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日本語能力試験「合格保証」のニュースを見て考えたこと。

こんなニュースを見ました。
日本語能力試験(JLPT)の合格保証をうたい、中国系SNS上で不正仲介が行われている疑いがあるというものです。

腕時計型の通信機器。
超小型イヤホン。
費用は40万円〜60万円。
試験開始後に外部から解答を受信する仕組みだと説明していたという報道もありました。

不正は当然あかん。
そこに異論はありません。

日本語能力試験は人生を変える資格になった

外国人の方にとってJLPTはただの語学試験ではありません。

日本で働きたい。
もっと条件の良い仕事に就きたい。
将来の選択肢を増やしたい。
そんな人生の分岐点になる資格です。

だから勉強する。
だから挑戦する。
でも残念ながらそこに不正を持ち込む人まで現れてしまう。

もちろん不正は許されるものではありません。

ニュースを見て思い出した支援者

このニュースを見ていて、建設分野で働く弊社が支援をしている特定技能人材のことを思い出しました。

型枠工事を行っている企業様です。
何度も事前面談を重ねて、
日本語レベル、経験のフィルタリング、志望動機の確認をしました。
結果として最終面接には2人の候補者。
正直に言うともう1人の方が日本語は上手でした。
受け答えもスムーズ。
会話だけならそちらの方が評価は高かったんです。

でも企業様が選んだのは日本語がぎこちない方の候補者でした。
理由はシンプルです。
人柄でした。
真面目さと素直さ。

現場で頑張る姿が想像できたそうです。
この人は伸びる気がする。
この人なら現場で頑張ってくれそう。
そんなポテンシャルを感じたそうです。

面接を担当した方に聞いてみると「日本語は後から教えられるけど真面目さや人柄は簡単に教えられへんからです」と。

入社後はやっぱり日本語で苦労した

入社してからも日本語で苦労する場面はありました。

職人さんの細かい指示。
専門用語。
現場特有の言い回し。
正直、今でも全部が完璧に伝わるわけではありません。

でも仕事は丁寧。
言われたことは最後までやり切る。
分からないことは聞く。
約束は守る。

その積み重ねを続けた結果、今では現場に欠かせない存在に。
企業様からもあの子がおらんと困ると言われる存在に成長をしています。

課題は日本語。でもそれが見えている

今でも日本語の課題はあります。

でも企業様も本人も私たちクリエも、
今の課題は日本語やなという共通認識を持てています。

だから日本語の支援ができます。
だから現場の教育ができます。
だから次の一手が打てます。

もしこれがあの面接時に企業様がN3持ってるからだけで採用していたら。
もし僕たちがN3あるから大丈夫と思っていたら。
で終わっていたらどうでしょう。
課題が見えないままになっていたかもしれません。

以前も似たことを書いた

実は以前にも日本語試験の不正ついて考えたことがあります。
その時のことを思い出しました。
興味のある方はこちらも読んでいただければ嬉しいです。

現場の評価が先に来る人がいる

僕はこれまでたくさんの外国人材と関わってきました。
その中で感じることがあります。
現場や職人さんからの評価が先に来る人がいるんです。

真面目やな。よう頑張るな。助かるわ。

そうやって少しずつ信頼を積み重ねていく。
すると不思議なことにその後から日本語も伸びていくことが多い。

もちろん勉強は必要です。努力も必要です。

でも現場で認められること。
信頼されること。
それも同じくらい大切やと思っています。

日本語能力試験JLPTは大切

ここまで読むと「じゃあJLPTなんて関係ないんですね」
と思われるかもしれません。

それも違います。
僕は日本語能力試験を否定したいわけではありません。
むしろ大切やと思っています。
実際、これからは日本語能力がさらに重要になる可能性があります。

例えば外食分野では特定技能2号への移行要件としてN3取得(B1レベル)の日本語能力が求められる形に変わりました。

他の分野については現時点で詳細な運用は公表されていません。
ただ、僕は今後同じような流れが広がる可能性は十分あると思っています。

なぜなら特定技能制度そのものが長く活躍できる人材を前提にした制度へ少しずつ変化しているからです。

その時に慌てないために

最近、企業様からも相談を受けます。
「N3持っていたら大丈夫ですよね?」
そこも少し気になっています。

すでに現場では気になる声も出ています。

JLPT N3に合格していても合格証の評価によってはCEFRでA2と判定されるケースがあるからです。

もし将来的にB1が厳格に求められる運用になれば、N3持っているから大丈夫と思っていたが、実は要件を満たしていなかったになる可能性もゼロではありません。

私たちクリエでもN3の取得をゴールにはしていません。
その先の日本語教育とをどう継続するか。
企業様と特定技能2号に向けてどう伴走するか。
そこを大切にしています。

現時点では詳細な運用は公表されていません。
だから断定はできません。
ただ、その時になってから「B1が必要なんですか?」と焦るより、
今から準備しておく方が良い。僕はそう考えています。

資格も大事。人柄も大事。

今回のニュースは不正受験の話です。
本来の論点はそこです。
考えたのは別のことでした。

資格は大事。
日本語能力も大事。
これからもっと大事になるかもしれない。

でも、資格だけで人は測れない。
人柄。真面目さ。信頼。
現場で積み重ねる評価。
それも同じくらい大事です。

あの日、企業様が日本語ではなく人柄を見て採用した彼は今では現場で欠かせない存在になって今も日本語を学び続けています。
特定技能2号を目指して試験対策も取り組んでいます。

たぶん僕たちが目指すべきなのは資格か人柄かではない。
資格も人柄もその両方なんやと思います。

──外国人材、現場からは以上です。


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外国人材、現場からは以上です。|柏手真治 note 共感いただけた方は、応援いただけると嬉しいです。現場のリアルを伝える原動力として、大切に活用します!