育成就労制度では、どこの国からでも外国人を受け入れることができますか?
育成就労制度では、どこの国からでも外国人を受け入れることができますか?【2,234字】
育成就労制度では、悪質な送出機関の排除に向けた取組を強化するために、原則として、二国間取決め(協力覚書(MOC))を作成した国からのみ受入れを行うことを想定しています。詳細については、ホームページ等でお知らせします。
みなさまおはようございます。
育成就労制度、「どこの国でもOK!」ではないって知っていますか?
2027年から本格的にスタートする「育成就労制度」。
日本の深刻な人手不足を解消するための大きな期待を背負って誕生した新制度ですが、実は『外国人ならどの国からでも自由に受け入れられるわけではない』という重要なルールがあるんです。
今日は、この制度の受け入れ国を限定するキーワード、『二国間協力覚書(MOC)』について、皆さんとじっくり考えてみたいと思います。
そもそも「なぜ受け入れ国を限定する」のか?
ここ数年、ニュースでも頻繁に目にする「外国人就労者のトラブル」。背景には、外国人が日本に働きに来る際に、多額の手数料を請求されたり、労働条件が説明とまったく違っていたりといった悲しい現実があります。
そのため、新しい育成就労制度では、外国人労働者をしっかり守るために、最初から悪質な送出機関(いわゆる悪徳ブローカー)を排除する仕組みを整えました。それが「MOCを結んだ国からだけ受け入れる」という方法です。
「送出機関を厳しく管理するためには、日本だけでは限界がある。相手の国にも協力してもらう必要がある。」というのが、この制度の大きなポイントなんですね。
「MOC(モック)」って何?──わかりやすく説明します
『MOC(エム・オー・シー)』とは、「特定技能に関する二国間協力覚書」という文書の略称です。
シンプルに言うと、日本と外国(送出国)の政府同士が、「お互いに責任をもって外国人就労者を守りましょう」と約束する公式な約束書のことです。
具体的には、こんな約束が書かれています。
送出機関のリストを政府が公式に管理
「どの送出機関が安全で信頼できるか」を送出国の政府がチェックして、公式に認定します。
手数料や契約条件を厳しく管理
不当な手数料を外国人が払わされないよう、手数料の上限を決めたり、事前に金額を公開させたりします。
トラブルを起こした機関を徹底排除
日本側と送出国が常に情報交換をして、問題を起こした送出機関をブラックリスト化し、すぐに排除できる仕組みをつくります。
こうした具体的な取り決めがあるので、外国人就労者が安心して働ける環境を作れるわけですね。
手続きもスピーディーに──企業にとってもメリット大!
MOCを結んだ国から外国人を受け入れると、手続きも実はスムーズに進みます。
例えば、「求人情報を送出国の大使館に提出」→「送出機関の安全性をチェックしてもらう」→「大使館が2営業日ほどで承認」という流れ。企業にとっても、手続きにかかる負担や時間がぐっと減るので、「外国人を採用したいけど大変そうだな…」と感じていた会社にとっても朗報なんです。
「じゃあどの国から受け入れられるの?」──2025年4月の最新リスト
2025年4月時点で日本が「MOC」を結んでいる主な国は以下の18か国です。
フィリピン・ベトナム・インドネシア・ミャンマー・タイ・バングラデシュ・ネパール・インド・中国・スリランカ・カンボジア・ウズベキスタン・パキスタン・ラオス・モンゴル・キルギス・タジキスタン・ブータン
こうした国々からの受け入れは、安心して進めることができますね。
例外はないの?──現時点では原則なし!
育成就労制度では、基本的に「MOCを結んでいない国」からは外国人を受け入れることができません。
ただ、「今後、非常に深刻な人手不足が発生した場合には、例外的な対応を取る可能性もゼロではない」とされていますが、現状では正式な発表や計画はありません。今後の動きをしっかりチェックすることが重要ですね。
企業がやるべきこと──準備は「早め、正確、丁寧に」
MOC制度の中で外国人を採用する企業が注意すべきポイントも押さえておきましょう。
送出機関の最新リストを常に確認する
国ごとに認定送出機関リストが常に更新されています。定期的にチェックしましょう。
送出国の法律や手続きを守ること
相手国の手続きや法律を守らないと、トラブルの元になります。送出機関や大使館との密な連携が必須です。
受け入れ後のフォローも徹底的に
日本国内での生活環境や労働環境を整え、困った時にはすぐに相談できる環境を作ることが重要です。
これからの課題──さらに良い制度にするために
最後に、今後の課題も見えてきました。
MOC締結国をさらに増やす必要性
今後はもっと多くの国と安全な枠組みを結ぶことが求められます。
地方の中小企業にもきめ細かいサポートを
情報不足や手続きの難しさに悩む地方の企業に対して、政府や自治体のサポートが必須です。
まとめ──『安心して外国人を迎える』時代へ
育成就労制度は、外国人就労者を安全に、安心して迎え入れるために、「MOC」という制度を導入しました。企業にとっても外国人にとってもWin-Winなこの仕組みを活用して、より良い労働環境づくりを進めましょう。
外国人が、そして日本人が、安心して働ける社会を、一緒に築いていきたいですね!
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
厚生労働省/育成就労制度の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001301676.pdf
厚生労働省/特定技能制度及び育成就労制度の円滑な施行及び運用に向けた有識者懇談会
厚生労働省/第2回特定技能制度及び育成就労制度の円滑な施行及び運用に向けた有識者懇談会
日本政策金融公庫論集 第63号(2024年5月)/育成就労制度の創設と特定技能制度の適正化が 中小企業に及ぼす影響―外国人労働者政策の30年と主要外国人 グループの特徴を踏まえた考察
独立行政法人経済産業研究所上席研究員 橋本由紀氏
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/ronbun2405_04.pdf



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