となりのトップランカー #07 | 私を守るということ
早々に本指名をいただくこともでき、
私はこのお仕事を続けていく覚悟を決めました。
「慣れてきた」とは、まだ到底言えませんが、
このお仕事の輪郭が少しずつ掴めてきていました。
私を守るという責任
どのような職業であっても、理不尽なことや
我慢しなければならないことは必ず存在します。
このお仕事も、例外ではありません。
身を捧げ、心を砕くからこそ、
誰よりも自分自身の身体を大切にしなければ
ならないのだと痛感しました。
お客様に元気を持ち帰っていただくためには、
私自身が元気でなければなりません。
「また会いたい」と思ってもらうためには、
常に魅力的で、美しくなければいけません。
長時間のサービスであっても、
退屈させない強靭な体力と気力。
女性として柔らかな曲線を描く、
魅力的な体型の維持。
それらも、プロとして欠かすことのできない
絶対条件でした。
ストレスで肌を荒らし、笑顔や愛嬌を失えば、
お客様は瞬く間に離れていき、
収入は途絶えてしまう。
私はそのシビアな現実を、早い段階で理解しました。
身体をコントロールする
女性には必ず訪れる「月のもの」との関わり方。
これも、お仕事を続ける上で大切な
体調管理の一つです。
35歳を過ぎた頃から
生理の重さに悩まされていたこともあり、
私は低用量ピルの服用を始めました。
本当は、働き始める前に
備えておくべきだったのでしょう。
服用を開始しても、身体が順応して
十分な避妊効果が得られるまでには
時間を要するということも、
始めてから知った事実でした。
私は現在、オンラインの処方サービスを利用して
定期的にピルを服用しています。
服用を開始してからの3ヶ月間は、
身体が安定せず、倦怠感や頭痛に悩まされました。
PMS(月経前症候群)とはまた質の異なる不快感に
苛まれることもありましたが、
3ヶ月を過ぎる頃には
ようやく身体が馴染んできました。
避妊という確かな自衛手段はもちろんですが、
生理周期を完璧にコントロールできるという点も、
このお仕事には不可欠な要素です。
「サービスタイム中に突然生理が来てしまった」
なんて、恥でしかありませんから。
何より、「女の子休暇」と称して、
一週間は大手を振って休むことができる。
月に一度、そうして体と心をこのお仕事から
完全に切り離す時間を持つことも、
長く続けていく上では大切なことだと考えています。
もちろん、定期的な性病検診、
日々の健康管理もかかせません。
このお仕事はたくさんの方と深い接触をします。
自己免疫が強くなければ、
すぐに体調を崩してしまいます。
私も一年目の頃は、扁桃腺が腫れたりすることが
よくありました。
休めば当然収入は得られませんし、
咳をしたり不調なまま出勤すれば、
お客様に迷惑がかかります。
自分を守ることは、巡り巡って、
私を信じて足を運んでくださるお客様を
守ることに直結します。
この心身の健康への徹底した管理こそが、
トップランカーとしての最低限の嗜みであり、
誇りでもあると考えています。
折った矜持からの学び
しかし、今までで一度だけ、一ヶ月にわたって
不正出血が続いたことがあります。
当然、万全のサービスを提供できる状態では
ありません。
けれど、お仕事を休めば収入は途絶えます。
500万円という債務を抱え、
稼ぐことに必死だった私は、苦渋の決断として、
海綿を詰め込み、マウンドに立ち続けました。
ほとんどのお客様はその事実に
気づかなかったはずですが、
稀に察せられた方もいらっしゃいました。
プロとして100%の状態で向き合えなかった
ことへの申し訳なさは、今も胸にあります。
けれど、当時の私はそれほどまでに必死で、
文字通り命を懸けていたのです。
自分を輝かせる唯一の方法
それぞれの事情の中には、
休むことさえ許されない、
抜き差しならない状況があることを、
私は痛いほど理解しています。
しかし、それでも私は伝えたいのです。
『自分を大切にすること』
それが何より自分自身を守る盾となり、
かつ自分を最も輝かせる方法であると。
それは、過酷な現場で戦い抜いている私が、
このお仕事を通して得られた、
最も尊い学びの一つだと言えるのかもしれません。
2026年4月5日
KANA
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執筆後記です。
ピルを服用すると決めた、本当の理由。
紳士の皆様に届けたい、
心からの願いは……。

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