未来に置いてみる、ということ
私は、ハヤカワ文庫を読みながら未来に思いを馳せる少年でした。
ページの向こうには、
見たことのない都市や、
乾いた会話や、
どこか不安定な人間たちがいました。
あの頃は、未来は遠いものでした。
けれど数十年が経ち、
当時のSFに描かれていた世界は、
ゆっくりと現実になりつつあります。
AI。
接続。
最適化。
便利になったはずなのに、
どこか違和感もあります。
そこで、少しだけやり方を変えてみることにしました。
未来を予測するのではなく、
未来に置いてみる。
いま抱えている問いを、
少し先の世界に持ち出してみます。
これは、小説という形式を借りた思考実験です。
描きたいのは、
テクノロジーの勝ち負けではなく、
それでも残るもの。
わかり合えなかったけれど、
諦めなかった瞬間。
その小さな灯りが、
どこまで届くのか。
「MiRai」という名で、
いくつかの物語を書いてみます。
▼ 未来は、いつも少し懐かしい顔をしている
▼ 未来は、まだ見えていない違和感から始まる
