラ、そして広大な草原の中で続く祈り。
そこには、遊牧国家モンゴルが育んだ独特の仏教文化が息づいていた。
タイトル写真はシータ・マハーカラの像。
エルデネゾー寺院に行ったのはカラコルムツアーの2日目のこと。ツーリストゲルキャンプを出てエルデネゾー寺院へ。

エルデネゾー概要、料金など
エルデネゾーの敷地に入ること自体は無料だが、敷地の中の特定のお寺に入る際に料金がかかる仕組み。
有料なのはゴルバンゾーと呼ばれる寺院(郡)で、中央寺、西寺、東寺から構成されている。料金は10,000トゥグルク。更に堂内で写真を撮るなら写真撮影用にチケットを購入する。要は撮影代金であり、20,000トゥグルクで購入できる。もちろん購入。
チケットはゴルバンゾーの門を入ってすぐのチケットカウンターで購入するので、エルデネゾーの敷地に入る前に何かを購入する必要はない。
エルデネゾー、構造
四方に城壁があり、そしてその城壁をつなぐ形で108の仏塔で敷地が囲まれている。420㎡の広い広い敷地に複数の寺院や仏舎利が鎮座している。
最古のチベット仏教寺院、エルデネゾー寺院の歴史
エルデネ・ゾーは2004年に世界文化遺産に登録されていて、単体での登録ではなく「オルホン渓谷の文化的景観」としての登録。オルホン渓谷の自然も見に行きたいなあ。
鹿と法輪のモチーフ|初転法輪(しょてんぼうりん)

屋根の上の鹿と金の輪、これはチベット仏教などを中心によく見られるモチーフで、金の輪は法輪と呼ばれている釈迦の教えを象徴するシンボル。
車輪の本数にも意味が|八正道
その車輪の本数が写真のように8本なら、八正道と呼ばれる「正しい理解」「正しい態度」「 正しい語り」「正しい行い」「正しい生活」「正しい努力」「正しい注意」「正しい瞑想」の目指すべき形が表されている。
一方の鹿は、ブッダが悟りを開いた後に初めて説法をした場所の聖地サルナート「鹿野苑」(ろくやおん)に鹿がたくさんいたことに由来して、ブッダの教えの象徴とされているらしい。
つまり金の輪と鹿のセットモチーフは、仏教の正しい教えや正しい姿が広がっていくことを象徴していて、初転法輪(しょてんぼうりん)と呼ばれている。車輪というものの性質上、止まらずに前進していくことも絡んでいるのかも。
金色の持つ意味
チベット仏教において金色は、仏や悟りの智慧の光・不壊の堅固さ・功徳の満ちた尊さを象徴する色とされているらしい。仏像や法具、寺院の装飾などに多く使われているのはそのためだろうか。よく聞く「金剛」という言葉は、ダイヤモンドのように強く、壊れることのない真理のことを意味しているとのこと。
カラーパターンの持つ効果

色の配置の規則性とか、そこから受ける印象とか、ものすごくビビットな色を使っているわけではないのにぱっと目を引く。色単体の主張や個性ではなく、対比と規則性から生まれるリズムで視線を集めている気がする(素人の感想)

ゴルバン・ゾーへ




龍の装飾が軒先についているのは、厄除けや火事を防いだりする意味があると読んだことがある。(龍が水と近しい存在とされるため)この装飾もそうなのだろうか。



この中央寺がエルデネゾー寺院で最も古い建物。ゴル・ゾーと呼ばれている。
中央寺・西寺・東寺の入り口は東向き。太陽が東から昇ることから、悟りや目覚め、明るさの象徴としての意味があるらしい。



生き生きとした仏像

生きているかのようなシータ・マハーカラ

この像はシータ・マハーカラ。「カーラ」はサンスクリット語で時間・死・黒を表すらしい。チベット仏教においては守護神、もっというと仏法を守る護法善神として知られている。見た目はちょっとおっかないけど、じひぶかい存在なのだ。日本には大黒天として伝わり、福の神として親しまれているから不思議だ。
この頭の上の骸骨は「欲・怒り・嫉妬・恨み・無知」の五毒、心の毒を表しているらしい。インドから直接仏教が伝来したことが色濃く反映しているチベット仏教ならではの、骸骨のモチーフが多く見られた。




中央寺・西寺・東寺の正面に位置している二つの建物はそれぞれTemple of TsambaとTemple of Amitayusと呼ばれていて、仏画や仏像が展示されていた。下の写真はTemple of Tsambaから。
アップリケ

アップリケと聞くとワッペンのようなものをイメージしてしまうけど、チベット仏教寺院においてアップリケという言葉を聞いたら、それはタンカにまつわることだと思えば大丈夫。
タンカ
タンカとは、絹や綿の布に描かれる宗教絵画のこと。そしてアップリケは布を切って縫い付けて模様を作る表現技法のこと。上の写真はアップリケ(オレンジの布が縫い付けられている)が用いられたタンカ(全体)。

広大な敷地





奥に見える白いものが、仏塔。
ラブラン寺(ラブリン寺)

ここでは僧侶たちが修行として勤行をしていた。邪魔にならないように静かに見学させてもらった。敬意を表したくて内部の写真は撮らず、スマホも鞄にしまって見学した。
建物からたなびいている旗はご祈禱をした旗。仏教の教えが遠くまで届くようにという意味があるらしい。
ほら貝の音がしたので意味を聞くと、時報の意味があるらしい。地域とのコミュニケーションになっている。素敵だ。



エルデネゾー寺院のWebサイト
カラコルムツアー1日目のモンゴル書道美術館
▼チンギスハンが神格表現されている寺院▼
▼2026年GWモンゴル旅のマガジン▼
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