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MiRai_sideG - 神事

前話 → MiRai_sideF



「ねー、なんでリアルなわけー?」

  「いいじゃない、好きなんだから」

「わざわざ両国まで行かなくても、ARで観れるじゃない」

  「そういうナツミだって、ついて来てるじゃない」

「あなたの、非接ぶりに興味があるだけよ」

もうすぐ、今日の最後の試合。

観客の熱が、じわじわと上がっていく。
ざわめきが、身体に伝わる。

  「神事なのよ」

「シンジ?大昔のアニメの主役のこと?」

  「あんたバカ?(笑)」

  「江戸から三百五十年、続いてるの」

「ふーん」

  「はじまるわよ」

ブレンダは、息を止めた。

ぶつかる音。
一瞬の間。

チャンピオンが崩れた。

歓声が爆発する。



「でもさ、なんでAIの予想が外れるんだろうね」

  「神事だからよ」

「またそれ?」

  「さあね」

観客の汗と土の匂いが、まだ残っている。

ブレンダは、何かを言いかけてやめた。

居酒屋のメニューに映るニュース。

〈708回大相撲夏場所、無事終了。次は709回へ〉

数字は淡々と更新される。

歓声だけが、
まだ身体に残っていた。

END


MiRai_sideH


MiRai|未来に置いてみる
未来に問いを置く思考実験。
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