しくじり転職シリーズ Season1「大企業30年の温室育ちが、初めて転職市場に出た日に受けた衝撃」<第1話>
「まぁ、なんとかなるだろう」という根拠のない自信
2022年3月。私は52歳にして、人生で初めて「転職活動」というものをしました。
ちょうどその約1年前(2021年春)、会社から「希望退職措置」が発表され、「希望退職」というタイトルのとおり、あくまでも退職措置に応募するかどうかは本人の意思に委ねられていました。
当時のその会社は、管理職の役職定年が「55歳」であり、管理職であっても、よほど上のポジションだったりしない限り、55歳になると、子会社を含めたその企業グループ自体から去らざるを得ない、というのが実態でした。
となると、仮に希望退職措置に応募しなくても、55歳になれば嫌でも転職活動をしなくてはいけなくなります。
(もちろん、”蓄え”がたくさんあれば、『FIRE』という選択肢もありますが、私の場合、長年の”散財生活”がたたり、蓄えは皆無のため、まだまだ働き続けなくてはいけません(苦笑))
よって、私に突きつけられた選択肢は、
あと3年居座って55歳で人生初の転職活動をする
少しでも歳を取らないうちに(52歳で)転職活動をやっておく
の2択になりますが、私自身、一度も転職をしたことがないことを踏まえれば、55歳を待たず、少しでも早く52歳で転職活動をしておいたほうが、より、条件の良い会社に転職ができるのではないか?と考えました。
また、転職活動そのものについても、正直、
「まぁ、なんとかなるだろう」
という、今思えば恥ずかしいほど根拠のない自信も満ちていましたw
その自信の根拠は、おおよそ以下のようなものでした。
日本人なら名前くらいは誰でも知っているような大手企業に、29年間勤め続けた
その間、人事業務を中心に、それなりの実績を積んできた
人事職のキャリアは10年以上。制度設計・教育研修・採用・労務・評価・組織開発と、人事領域はほぼ全て経験している
最終的には、本社の人気部署(部門)の人事総務責任者というポジションを担っていた
というようなところであり、当時、同じ部署にいた先輩からも、上記のような内容を根拠として、「Joy君なら余裕で良いポジションに転職できるよ」と言われたりもしていたことも、自信の上乗せになりました(苦笑)
もちろん、52歳という年齢的なハンデは多少あるだろうとは思っていました。多少の苦労はするかもしれない。でも、「まぁ、そこそこ条件の良いところに決まるだろう」、と。
そんなわけで、「まぁ、なんとかなるだろう」という思いもあり、冒頭の「希望退職措置」には、あまり悩まずに、「応募」、つまり、その会社を早期退職することを決断しました。
そして、これまた冒頭記載のとおり、早期退職制度への応募期限は、実際の退職日(2022年3月末)の約1年前でしたので、2021年の春には翌年(2022年)の3月末を以って退職することが分かっていたわけです。
となると、”空白(離職期間)”を空けず、2022年4月から別の会社に着任したいのなら、現職での仕事を続けながらも水面化で転職活動を開始しておく必要がありますが、私の場合、当時の仕事が非常に忙しく、転職活動をしているような暇がほとんどありませんでした。
くわえて、前述のとおり、転職活動については「まぁ、なんとかなるだろう」という根拠のない自信もありましたし、約30年も同じ会社に勤めたのだから、少しくらい(2ヶ月くらい?)休んでゆっくりしてもバチは当たらないだろう、という思いもありました。
そのため、現職を退職するまでは転職活動は一切せず、退職してから開始することにしました。
ちなみに、退職まで半年を切った、2021年末頃、その希望退職措置に応募した何人かの同僚に、状況を聞いてみたところ、ほぼ全員「既に転職活動を始めている」という回答であり、中には、「既に転職先が決まった」という人もいたため、焦りが全然無かった、と言えば嘘になりますが、いずれにせよ、当時の私が担っていた仕事が最後まで忙しかったこともあり、、、予定どおり、2022年3月末の退職時まで、一切、転職活動(企業への応募)はせず、退職を迎えました。
今の私が、当時の私に会えるなら、在職しながら水面化で転職活動を始めておかなかった自分の頬を全力で引っ叩きに行きたいです(笑)
現実は、「”スカウト”なのに書類すら通らない」の連続から始まった
そして、2022年3月にその大企業を退職して4月に入ると同時に、いくつかの人材紹介会社に登録したところ、すぐに、何件かの「スカウト」という名前のメールが届きました。
「スカウト」。なんて甘美な響きでしょう。メールを開いた瞬間、「やはり世間は私を放っておかないね」と、鼻高々だった自分を今すぐ殴りたい(笑)
ちなみに、私に送られてきた「スカウト」メールは、企業そのものではなく、ほぼ全てが「人材紹介会社」や「ヘッドハンター」を通じて送られてきており、まずは、その人材紹介会社(エージェント)等の担当者と面談をし、求人企業の情報を詳しく聞いてから、実際に応募するかどうかを決めることになります。
それらのスカウト案件は、大企業に在籍していた時の給与額よりは少し下がってしまう求人ばかりでしたが、それでも、希望していた「人事部長」的なポジションばかりでしたので、とりあえず1社、受けてみることにしました。
私が最初に接触したのは、小規模なヘッドハンティング会社からの「スカウト」案件であり、紹介された求人は、半導体関連企業の人事部長ポジションでした。
今でこそ、AI需要に伴う半導体関連企業は非常に盛り上がっていますが、2022年当時は、現在のような盛り上がりは全然無く、私自身も特段、半導体業界には興味は抱いていなかったんですが、職務内容や給与条件的には悪くありませんでした。
くわえて、いくら長年、人事業務(採用業務を含む)をしてきた私でも、自分自身が「採用される側」として面接を受けたことは、30年前に、新卒での転職活動をした時以来でしたので、面接を受ける”練習”はしておいて損はなかろう、と思ったため、、その企業に対しては失礼ながら、とりあえず「練習がてら」応募してみることとしました。
そして、応募してから数日後、そのヘッドハンターさんからメールが届き、本文を読み始めたところ、、、
「大変残念ながら、書類選考でお見送りとなりました」
・・・一瞬、何が起きたか分かりませんでした(苦笑)
というのも、当時、私としては、少なくとも「書類で落とされる」ということは全く想定していなかったからです。
しかし、正真正銘、それは俗に言う「お祈りメール」でした。。
「書類で落ちた? おいおい、スカウトしてきたのはそっちだよね? 俺を誰だと思ってる? Joy様だぞ(笑)」 というのが当時の正直な心境でしたが、、憤ってばかりいても仕方ないため、また別のスカウトメールに目を向け、2〜3箇所、応募してみました。
しかし、結果は、最初の時と同じように、全て、「書類選考不合格」。。。
いや〜、これには参りました。
と同時に、初めて本格的に、私の中で「これはまずい」という焦りが生じました。
長年、採用する側として、たくさんの応募者の方たちを「不合格」にしてきた私が、逆に初めて「不合格」を突きつけられた瞬間であり、人事としてのプライドが、音を立てて崩れ始めた瞬間でした(苦笑)
次回、「しくじり転職シリーズ Season1「大企業30年の温室育ちが、初めて転職市場に出た日に受けた衝撃」<第2話>」に続く・・
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