【漢字楽習室】_想定外を学生と一緒に面白がる余裕を持つために_授業準備で押さえるべき「本時のエッセンス」
想定外の質問に焦る
「先生、これどういう意味ですか?」 授業中、教科書に載っていない想定外の質問が飛んできて、頭が真っ白になったことはありませんか?
周りのベテランの先生方は、どんな質問にも涼しい顔でスラスラ答えているように見える。それに比べて、即座に答えられない私は「勉強不足だ」と学生に思われているんじゃないか。そんな不安や焦りを抱えている先生は、実は少なくありません。
でも、すべての質問にその場で完璧に答えることだけが、本当に「良い授業」なのでしょうか?
貨物列車が通過したとき出た質問
私の教室での、ある出来事をお話しさせてください。
私の学校の教室からは、時々、窓の外を貨物列車が走っていくのが見えます。
通過するときは結構な音がするので、私はいつも授業を少しだけ黙って待つことにしていました。毎日、何回も繰り返される、いつもの光景です。
でもある日、一人の学生が外を指さしてこう言ったんです。
「先生、あの電車の名前はなんですか?」
私は一瞬、ハッとしました。「えっ、今シラバスのこの部分を進めているのに‥‥」という気持ちと、何より「あの機関車の正確な名前、私知らないや」という焦りがあったからです。
でも、1年以上も毎日見過ごしていた貨物列車の名前を、彼らが「知りたくなった」のなら、ぜひ伝えたい。そう思った私は、「今知りたいですか?」と聞いてみました。すると、クラスのみんなが「今知りたい!」と目を輝かせたのです。
そこで思い切って授業を中断し、ホワイトボードに貨物列車の絵を描いて説明を始めました。すると学生たちから「じゃあ、荷物が乗っていないあの部分はなんて言うの?」と、さらに鋭い質問が飛び出しました。
その場では分からなかったので、「先生、調べておくね!」と伝えてその日の授業は終了。帰りに駅で電車を待っていたら、なんと目の前に偶然「金太郎」という電気機関車が停車したんです!「これだ!」とワクワクしながらすかさず写真を撮りました。

その後、自分で調べて「金太郎」だけでなく「桃太郎」という名前の電気機関車もあることを知り、日本の昔話をベースにした「やさしい日本語」のリライト教材をAIと一緒に作ってみました。まだ授業で披露する機会は訪れていませんが、あの一件以来、学生たちとの距離がぐっと縮まり、授業の雰囲気がとても温かくなったのを感じています。
想定外を学生と一緒に面白がる
もしあの時、私が「今は教科書の勉強中だからダメ」と突っぱねていたら、あのノリノリで面白い空気は生まれなかったはずです。
私たち教師は「歩く辞書」になる必要はありません。 学生が本当に求めているのは、完璧な正解をその場でくれることではなく、自分の「知りたい!」という好奇心を一緒に面白がってくれる先生なんです。
「でも、脱線に付き合っていたらスケジュールが遅れるのが不安‥‥」 そう思う先生もいますよね。だからこそ大切なのが、授業準備の「引き算」です。
授業準備で押さえるべき「本時のエッセンス」
「これだけ押さえれば今日の授業は成立する」という「本時のエッセンス」を短時間でギュッと押さえるコツさえ掴めば、授業に心地よい「余白」が生まれます。その「余白」こそが、学生をノリノリにさせる「生きた教材」を受け入れるスペースになるのです。
教案をただこなすだけの、スケジュール通りの授業はもう卒業しませんか?
私の漢字楽習室(日本語教師のためのお悩み相談室)では、授業準備を効率化し、本時のエッセンスを短時間で押さえる具体的なコツをお伝えしています。あなたの中に眠っている「教える楽しさ」を、もう一度一緒に取り戻しましょう。
授業後に「今日も楽しかった!」と、あなたも学生も笑顔になれるワクワクする授業を、ここから一緒に作っていきませんか?
あなたの「学生と一緒に授業を楽しみたい」という気持ちを、全力で応援します。
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