【S5|自然と文化】一流を疑う——1という選択のデザイン #5
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第5回 伝統は、はじめは「ただの1」だった
1.伝統を否定したいわけではない
ここまで、私は
一流という言葉を疑い続けてきた。
だが、
誤解してほしくないことがある。
伝統や名作、長く残ってきたものの価値を、
否定したいわけではない。
むしろ、その逆だ。
2.完成されたものとしての誤解
伝統とは、
最初から磨かれていたものではない。
多くの場合、
それは
誰かが選んだ、
たったひとつの「1」から始まっている。
特別でも、完成でもない。
ただ、
「これがいい」と
誰かが信じた最初の選択だ。
3.修練と純化の時間
その「1」は、
時間の中で、
繰り返され、
修練され、
純化されていく。
無数の失敗や、試行錯誤を通過しながら、
形を整え、
余分なものを削ぎ落とされ、
やがて「伝統」と呼ばれる姿になる。
一流とは、
後から与えられた称号だ。
4.非効率が残したもの
つまり、
伝統とは
効率的に選ばれたものではない。
むしろ、
非効率な遠回りの末に、
生き残った「1」だ。
ここに、
一流を“最初から一流として扱う”ことの
大きな誤解がある。
5.完成品ではなく、出発点を見る
私たちが本当に向き合うべきなのは、
完成された伝統ではなく、
その手前にあった、
名もなき「1」の時間なのかもしれない。
その感覚を取り戻したとき、
選択は、
評価ではなく、
関係性へと変わっていく。
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→ 言葉になる前のものを、構造として捉え直す
▼ こちらでも伝統について書いています
▼ 効率について書いています
▼ 完成された伝統にも向き合うべき?(無料ZINE)
