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【S4|未来感の編集】AIは新しいのか?——ファッションとの類似性 #6

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第6話(最終話)  嘘を着る---デザインの本質

1.嘘を脱ぐつもりだった

この連載を始めたとき、
私は「嘘を着ないデザイン」を語りたかった。

ファッションの嘘。
AIの嘘。
社会の嘘。

すべてを暴いて、
本当の“かたち”にたどり着きたかった。

だが、書けば書くほど、
私は気づかされた。

嘘を完全に脱ぐことは、人間にはできない。

私たちは、希望という名の嘘を必要としている。
それは、現実の冷たさを、ほんの少しだけ柔らかくする布のようなものだ。

2.嘘は悪ではなく、構造だ

ファッションの嘘があるからこそ、
人は季節を感じ、
変化を楽しむ。

AIの嘘があるからこそ、
人は自分の声を聴き直す。

嘘は、欺きではなく、翻訳だ。

現実を、
人が生きられる形に変換するための。

だから私は思う。
デザインとは、真実をやさしく嘘にする行為だと。

3.シーラカンスは嘘を知らない

深海の闇の中で、
シーラカンスは、ただ呼吸をしている。

彼女は、飾らない。
説明もしない。
変わらない。

だが、その姿は、
人間にとっての“理想の嘘”に近い。

私たちは、
あの静けさを見て、
「変わらない」ことに憧れる。

つまり、
シーラカンスそのものが、
人間がついた最も美しい嘘なのかもしれない。

4.嘘を着るという選択

私は、嘘を嫌いながら、
今日も服を選ぶ。
色を決め、形を整える。

誰かに見せるために。
誰かを想うために。

そこには、
確かに“嘘”がある。
でも、それは呼吸のように自然だ。

嘘を着るとは、生きることそのもの。

大切なのは、
どんな嘘を選び、
どんな意図で纏うか。

デザインとは、
その“嘘の質”を磨く営みだと思う。

5.結び──デザインは、嘘の精度だ

私はもう、
「嘘をつかない」とは言わない。

むしろ、
嘘を美しくすることが、デザインの本質だ。

AIも、ファッションも、
そして人間も。

シーラカンスのように、
静かな嘘をまとって、
ただ、生き延びていけばいい。
それこそが私の「デザイン」だ。


ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
あなたの中の静けさが、どこかで響いていたら嬉しいです。
その共鳴こそ、次のデザインのはじまりです。
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