無理をしないと決めたのに、なぜか苦しくなる──HSS型HSEという気質について
今回は、
HSPの中でも「HSS型HSE」に当てはまる人に向けた話になります。
仕事でもプライべートでも、
「無理はしないほうがいい」
「頑張りすぎないほうが長く続く」
それが正しいと分かっているのに、
いざ無理のない状態になると、なぜか落ち着かない。
それどころか、
無理のない状態が続いてくると
「私はやっぱりダメだ」
「私なんて、価値がないんじゃないか」
「私がいる意味あるのかな」
と自己否定してしまったり、
心のどこかがざわついてしまったりする。
そんな状況に耐えられず、
終いにはあれもこれもとマルチタスク的にやり始めてしまう。
「何それ?無理のない状態がいいに決まってるじゃない」
「なんでわざわざ大変な状態にしているのか意味が分からない…」
そう思われる方がほとんどかと思います。
でも、
「あれ、私のことかも…?」
と思われる方もいるのではないでしょうか。
今日はそのお話をしたいと思います。
1.無理のない日々が、なぜか苦しい
私が今手掛けている業務改善企画があります。
「多少大変になるかもしれないけど、今これをやったほうがいい気がする」
そんな半ば思いつきのような感覚から、
一人で動き始めた企画でした。
そこから、
企画を練り、プレゼン資料を作り、
正直あまり乗り気ではなかった上司を説得し、
各所の関係者に説明しつつ、
5か月程かけて着々と準備を進めてきました。
詳しい内容は書けませんが、
この改善でこれまで実現できなかった効率化が進み生産性向上が見込めることは明らかで、
企画が進むにつれて、運用側だけではなく、
利用者側の意識そのものが変わりつつあることも数字に表れてきました。
1月中には、いったん区切りがつく予定です。
あとは細かい後処理を残すのみ。
日々の業務に加えての改善企画でしたので、
改めて振り返ってみると、
我ながら「よくやってきたなぁ」と思います。
2. 企画が終わるときに襲った“空白”
ところが、年末に企画の終わりが見えてきたときに私を襲ったのは、
「あぁ、またつまらなくなるな」
という絶望にも近い感情でした。
同時に、
「また仕事で価値を創出しないとな」
という思いも湧き上がってきたのです。
普通なら、やり切った達成感を味わったり、
解放感に包まれたり、
安堵の気持ちが湧いてきたり、
もうこんなのやりたくない!と思ったりしますよね?
でも私は、気分が落ち込み、
「これからどうしよう」という不安に襲われました。
3. バーンアウトとは違う、この感覚
この感覚は、
いわゆる「燃え尽き症候群(バーンアウト)」とも少し違います。
燃え尽き症候群(バーンアウト)とは、アメリカの精神心理学者であるハーバート・フロイデンバーガーが1970年代に提唱した概念で、以下の3つの症状から定義されます。
1.情緒的消耗感
→仕事を通じて、情緒的に力を出し尽くし、消耗してしまった状態。
2.脱人格化
→クライアントに対する無情で、非人間的な対応。
3.個人的達成感の低下
→ヒューマンサービスの職務に関わる有能感、達成感。(消耗及び喪失)
私の場合、
疲れ切っていたわけでも、限界だったわけでもありません。
他の人に対して非人間的な対応なんかするわけもなく、ここまで協力してくれたことへの感謝を伝えて回っていました。
それに自己肯定感が低くなっていたので、
むしろ自分に対して「私なんて…」と自己否定的に感じてしまっていました。
イメージとしては、
「今まで熱中していたものを急に取り上げられた子どもが、拠りどころを失って不安定になる」
そんな感覚に近いものでした。
これからどうしたらいいのか分からない。
“私”がここにいる意味が、急に見えなくなったような感覚。
あんなに頑張ってきた企画なのに、
達成感に浸る余裕すらなく、
ただ無性に不安だけが残ったのです。
4. 私は、ちょっと普通じゃない?
正直に言えば、自分でも時々、
「私は、ちょっと普通じゃないな」と思います。
(同じ感覚の方、ごめんなさい)
でも、これは、
HSS型HSEの気質からくるものだったのです。
5. HSS型HSEという気質の正体
HSS型HSEは、HSPの一種で「かくれ繊細さん」とも呼ばれます。
繊細で傷つきやすく、共感能力が高いHSPという特性と、好奇心旺盛で新しい情報や刺激を求めて飽きやすいHSS(High Sensation Seeking ハイ・センセーション・シーキング、新規刺激追求性)という両方の特性を持ち合わせているという意味です。
HSEとは、「外向的(Extrovert)な特性を持ち合わせている繊細さん」と意味です。
つまり、
👉人が好きだけど、大人数で話すと刺激が多すぎて疲れる
👉繊細で疲れやすいのに、新しいことにどんどんチャレンジしていく
といったように、一見矛盾した特性を併せ持っているのです。
無我夢中のときは驚くほどの推進力を発揮できる。
でも、一区切りついた瞬間、
今回のように、自分の存在価値まで揺らいでしまうことがあります。
6. ずっと探していた「私の居場所」
私は、小学校に入学する前から、
ずっとずっと自分の居場所や価値を探している感覚がありました。
成長し大人になっても、
次々と何かに挑戦し続けてもなぜか不安は消えず、自己肯定感はむしろ下がっていく。
「頑張っているはずなのに、なぜ満たされないんだろう」
それは性格や努力不足ではなく、
HSS型HSEの気質によるものだったのだと思います。
今回、この気質のことを書こうと思ったのは、
私自身、想像以上にHSS型HSEの気質に振り回されているなと感じたからです。
幼少期から今に至るまでの、行動・思考・感情。
そのどれもが、HSS型HSEの気質から説明がついてしまう。
HSS型HSEを調べるほど、自分の取扱説明書のように見える。
以前、自分の頭の中のフィルターの存在に気づくことについて記事にしたことがあります。
私のフィルターは確実に
「HSS型HSEフィルター」が基本になっていました。
7.自分を知るほど、生きやすくなる
HSS型HSEだと分かってから、
自分を責めることは、だいぶ減りました。
「また不安になってるな」
「刺激が欲しくなってるな」
そうやって、
自分自身を知り、感じられるようになってきたからです。
今回は、
「無理をしないことがかえってストレスになるHSS型HSEという気質」
についての話を書きました。
もし「これ、私の感覚に近いかも」と思ったら、
スキやコメントで教えてくださいね。
同じ気質を持つ人と、ここでゆるくつながれたら嬉しいです。
●自己紹介とかいろいろ
