拙著のお隣の本を観察する(有名人の推薦がうらやましい)
拙著『8の都市からよむ「世界一周」の世界史』(日経ビジネス人文庫)を出版して半年あまりが過ぎた。ありがたいことに全国の書店に並べていただいている。単著を書いて初めて気になったことがある。本の帯の推薦ってどうもらうのだろうかーー。
リアルエゴサの鬼に
2025年6月に発売して以来、頻繁に書店を訪れては「どういった棚に置かれているか」「特集されているか」「平積みされているか」などをかなり細かくチェックしている。
発売当初は東京駅近辺の大型書店はくまなく回った。北は札幌、南は那覇まで書店で販売されていることを確認にいった。

有隣堂横浜西口店が「横浜再発見」というコーナーに平積みで置いてくれたのは凄くうれしかった。(有隣堂は遅くとも小学生の頃から通い続けている書店だ)。丸善ラゾーナ川崎店がPOPを付けてくれたのもありがたかった。
丸善丸の内本店は文庫新刊書コーナーで長く陳列してくれていた。(いつも見に行っています)。蔦屋書店は多くの店舗でしっかりと並べていただいた。羽田空港のお店に置いてもらえたのもよかったーー。
いわば、リアルなエゴサーチとして、自分の本がどういう扱いになっているのかを定期的に調べている。東京、神奈川はもちろん、札幌、名古屋、京都、大阪、福岡、那覇では並んでいる現物を確認した。ほかの都市でも在庫検索ができる書店の在庫はだいたい調べたし、一部図書館の収蔵状況も確認した。
大家の横で恐縮
その中で僕が気にしているのはお隣に並ぶ本である。
「日経ビジネス人文庫」という文庫本なので、やはり同文庫の本とご一緒するケースは多い。みた限りでは、同時期に発売された出口治明氏と上野真弓氏の『ローマ3000年史』の横に置かれることが多い。

フランス史の大家で、僕も学生時代から著者を拝読している福井憲彦氏の『教養としてのフランス史の読み方』(PHP文庫)の横に陳列していただいたこともある。
さすがにあまりにも畏れ多い配置ではあるが、一瞬でも高明な歴史学者の本の横に置いていただけたことで、何かいい夢をみさせていただいた感じすらした。(丸善の書店員さん、ありがとうございます)。
山崎怜奈さん推薦の世界史本
さて、久しぶりに代官山の蔦屋書店を訪ねた。蔦屋書店の各店舗のキュレーションの妙にはいつも感心する。
在庫検索すると、『8の都市からよむ「世界一周」の世界史』は「在庫あり」となっている。目が乾燥するくらいくまなく探して、世界史コーナーでようやく見つけた。ちゃんと置かれているのをみて安堵する。(まあ、本来は読者のもとに旅立っているほうが望ましいのだが)。
ふと、横の本をみると、帯に「山崎怜奈さん推薦」と書いてあるではないか。祝田秀全氏の『2時間でおさらいできる世界史』(だいわ文庫)である。
アイドルグループ乃木坂46の元メンバーで、歴史好きを公言している山崎怜奈さんの推薦がついていたら、きっと本を手にする人は増えるだろう。歴史に興味を持つ読者の増加も予想される。
しかし、どうやったら書籍の帯って書いてもらえるのだろう。正直うらやましい。僕の本は公認・推薦を受けていない。こういう本を「無所属」と呼ぶ…わけはないか。

ちなみに、拙著の帯の「人類はいかに旅してきたか?」は結構気に入っている。余談ついでだが、『8の都市からよむ「世界一周」の世界史』の表紙は鈴木成一デザイン室が手がけた。出版に携わる人なら誰もが知る装丁家の事務所である。
書店員さんありがとう
自分の名前が入った本が各地の書店に置かれる。夢のような経験だ。その意味でも本の執筆は得難い体験だった。本屋でお隣になった本も何かの縁。出来るだけ目を通すようにしている。
全国の書店員さん、いつも綺麗に並べていただき、また色々な本に出会わせてくれてありがとうございます。
