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気づかれなかった優しさと、いまの私

誰かを想うように、自分のことも想ってあげられたらいいのに。
そんなふうに思ったのは、ある朝、いつものように体を動かしていたときでした。

ストレッチと軽い筋トレのあと、
ふと、心の奥から浮かんできたのは、ちょっと切ない感情でした。

「自分を大切にできるようになるほど、
 かつて私を大切にしてくれなかった人たちのことを思い出す」

私は昔から、元気がない人や寂しそうな人に、自然と優しさを向けてきました。
それは見返りのためじゃなく、ただ放っておけなかったから。

話を聞いてほしいときは、時間を問わず耳を傾けて、
寂しそうなときには、あたたかい言葉をそっと差し出していました。

けれど——
その人たちが幸せになっていくと、まるで急に“いい人”になったかのように振る舞うようになったのです。
私はまるで、最初から存在しなかったかのように扱われることもありました。
なかったことのように、距離が遠のいていったのです。

私はただ笑ってやり過ごしていたけれど、
本当は少しずつ、静かに傷ついていました。

私の優しさは、
その人がいちばんつらいときに、静かにそばにいるようなものだったのかもしれない。
でも、そういう優しさほど、気づかれないことも多かった。

誠実に向き合っていたのに、
その誠実さを軽く扱われる瞬間も、何度もありました。

もしかすると——
相手からすれば、私が“やりたくてやっている”という感覚だったのかもしれません。
だから、「ありがとう」の言葉すら、自然と出なかったのかも。

わたしのさみしさにはまったく気づかれなかったけれど、
幸せそうに笑う姿を見ていたら、「よかったんだ」と思えた。
——そう思うことで、自分を納得させようとしていたのかもしれません。

でも今は、そういう関係からは少しずつ離れて、
もう無理して笑うことも、傷つくこともなくなりました。

私は、優しすぎたんじゃない。
ただ、愛を深く向けすぎていたんだと思う。

私の心の奥にあった想いに、気づける人のほうが、きっと少なかった。

だからこれからは、優しさを向ける前に、
「私はこの人のそばにいて、自分のことも大切にできる?」
と、そっと問いかけるようにしていきたい。

たとえ誰にも気づかれなかったとしても、
私が差し出してきた優しさは、今の私のなかにちゃんと息づいている。
誰かを想って向けたまなざしが、
いまは、私自身をあたたかく包んでくれている。

そしてこれからは、
私の誠実さにちゃんと応えてくれる人たちと、
静かに、穏やかに、関わっていけたらいいなと思います。

心の奥で、そっと頷いてくれる誰かに——
この想いが、そっと届きますように。

最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
ふと、自分の向けた愛の深さに気づいたこと、ありますか?
よかったら、そのときの気持ちを、そっと教えていただけたら嬉しいです。


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