見出し画像

楽曲や効果音の制作で愛用しているソフトシンセを紹介してみる【サウンドクリエイターの小話】

こんにちは!サウンドクリエイターのKawです!

いつも私の記事に「スキ」を下さっている方々、ありがとうございます!

私は作曲家、サウンドクリエイターを生業とする傍ら、オンラインによるDTMレッスン教室【かわべの音楽工房】を運営し、DTM講師としても活動しております。

私のプロフィールも含め、【かわべの音楽工房】オンラインDTMレッスン
につきましては、下記の記事をご覧いただけますと幸いです。

さて、今回は私Kawが普段から楽曲や効果音を制作する際に愛用しているシンセサイザー音源についてご紹介させていただこうと思います!

近年では、非常に多岐にわたるソフトウェアシンセサイザー音源がありますが、そんな中でも私の愛用している音源を使用されている方は意外と(?)少ない印象だったりもします。

今回の記事では、なぜそんなマイナーなシンセ音源を使用しているのか、といった事についても書かせていただこうかと思いますので、ぜひぜひ最後までお付き合いいただけますと幸いです。

それでは早速行ってみましょうか!


私がシンセ音源で重視する事

本題に入る前に先ず、数多くあるシンセサイザー音源の中で、私がどういった点を重視して選んでいるか、といった事を紹介しておきましょうか。

よく聞く声では「出音が良い」とか「音が太い」といった点などを基準に選ばれている方も多いかもしれませんよね。

また、「有名な音源だから」という点で選ばれている方もいらっしゃるかもしれませんね。

でも、私の選択基準、つまり最も重視する点は他にあって…

「自由度の高さ」

なんですよね。

少し具体的にお話すると、

「オシレーターは何基あるか、どういった種類のものがあるか」

「フィルターは何基あるか、どういった種類のものがあるか」

「エンベロープは何種類あるか」

「LFOは何基あるか、どういった波形があるか」

「モジュレーションマトリクスのソースとディスティネーションはどれくらい多く選択ができるか」


といった所でしょうか。

簡単に言うと「いろいろできるものを選ぶ」という感じですね。
いろいろできるという事こそが自由度の高さとなるわけですね。

特に私のように、プリセットは使用せず自分でイチから音を作り込んでいくといった手法をとる場合はこの自由度の高さは非常に大事となってきます。

プリセットに良い音色があろうとなかろうと、私にとっては関係ありません。

自分の欲しい音が作れるか、さらには自分の予想を上回るほどの高い自由度があるか、といった点を重視しているわけですね。

私の愛用するシンセ音源はこれだ!

さて、では本題に入りましょう。

私が普段から愛用しているソフトシンセ音源はこちらです!

こちらはTheWaveWardenのOdin2というソフトシンセ音源です。

実は以前【DTM講師がお勧めするフリーVST音源 第6弾 ~シンセサイザー編~ デモサウンドあり】という記事でもご紹介させていただいたシンセ音源の中のひとつでもあります。

件の記事は下記からどうぞ!

上記の記事でもご紹介させていただいたように、このOdin2は無料で手に入れる事ができるフリー音源なんですね。

無料の音源とはいえ、近年のフリーシンセ音源はなかなか非常によくできている製品も少なくないのですが、その中でもこのOdin2は頭一つ抜きんでている圧倒的な自由度の高さが特徴です。

少し詳しく紹介してみましょうか。


先ずはオシレーター。

こちらは、オシレーターのタイプ(種類)ひとつとっても、実に11種のものから選択できますし、尚且つそれぞれ3基までアサインでき、しかもその一つ一つも良く出来ています。

オーソドックスなアナログオシレーターはもちろんの事、SuperSawも簡単に作成できるマルチオシレーター、ピコピコ感が可愛いチップチューンオシレーター、モジュレーションが楽しいウェーブテーブルオシレーターなど、その種類は非常に多岐に渡っています。


次はフィルター。

フィルターのタイプはなんと10種から選択でき、尚且つそれぞれ3基までアサインができますし、しかも1,2番フィルターはルーティングも変更できるところは嬉しいですね。

これまたオーソドックスなローパスハイパスバンドパスフィルターはもちろん、強烈な変調が楽しいコムフィルターリングモジュレーターなど、何かと便利で助かるフィルターは一通り以上揃っています。

個人的にはフォルマントフィルターまであるのは嬉しいですね!

フリーシンセ音源で、フォルマントフィルターが実装されている音源は、ちょっと他では見た記憶がないかと思います。


次はエンベロープです。

エンベロープ(ADSR)は基本的なアンプエンベロープフィルターエンベロープに加え、モジュレーションエンベロープグローバルエンベロープという補助的なものも含め、合計4基からコントロールする事ができます。

よくあるシンセ音源の場合、基本的にはアンプエンベロープとフィルターエンベロープの2基から、多くてももう1基の補助的なエンベロープがあるくらいで、ちょっと複雑なサウンドを作ろうと思っても少し苦しくなってくる事があるんですが、Odin2は4基めのエンベロープがある点は見逃せませんよね。


次はLFO。

LFOも1,2,3のメインに加え、グローバルLFOも含め、合計4基からそれぞれコントロールできます。

また、この各LFOで選択できる波形も、一般的には他では見かけないような、なかなかに面白い波形が使用できるのもGOODですね!


そして、私としては非常に重視したいモジュレーションマトリクスも非常に豊富です。

マトリクスのスロット数は9段あり、それだけでも十分たり得ますが、実際は1段ごとにDestination1,2それぞれ独立したモジュレーションが可能となっている為、設定次第では実質9×2の合計18スロット相当に匹敵すると言えます。

さらに、この音源のモジュレーションマトリクスで面白い要素のひとつが、
"Scale(スケール)"と表示された追加設定が各スロット毎に使用できる点で、スロット1で設定したモジュレーションの影響量をスロット2でコントロールする事ができるという点にも注目ですよね。

より詳しい設定の例は上記の【DTM講師がお勧めするフリーVST音源 第6弾 ~シンセサイザー編~ デモサウンドあり】の記事に書いてますので、気になられたかたはぜひそちらもお読みいただけますと幸いです!

楽曲制作での使用シーンの紹介

さて、そんなOdin2ですが、ここからは私が実際に楽曲制作の中で使用しているシーンをちょっとだけご紹介してみましょうか。

今回ご紹介してみるのは下記の画像のような使い方です。

Odin2を使用して楽曲を制作しているシーン

「オシレーターもフィルターも1基しか使ってないじゃん!」
と思われた方、よく見えてますね笑

でももっとよく見てみて下さい。
モジュレーションマトリクスを…

何やらモジュレーションホイールの信号でフィルターをコントロールしていますよね。

この音色は所謂"アシッドベース"を再現する為に制作しています。

トランスなどのジャンルで聴かれがちな「ビヨビヨ」「ジュヨジュヨ」といった有機的な印象のベースサウンドですね。

フィルターエンベロープに加え、MIDIのベロシティでフィルターのカットオフをコントロールできる状態としながら、尚且つさらにモジュレーションホイールの信号を用いて、好きなタイミングで同じくフィルターのカットオフとレゾナンスもコントロールできるようにしています。

さらに、上記の設定でフィルターをコントロールする際に、周波数特性の変化により、ボリュームが上下してしまう(ように聴こえてしまう)点を嫌って、モジュレーションホイールでフィルターをコントロールさせると同時に、オシレーターのボリュームもコントロールしています。

こういった地味な設定も、楽曲の中でより自然にその音が聴こえるようにする為には大事だと思っています。

後でエフェクトを使ってどうこうさせる、といったやり方は、私はあまり好きではありません。

先ずはシンセ内でしっかりとそのサウンドを作り上げる、といった考えを私は常に大事にしていますね。

効果音制作での使用シーンの紹介

では次はOdin2を使用した、効果音制作のシーンをちょっとだけご紹介してみましょうか。

今回は下記の画像のような使い方です。

Odin2を使用して効果音を制作しているシーン

先ほどの楽曲制作での使用シーンと比べて、こちらはずいぶん様子が変わっていますよね。

何をしているのかお分かりいただけるでしょうか?笑

先ずオシレーターは2基使用していますね。
そして、そのオシレーターのタイプはいずれもホワイトノイズを発声する、ノイズオシレーター(ジェネレーター)です。

このOdin2のノイズオシレーター(ジェネレーター)の場合、予めハイパス・ローパスフィルターがそれぞれ個別に搭載されているので、そこも"ミソ"となってきますが、それは後ほどご紹介しましょうか。

次はフィルターです。
こちらは3基使用していますが、それぞれ異なるフィルターをアサインしています。

フィルター1はフォルマントフィルター
フィルター2はコムフィルター
そしてフィルター3はハイパスフィルター(12dB)となります。

そして大事な各オシレーターに対する各フィルターのルーティングにも注目です。

オシレーター1はフィルター1のフォルマントフィルターへ
オシレーター2はフィルター2のコムフィルターへ
そしてそれら2系統をミックスしたものがフィルター3へ、という流れになりますね。

さらにモジュレーションマトリクスも見逃せません。

スロット1はモジュレーションエンベロープを使用してオシレーター1のハイパスフィルターをコントロールしています。
先ほど書いた"ミソ"というのがこれですね。

ホワイトノイズ(ピンクノイズもそうですが)をベースとして効果音を作成する際には、フィルターで加工する工程は比較的重要となってきます。
その際にシンセ本体のフィルターセクションとは別に、オシレーター自体にハイパス・ローパスフィルターが搭載されているのは非常にありがたいところですよね。

次はモジュレーションマトリクスのスロット2です。
こちらは先ほどと同じモジュレーションエンベロープを使用してオシレーター2のローパスフィルターをコントロールしています。

同じエンベロープを使ってオシレーター1,2のそれぞれ別のフィルターを変化させているわけですね。


ところで、ここまで書いてきましたこの効果音の音、一体どんなサウンドを作成しているシーンなのか気になりませんか?

何故かオシレーター1,2は共にノイズ(ホワイトノイズ)であり、それなのにフィルターはそれぞれ3種の物を使用していますし、モジュレーションマトリクスでオシレーターのフィルターも変化させています。

実はこの効果音、"風の音"を再現しているシーンなんです。

「ヒュ~」というイメージの、風が吹いた時のサウンドですね。

私の場合、フィールドレコーディングにて様々な環境音をレコーディングする事もありますが、この"風の音"の場合は、そもそも録音する事自体が難しいですし、一般的に使用されているようなイメージのサウンドとはなり辛いものです。

なのでこの手の効果音の場合、シンセサイザーで「いかにも」なサウンドを作成した方が、結果的に皆さんの想像通りのものになりやすいのです。

私が登録させていただいている楽曲や効果音を販売できるサービスにおいても、この手の効果音は非常に大きな売り上げを出してくれていますしね。

上記のような効果音について書かせていただいた記事もありますので、気になられた方はぜひそちらもチェックしてみていただけると幸いです。

なぜマイナーなシンセ音源を使っているのか

さてさて、ここまでいろいろな事を書かせていただきましたが、そもそもなぜ私がこのマイナー(?)なOdin2を使用しているのかというと…

それはズバリ!サウンドメイクの自由度が非常に高いからです!

「シンセはプリセットの音色しか使わない」という方も多くいらっしゃるかとは思いますが、私のように「自分で音色を作成する」という人種の場合、そのシンセでできる事、つまりサウンドメイクの自由度というのはとても重要となってきます。

でないと先に書いたようなサウンド、特に効果音などの場合は作れるものが限られてしまいますものね。

また、いくらそのシンセの自由度が高いからといっても、そもそもの音のキャラクター(出音)もしっかりとしていないといけませんよね。
「シンセは出音で選ぶ!」という方も多いのではないでしょうか?

その点、このOdin2その辺りも良く出来ていて申し分ないですね。
意外と(?)アナログシンセっぽいサウンド感もありますし、作り方によってはアナログっぽさ・デジタルっぽさのどちらも自由にコントロールできる印象があります。

ギラギラでパッツパツな現代風のデジタル感のあるサウンドも作れれば、むっちりどっしりなアナログ感のあるサウンドも作る事ができます。

さらには、特殊なオシレーターを使えば他のシンセでは先ず出せないようなサウンドも作れてしまいます。
これほどのポテンシャルを持ったソフトシンセというのはかなり珍しいと思いますよ。

因みにこのOdin2が非常に高い自由度を持っている理由は、おそらくとあるシンセが元ネタとなっている影響でしょうね。

その元ネタのシンセが何であるかはここでは伏せておきますが、かつて私もとてつもなく愛用していたシンセですので、まぁまず間違いないでしょうね。

それはさておき、でもこのOdin2が今だにマイナーなソフトシンセであるのは少し残念ですね。
これだけのポテンシャルを持っているのに…なぜ…。

しかもフリー音源ですからね…!

これだけなんでも出来て、しかもフリーなのにどうして皆さん使われないんでしょうかね?
もったいなさ過ぎですよ。

とはいえ、シンセ初心者からするとどうにも取っつきにくさがあるのは想像できます。
このUIを見ても「何がなんやらよくわからない」となってしまう方も多いかもしれませんよね。

「人は得体の知れないものに怯える」なんて言いますし、それがこのOdin2がマイナーなシンセたる理由なのかもしれません。
さらには、シンセシスト人口の少なさもそれが理由かもしれませんよね。

でも、めちゃくちゃ楽しいんですけどね。シンセって。

この記事をきっかけのひとつとして、Odin2以外のものであっても、シンセサイザーという"未知の楽器"に興味を持っていただける方が少しでも増えてくれると、私は嬉しいですね。

最後に

さぁ最後に。

今回は私の愛用しているOdin2についていろいろと自由に書かせていただきましたが、例によってシンセのお話となるとすごい文字数となってしまいがちな私です笑

ここまでお読みいただいた方、ありがとうございます!

この記事を見て「なんか面白そうなシンセだな!」と感じていただけた方がいらっしゃいますと幸いです。


私の運営する【かわべの音楽工房 オンラインDTMレッスン】では、DTMによる作編曲だけではなく、今回お話したOdin2等のソフトシンセの使い方や活用方法についてのレッスンもご受講いただけます!

シンセサイザーにご興味のある方や、DTMのスキルアップを目指されている方これからDTMや効果音制作を始めてみたいとお思いの方も、下記の公式LINEお問い合わせフォームから、ぜひぜひお気軽にお問い合わせ下さいませ!

かわべの音楽工房 公式LINE

また、当記事をスマートフォン等でご覧いただいている方は下記の画像をクリックで簡単にLINEアカウントへ移動できます!

また、スマートフォンをお持ちでない方や、LINEをお使いでない等の方は
下記のお問い合わせフォームからお気軽にご相談下さいませ!

それでは!皆さん良いDTMライフを!

いいなと思ったら応援しよう!