RE: 若者を排除する都市――トー横を必然化してしまう現代の統治構造
搾取は暴力から始まらない。寝る場所と食事から始まる。「今日はここにいなよ」という言葉で距離を縮め、依存関係を形成し、その後で支配へと切り替える。
詐欺の手口も、見せかけの安心を与えて奪いますし、引用させていただいた箇所は反社会的勢力の手法を静かに書かれていて、学びがありました。
制度はある。だが、彼女たちの手の届くところにはない。
日本の申請主義や悪い意味での「お役所仕事」は実体験があります。
だから、このインタビューも画が浮かぶようでした。自分は一人で手続きをしたので。
扶養義務を果たせる身内がいるのであれば、まずはその方に面倒を見てもらうようにということでした。知人宅といっても、家族のある家の知人だったのですが、そこで今後も面倒を見てもらえないかという話をされたのです。本人からすれば、これ以上傷つきたくないという思いがあり、事情をさらけ出して話しても無駄ではないかと考えてしまうわけです。厳しいことを言われるので、それに絶望される方もいます。そのようになってから私のところに話がきて、一緒に役所へ行ってみると、30分で生活保護の申請まで終わってしまいました。本人は、「今までの3回が何だったのだろう」とびっくりされましたが、何らかの支援をする法律家がいることで対応が違ってくるというのは、今でもよくあることなのです。
太字は引用者の私が行いました。これは、貧困問題に取り組まれている司法書士さんのインタビューの一部です。おそらく「大人」が苦しんで司法書士さんが同行されています。未成年の方には過酷すぎます。
水際作戦だけでなく、なぜ福祉の仕事を選んだのですかという問題が、時々起きています。
例えば、お子さんが出来たご夫妻に生活支援課のCWが「中絶出来ないのですか」と言った事例を1件知っていますし、ネットでも見聞きします。風俗などで働くことを言ったとされるケースもありますよね。「まだ売るものがあるだろう」的に。
申請主義だけでなく、「不可侵の人権に、条件をつける」ことが水際作戦の矛盾・弱点だと僕は思います。僕が設計するなら、入口で弾いて仕事量のコントロールするのではなく、受け入れた上で制度がパンクしないように、F1のピットのように社会に戻す軸と、療養や障害との共生に専念できる軸を分けると思います。
そして、すごく言いにくいのですが、『性暴力被害』『虐待』に関しては、女性が連帯しやすいのに、『風俗などで働いた方が望むなら別の仕事につけること』を論じても同じように話せる機会が無いと感じています。
差別や偏見もあるかもしれないけれど、大半の方が「無反応」なのは、社会常識や教養のある方が社会の大半なのだから、反応が違いすぎると思うのです。
なぜなら、性暴力被害であれ貧困などから(あるいは虐待などで義務教育が壊れたなど)風俗などで働いたことは、どちらも「搾取・支配」だと僕は思うからです。しかし後者は自己責任論とか「そういう人は関係ない・住む世界が違う」と切り捨てられませんか。
ここは、仮に「非人間化」と「再人間化」の非人間化により、共感能力がミュートされているとしたら、神経が関係する問題だから言葉だけでは解決出来なくなります。(事件の報道は怒っても、その場だけの方が多いと思うし、長く売春などで生活し抜け出せない方を救えとSNSなどで怒りがバズるのを、僕は見たこと無いです)
もし、非人間化に関係するとしたら、言葉だけでなく、「ああ、同じ人間だ」と感じられる場が必要だと思います。再人間化のために。
これは子ども食堂などが必要なのに、肥満とフードロスの問題で頭を悩ませる社会のコントラストも、「なぜ気にならないのか」を考えると、似た問題がある気がします。
(敗者・貧困は自己責任だ、という政治や経済のメッセージの影響も大きいでしょう)
また、上記の調査とは別の調査結果から、「いじめはあってもしかたない」「いじめに気づかなかった」という子どもたちは、「被害者を助けよう」と仲裁する子どもたちと比べて、共感的関心(悲しんでいる人を見ると慰めてあげたくなる、というような特性)が低く、「モラルディスエンゲージメント(moral disengagement;自分に都合よく自己正当化するような考え方)」が高い、という特徴が見られました。
ここも、関係するかもしれません。追記します。(2026/02/24 6:06)
その際、すでにこうした若者が現れているので、潰さないよう社会で見守ることで、「場」を作るための「橋」「通訳」になって下さるかもしれません。
制度が届かないのにどう支えるのか
未成年の搾取を防ぐには、保護者が機能していないはずだから、おちょこセンセイ先生のような「通訳・翻訳」のベテランと、スクールカウンセラー・看護師・保健師・助産師などと連携し、『怖くない、話が通じる大人』に出会いやすくするのが合理的に思えます。
資格職のお名前はイメージで、ティーンエイジャーが「怖くない」「話せる(通じる・笑わない・説教しない)」ことで、お家の虐待などに気が付きやすくなり、トー横まで行かなくても「居場所」が得られる可能性があります。必要なら支援に繋げることも、大人が同行出来ます。
もちろん、仕事が増えるのだから、予算も増やす必要があります。
若者は若者、人間は人間。ダブルスタンダードのこと
都市再開発は「安全」や「健全化」を掲げる。しかしその背後には資産価値の論理がある。投資対象としての都市は、統制不能な身体を嫌う。消費に直結しない若者の滞留は、ブランド価値にとってノイズとなる。
『スタバでバイト出来る大学生はOK、よく分からない子はスラムみたいに見えるから迷惑』と、きつい言葉で表現すると、身勝手ですよね。人権は同じ。機会の均等が壊れているかもしれない。スタバでバイトしてる若者も大事、そうではない上手く行ってない若者も大事なはずです。
理想ではなく事実です。
ここは『手間がかかるのしんどい』という、「管理」する者の怠慢と無策と考えると、自己責任論で切り捨てられて誰が楽を出来るか分かりやすいです。「変な子なんだよ」と言っておけば、仕事で問題解決せずに済むのですから。
対策案
現実問題、保護者が機能しないと、その未成年の方は、カシオジュクチョー先生達にアクセスするのは困難なはずです。
0から作り上げるのは予算がかかるので、今あるものを組み合わせる必要がある。格差社会の格差が「助け」を潰してしまっていますから、そこも踏まえます。
①性暴力被害
②売春などを利用する搾取
③未成年を食い物にする方は、優しい大人の顔をして「居場所」を与え逃げられなくする(手口)
10代から、例えば講話などを通して、この3点を教えておく。思春期に入る前なら、なおいい。知識による自衛です。
次に、予算をかけられるなら、「生活費・小遣い(友達とお茶するなど)・学費」を丸ごと与え、看護師資格を取得出来るようにすると、経済的に自衛出来ます。それには、中高と看護学校時代を悪意ある大人からガードする必要があります。(福祉と教育でエッセンシャルワーカーが育ちます)
予算が無いのなら、ストレスマネジメント・敬語の基礎を教えて、コールセンター業界で腕を磨くことも、やる気のある仕事仲間と友達になるので、孤立を避けやすいと思います。(看護師の世界ほどではなくても、女性が活躍しやすい世界です)
どちらも無理で、もし障害が見つかれば、生活保護と就労移行支援を組み合わせることで、正社員雇用の道を回復しつつ目指せます。(就労移行支援を利用できるようになるまで、建て直しの時間はいります)
それと、もし自販機やコンビニと連携出来るとしたら。
トー横キッズが利用する地域の自販機の「当たり」の確率を上げます。
「良く出る自販機」は口コミされるし、運試しみたいに来るはずです。
「制度が届かないのにどう支えるのか」の項で書いた支援者にアクセスできるQRコードを飲み物につけておきます。QRコード一つだから、他のお客様が買われてアクセスして不愉快に感じる可能性は低いと思います。
また、コンビニのセルフレジのレシートで「購入内容・ポイントカード」などから、マーケティング的にプロファイリングしているはずだから、QRコードをレシートにさりげなく印字してもらうと、アクセスするかもしれません。
自販機とセルフレジなら「大人」への不信感が高くても、無人なので、受け取りやすいかもしれません。
都市の話で言えば、昔ヤンキーだったけど美味いラーメンを出すお店とか、元ヤンだけど美容院経営しているといった大人が、町に普通にいてくれる方が、誰かの頭の中でデザインした無臭の町より暮らしやすい気がするのです。複雑系が豊かに機能するようなデザインがいいなあと、個人的に思います。
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