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姫路への道のり-①母親の認知症

12月の冬、母の様子がおかしかった
仕事から帰宅し、ストーブの灯油が切れていることに気づいた。
「今から買いに行ってくるね」
そう母親に伝えると、あからさまに不満そうな顔をしている。
何か言いたいことがあるのかと聞くと、
「もういい! 帰ってきたら叱ってやる」
と言う。
身に覚えがないので問い詰めると、返ってきたのは衝撃的な言葉だった。
「あんたがお金を盗んだから、叱ってやるんだ」
驚いたというより、泥棒だと決めつけられたことへの怒りが強かった。
母はもともと性格がキツく、昔から理不尽に怒られることがよくある。
だからこそ、余計なトラブルを避けるために普段からなるべく関わらないようにしてきた。
「そんなことするわけない」と反論しても、母は「お前が盗んだ」の一点張り。
そこから激しい喧嘩に発展した。


結局、「どこにあるか一緒に探そう」ということになり、母の部屋へ向かった。
棚から町内会の資料を出してきて、「ここに入っていたんだ」と言う母。
一緒に中を確認したが、やはりお金などどこにも入っていない。
そのことについて話していると、ふと資料を見た母が言い出した。
「なんで資料がここにあるんだ? あんたが出したのか!?」
「さっき自分で出したでしょ」
そう答えても、母は強硬に言い張る。
「出してない!」
さっき自分でやったことさえ認めず、また人のせいにする。
その態度に、余計に腹が立った。
理不尽にもほどがある。
「本当におかしいんじゃないか」
という怒りと理解しがたい相手への苛立ちが止まらなかった。

あの日。
あの時、感じた強烈な怒りと違和感
それが、「始まり」だった。


▶︎続きのお話はこちら
②母親の認知症(親が認知症に⁈)




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