デジタル環境問題 #2: 問題を三つに分けてみる
前回の記事で、現代のスマホやSNSが抱えるさまざまな問題を、包括的に捉えるために「デジタル環境問題」と名付けてみました。
今回はそれをいくつかに分類・整理してみたいと思います。
この「デジタル環境問題」を大きく以下の三つに分けてみました。
アテンションの搾取: 個人の注意や時間を奪われることに起因する問題
情報処理負荷の増大: 個人が大量の情報処理を強いられることに起因する問題
社会の機能不全: 社会の仕組みが技術進歩に追いついてないことに起因する問題
(1) アテンションの搾取
これは、私たち個人のアテンション(注意や時間)が、本人の意図とは関係なく、事業者の都合によって一方的に奪われ続ける問題です。
スマホの通知や自動再生、次々と表示される動画など、私たちはそれらの刺激に対してあまりにも「無防備」な状態に置かれています。その結果、何かに集中したり、じっくり思考したりすることが困難になっています。
この分類には、以下のような問題が含まれます。
強制的で頻繁な割り込み
フェイクニュース
思考力低下
スマホ依存
(2) 情報処理負荷の増大
次に、個人が「無防備」であるだけでなく、十分な支援がない「密室」のような状態で、大量の情報処理や複雑な意思決定を強いられる問題です。
不平等な利用規約、複雑なポイント制度、あるいは情報の真偽判断まで、本来なら専門家や信頼できる相談相手が必要な判断を、私たちは一人で、しかも瞬時に行うよう求められています。
この分類には、以下のような問題が含まれます。
商業的な情報の優遇
個人の無意識操作
個人の主権喪失
フィッシング詐欺
ランサムウェア
(3) 社会の機能不全
最後に、社会の仕組み(ルールや規範)が、デジタル技術の急速な進歩に追いついていないことに起因する問題です。
かつての社会では機能していたはずの「社会的抑制」や(メディアなどの)ゲートキーパーが、現在のデジタル空間では失われています。その結果、匿名の攻撃が助長されたり、社会の対立や分断が深まる事態を招いています。
この分類には、以下のような問題が含まれます。
社会的抑制の喪失
ネットいじめ/炎上
社会の分断
まだ、しっくり来ていないところもありますし、他の整理の軸もありそうです。
引き続き考えていこうと思います。
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