【潜入】新百合ヶ丘の「コナズ珈琲」は金持ちたちの楽園か?
新百合ヶ丘(川崎市麻生区)のリッチワールドで飯を食う「どうせ死ぬんだ」シリーズ、第3弾。
私は年金生活を始めた時、「外食は1食1000円まで」というルールを作ったが、物価高騰で、すぐに実情に合わなくなった。
そこで、1食1500円までに緩和して、今日にいたっている。これは、だいたい、今の平均的感覚ではなかろうか。
もちろん、外食は基本、1日に1回の贅沢だ。その上限が1500円ということである。
しかし世の中には、客単価1500円以上が当たり前、という飲食店がある。
私はそれを「リッチワールド」と定義して、ふだんは近づかない。
でも、「どうせ死ぬんだから」と蛮勇をふるい、1食1500円以上の食事に挑戦するシリーズだ。
これまで、新百合ヶ丘の「Bondis(ボンダイズ)」、「くいどん」に行って、昨日はついに「コナズ珈琲」に行きました。
昨日は、沖縄の転覆事件で、なんか気分もクサクサしていたしね。
コナズ珈琲は、トリドールホールディングス代表取締役社長の粟⽥貴也氏が、2011年に丸亀製麺を出店するためハワイに行き、現地にあったカフェに感銘を受けて発想されたという。
2013年、埼玉県のふじみ野で1号店が開店。
ちなみに、ハワイの「コナ」とは、私は覚醒剤のことかと思ったが、コーヒー名産地の地名らしい。
新百合ヶ丘店の開店は2020年だ。
それから6年、私は店の前を何百回と通ったが、1度も入ったことがなかった。

この店の価格が超強気であることは、経済記事で読んで知っていた。
客単価はやや高めだ。例えば、一番人気という「ストロベリー&バナナホイップパンケーキ」や「アボカドハンバーグロコモコ」、「BBQベーコンチーズバーガー」は1749円(税込み、以下同)。それにドリンクとしてハワイコナ100%のコーヒー(968円)を付ければ、2717円と、相応の金額となる。しかもランチセットなどのお得なサービスはない。一般的なファミリーレストランであれば、ドリンク飲み放題付きのランチセットが900円程度で済むため、それに比べると約3倍の出費となる。
「第2の丸亀製麺」はハワイカフェ 連日満席、非効率経営で急成長(日経Tクロストレンド 2023/8/10)*価格は当時
一般的なファミリーレストランの3倍!
コーヒーとパンケーキで3000円弱!
私には一生無縁な店に思えた。
いつ通っても駐車場には車がいっぱい、店の外に客があふれていることも多く、流行ってるなあ、とは思っていたが。
コナズ珈琲は今や全国にあるし、ふつうに行ってるよ、という人も多いだろうが、オレとは世界が違うの。
でも、昨日は初チャレンジした。
すぐ満員になるだろうと思ったから、開店の10時を少し過ぎた頃に行った。
店に入ったら、こんな感じ。

入り口のところで戸惑っていると、きれいなおねーさんが近づいてきて、
「今なら、お席を選べますよー」
と声をかけてくれた。
「あ、どこに座ってもいいんですか」
「ええ、空いてるところなら」
そして、
「お客さん、コナズ珈琲は初めてですか?」
とすぐバレてしまった。
私が席につくと、おねーさんは、
「ちょっと、ご説明させていただきますね」
と、メニューを開いて、コナズの「オリエンテーション」を始めた。

私はメニューを見て、その価格の高さに改めてショックを受けていた。
3年前の日経クロストレンドで税込968円と紹介されていた「ハワイコナ100%コーヒー」は、1045円に値上がっている。コーヒー1杯1000円越えである。
おねーさんは、私の表情で察したのか、そのバカ高いコーヒーは勧めずに、3種類が並んでいる税込700円台のブレンドを勧めてきた。
「こちらはハンドドリップで、日替わりで提供してまして、本日はサンセットブレンドです」
と、たしか言っていた。
まだ厳しい顔をしている私を見て、メニューの片隅に載っている、いちばん安い「本日のドリップコーヒー」税込638円の説明を始めた。
「こちらは、ハンドドリップではなく、マシーンでドリップしております」
「なるほど、機械でドリップするから、その分、安いわけですね」
と私がやっと言うと、
「そういうことですねー」
と答えて、次に食べ物のメニューを開いた。

1番人気の「ストロベリー&バナナホイップパンケーキ」は1859円だ。
なんかよくわからない食い物ばかりで・・よくわからない。
このあたりのおねーさんの説明は、もう忘れてしまったが、
「うちのメニューは、ボリュームがあるんで、注意してくださいねー」
と言って去っていった。
私は、メニューの中でなるべく安い食い物を探し、「ベーコン&エッグパンケーキ」1309円と、「本日のドリップコーヒー」を注文した。
セットでコーヒーが100円引きになり、あわせて1837円(税込)だった。

パンケーキなんて、大人になって食った記憶がない。
小さい頃、お母さんが作ってくれたのを食って以来だ。
メイプルシロップとコーヒーパウダーをかけて食べる。
いや、そりゃおいしいけどね。
フレンチドレッシングがかかったサラダもおいしい。
でも、たしかにおねーさんが言ってたとおり、ボリュームがあるね。
考えてみると、まだ昼飯には早い時間で、もう少しお腹が減った時間に来るべきだったと思いました。
周りを見ると、11時くらいには、もう満員に近づいていた。

見回すと、女性客ばかりである。
「Bondis」もそうだったが、95%が女性。しかも、こちらのほうが若い。
私が注目したのは、1、2歳くらいの子供を連れた女性グループが2組ほどいたことだ。
まだ保育園に預けるには早い時期の子供と一緒に、子育てママどうしのおしゃべりで、くつろげる場所なのだろう。
私は、麻生川沿いのレストラン「ちょくちょく」での出来事を思い出した。
私がコーヒーを飲み終わって立ち上がると、近くの席にいた子供連れの女性が寄ってきて、
「子供がうるさくてすみませんでした。静かにコーヒーが飲みたかったでしょうに」
と頭を下げられたのだ。
私はまったく気にしていなかったので、恐縮してしまったが、母親としてはやはり周りが気になるのだろう。
私は老人になって、孫世代の子供は、ただかわいいと感じるようになった。
だけど、若い頃や、現役時代は、周りに子供がいると、うるさいと感じることがあったかもしれない。
周りに、レポートを書いている学生とか、おしぼりを顔にかけて仮眠している疲れたサラリーマン(そんな昭和な奴はもういないか)とかがいたら、子連れの女性は、心やすらげないだろう。
でも、ここ「コナズ珈琲」では、彼女たちもくつろげるのだ。
なにしろ周りはほとんど女性だから、子育ての「援軍」ばかりで、子供が多少声をあげても気にしない。
高めの価格設定が、フィルターの役割をして、狭量な客を排除し、優しいフェミニンな雰囲気がドリップされている感じだ。
トイレに行くと、男女別の個室とともに、「オムツ交換台あります」と表示された多目的トイレがあった。
子育て中の女性が、日中のストレスをやわらげようとして、利用できる店はそんなにないのだろう。
二子玉川とか、あのへんの気取った東急の駅にいくと、周辺にベビーカーを引いた若いママたちが集っている店があったりしたが、そういう店がそういえば新百合ヶ丘には少ない。
「コナズ」は、価格は高めかもしれないが、子供と長時間、居心地よく過ごせれば、決して高くないのかもしれない。
そして、そういう店は、子育て中でなくても、女性が一般に利用しやすい環境であるはずだ。
「コナズ」が流行る理由の一つが、なんとなくわかった気がしました。
まあ、そういう環境に私なんかがいるのも場違いだし、11時を過ぎるともう待っている客が並んでいたので、あまり長居せずに出てきました。
さすが、値段分の価値はある、いい店だと思いました。

<予告>
次の「どうせ死ぬんだ」は、この2300円の最高級「のり弁」に挑戦します!

<参考>
