【S6|外伝】信用と信頼の違い---デザインはどっち?
前回の外伝で、先生はエビデンスをでっち上げてまで「やめなさい」と言いたかった。
でも本当は「感じ悪いから」で十分だったのかもしれない。
そんなとき、
私は改めて思う——「信用」と「信頼」は、どこで分かれるのだろう。
そしてデザインは、どっちの側に立つべきなのだろうか。
あの人は信用できる。
あの人は信頼できる。
どちらもよく耳にするコトバだ。
恥ずかしながら、私は、これの使い分けができていなかった。
つい最近まで。
「信用」と言うべきところも、全て「信頼」と言ってしまっていた。
「用いる」も「頼る」も、私にとっては、同義語だったからだ。
デザインは万能ではない。
しかし、司っているのは、感情のゆらぎだ。
ヒトがヒトのココロを動かす、その刹那にデザインは発動している。
「信用」に足るエビデンスを無理に揃えようとするあまり、
本質的な共振の機会を失い、最終的に信頼を損なう。
デザインを居所とする私は、この境界がわかっていなかった。
信頼の中に信用が包含されているとさえ思っていた。
でも、今はわかる。
「感じる」ことや「本音で寄りかかれる」関係こそが本質であり、
デザインは「信用」の土台を静かに、しっかりと支えつつ、
心のゆらぎを呼び起こす架け橋であるべきだと。
デザインはどっちか?
もうおわかりだろう。
私は、橋の側に立つ。
連載一覧(マガジン)はこちら
D4G Worksについて
私が運営する「D4G Works」では、デザインを通じて社会や生命の営みをより良くする実践を進めています。
詳しくはこちら → D4G Works公式サイト
※こうした、言葉や根拠だけでは捉えきれない関係性や、人と人のあいだにある見えないゆらぎを、実際の仕事や思考の中で整理していくこともできます。
→ 言葉になる前のものを、構造として捉え直す
▼ 文中の「前回の外伝」はこちら
▼ この外伝でも「架け橋」の話をしています
▼ ここでも「間」の話をしています
