総務の仕事って、結局なにをしてるの?ーテクニカルスキルだけでは測れない価値の話ー
「総務って、具体的に何をしているんですか?」
この質問をされるたび、少し説明に困る人は多いんじゃないでしょうか。
総務は会社規模や業種によって扱う範囲が大きく違います。
だからこそ一言で説明しづらい。
ただ、大企業の総務という視点で見ると、
ある程度共通する役割はあります。
■ 総務は「会社のインフラ」を支える部署
総務部はよく
「縁の下の力持ち」「バックオフィス」と表現されます。
実際その通りで、
会社が“何事もなく回る”ための基盤づくりを担っています。
例えば、
• 会社のルールや仕組みを整える
• 社員が安心して働ける環境を維持する
• トラブルが起きないよう、先回りして調整する
一方で、
代表電話の対応、請求書処理、押印対応など、
かなり細かな事務処理も日常的に発生します。
大きな仕事と小さな仕事が、同時に存在する。
これが総務業務の大きな特徴です。
■ 大企業の総務業務は、大きく3つに分けられる
一般的に、大企業の総務業務は次の3領域に整理されます。
① 商事法務関連
• 株主総会・取締役会の企画・運営
• 議事録や重要書類の管理
• 社内規程の整備
• (法務部がない場合)契約書対応
会社法をベースにした業務が中心で、
経験を積むほど専門性が高まる分野です。
② ファシリティ管理
• 本社・事業所の管理
• 設備・備品の管理
• 防災訓練
• 本社移転やレイアウト変更
特に本社移転などの経験は、
転職市場でも評価されやすい領域です。
③ 庶務(日常業務)
• 郵便物・来客・代表電話対応
• 社内行事・イベント運営
• 慶弔対応
一見すると専門性が低く見えがちですが、
会社全体を横断して関わる業務が多いのが特徴です。
■ テクニカルスキルが身につきやすい分野、そうでない分野
商事法務やファシリティ管理は、
経験を積めば積むほど「わかりやすい専門性」になります。
一方で、庶務業務は
• 誰かに依頼されて動く
• 上司の指示を受けて対応する
といったケースが多く、
テクニカルスキルが見えにくいと感じやすい分野です。
そのため総務の人から、
「専門スキルが身につかない」
「このままでいいのか不安」
という声を聞くことも少なくありません。
■ 総務の本質的なスキルは別のところにある
私は、総務のスキルの本質は“ポータブルスキル”だと思っています。
ポータブルスキルとは、
業界や職種が変わっても通用する力のこと。
例えば、
✅対課題のスキル
• 課題設定力
• 計画立案力
• 情報収集力
• 状況対応力
• スケジュール管理力
✅対人のスキル
• 社内外とのコミュニケーション力
• 交渉力・調整力
• 巻き込み力
• マネジメント力
などがあります。
総務では、
• 部門間の調整
• 経営層への根回し
• 急な方針変更への対応
• 敵を作らず周囲を巻き込む動き
こうした場面が日常的に発生しますよね。
実は、これはどんな仕事でも通用する力です。
■ 「専門性がない」と感じている総務の人へ
もし今、
「総務にいてもスキルが身につかない」
と感じているなら、ぜひ視点を少し変えてみてほしい。
あなたが日々やっている調整、判断、巻き込みは、立派なポータブルスキルです。
目に見えにくいだけで、確実に積み上がっているものはあると思います。
総務で培われる力は、目立たないかもしれないけど、確実にある。
次は、総務での経験を今後のキャリアにどう活かしていくかを書いてみたいと思います。
