【偏愛】話すより打つ方がラク。タイピングにとり憑かれて30年以上経つ人間の話。
以前「自分にとって『書く』とは何か」といったテーマのnoteを書いたときに、こんなフレーズを書いたことがあります。
わたしは声の出し方を忘れたことはあるけれど、文字の打ち方を忘れたことはない。
90年代のはじめにPC98シリーズやワープロ専用機を手に入れ、そこから本格的に文章を書くようになった自分にとって「書く」というのはすなわち「キーボードを使って入力すること」とほぼイコールです。
わたし、キーボードが好きなんです。
というか、タイピングが。
それはもう、狂おしいほどに大好きなんです。
※3/31 15:15 改題しました。
■ タイピングを覚えたのは小学校高学年ごろ
父親が機械系の仕事をしていたのもあり、我が家には1990年頃からパソコンがありました。
昔のパソコン特有の、黒い画面に白い文字。読めもしない英単語がずらずらずらっと表示されているアレが今でも記憶に残っています。

当時、あれがたまらなく「カッコイイ!」と思っていたんですよね。
わたしも映画に出てくるハッカーみたいに「カタカタカタ…ッターン!」ってしてスマートに物事を解決してみたい!!!!と憧れていたんです。
ただ、当時はまだPC98シリーズで、Windowsのような直感的操作はできなかった。何かをするには英語のDOSコマンドを打ち込む必要があり、小学生のわたしにはちょっと難し過ぎたのです。
全然使い方がわからずしょぼくれるわたしに、父が「これならできるんじゃないか」と手渡してくれたのが、ワープロ専用機でした。

ちなみに最初の1時間くらいはJISかなで打っていたんですが、それを見た父に「仕事で使っている大人はみんなローマ字入力だよ」と言われたので、すぐにqwerty入力に切り替えました。
そこからは「タイピングの練習」にめちゃくちゃのめり込みました。
だって文字を打ち込むと、
それが画面の中で「活字」になるんですよ。すごくないですか!?
まだ学校という日常の中にはそれこそワープロすら浸透しておらず、学級だよりなども手書きだった時代のことです。そんな中、単なる小学生に過ぎないわたしが「A」のキーボードを押したら、画面にデジタルな「あ」が表示されるんですよ!!
すごくないですか!?!?!?!?!?(多分伝わらない)
■ 話す速さとほぼ同じスピードで打てるようになった中高生時代
さて。その後、父が使わなくなったワープロが「おさがり」としてわたしに与えられました。完全に自分のモノです。
ねんがんの Myキーボードを 手に入れたぞ!
たまらん。
そこからは、夜な夜な部屋に籠っては何かしらの文章をタイピングしまくる不気味な中高生生活が始まりました。
当時は、とにかくタイピング速度を上げたくてたまらなかったんですよね。
中学生になってもまだやっぱり「カタカタカタ…ッターン!」への憧れが消えていなかったんです。

だから、自分で文章を考えて打ち込むこともありましたが、コツコツとタイピングの練習もしていました。
何をしていたかっていうと、視写です。
自分で文章を考えると「考える時間」が入ってしまう。それならノータイムでひたすら打ち続けるには書き写すほうがいいだろう、と判断した次第。
あとは、歌を聴きながらリアルタイムで歌詞を打つとか。ラジオを聴きながらパーソナリティの言葉をひたすら打ち込んでいくとか。これは変換しながらでは到底追いつかないので、ローマ字モードにして中身の精査もせずにぶわーーーーーっと打ち込んでいく遊びです。
moremiamo-re moremiamo-re moremoremore amo-re miamo-re itibannnowatashiwomite arinomamananteaisasetagenai hibanamnitainaimawo///more!
anatanohitomihafiruta-moeteyukukoihasetunaomoidenarakireinamamawaratteiorarerunonanigenansonoissyunsosugaonomamamosocutedakedoanantanikosohonkidake
kodawarinoakakudodeakumademoajitukeutuikusisanobesutoyakitukete
yudandekinaiwasyatta-tyansu
amo-remiamo-rewatasiwosukideisasete
arinomamanantenokosasetakunaigenjituijoudeiino
moremiamo-reitibannnowatashiwomitearinomamananteaisasetagenaihibanamitainaimawo///more!!!
そんな変態じみた練習を続けた結果、わたしはいつの間にか、話すのとほぼ同じ速度でタイピングができるようになっていたのです。
※指のスピードについては、わたしがもともと3歳からピアノを習っていたというのも無関係ではないと思われます。
■ 引きこもりMMO廃人にとって唯一のコミュニケーション手段が「タイピング」
その後大学生になってから、わたしはMMOの世界にのめり込みます。そのハマりっぷりはすさまじく、当時はまさに「ネトゲ廃人」と言われるような状態に陥っていました。

同時に、精神的に不安定な時期でもあったことから、一時期はほとんど引きこもりのような状態にもなっていました。実家で暮らしていながら誰とも一言も口を利かず、食事も自分のお金で勝手に買ってきて自室で食べるような生活。
その結果、わたしは本当に一時的なことではありますが、
リアルに声の出し方を忘れてしまった。
失語症のように「出そうと思っても出せない」わけではないのです。本当にただ「あれ?やり方忘れちゃった…」って感じ。
でも、孤独感はゼロでした。
なぜなら、ネトゲ廃人だから。
今のゲームと違い、当時のオンラインゲームではすべてのコミュニケーションが「チャット」で行われていました。だから、ゲームをプレイするぶんには声なんて出ようが出まいがどうでもよくて。
タイピングさえできれば生きていける世界。それがMMOの世界なのです。
わたしはこの高速タイピングのスキルを活かして、実に楽しくMMOの世界で生活していました。友達もできたし、彼氏もできたし、のちに夫となる人ともここで出会います。
ビバタイピング。ありがとうタイピング。
いつもわたしの激しい入力に耐えてくれてありがとう、キーボードくん。
ちなみにRagnarok Onlineの存在を教えてくれたのは当時付き合っていた人でしたが、わたしがROにハマりすぎたことがきっかけで別れました。
■ その後ガチ勢に挑んだ時期もあったりした。
2009年ごろには、「競技タイピング」という世界があることも知りました。
それまでは野生のタイピングマニアに過ぎなかった自分が、客観的に見たらどこまで「本当に速い」のか。それを知りたくなったのです。

競技タイピングの世界はとても楽しかったです。スピードを突き詰めることだけを考えて生きている人たちの集まり。
ハンゲームの歌謡タイピング劇場にも入り浸ったなぁ。ただ残念ながら動画はあまり残っていませんでした。当時の雰囲気がわかるものはこれだけ。
本来は最大4人で一行ずつ担当してリレーして遊ぶゲーム…のはず。
当時「これをソロでノーミスできたらすごいよね」と言われていた曲だと記憶していますが、わたしは見ての通り英語が打てないもので……
わたしはこの界隈にしてはスタートがかなり遅く(当時のボリューム層は高校生から大学生くらいでした)、そもそも最初から打てる状態で始めたのもあり、競技を始めたからと言ってめちゃくちゃ上達したりするようなことも特にありませんでした。
それでも「ちょっとでも速くするには」というテーマでみんなで頑張っている、あのサークルのような、部活のような空気感がたまらなく好きだったのですよね~。
実績としては以下のようなものがあります。
毎日パソコン入力コンクール 和文B 全国3位(六段)
e-typing 腕試し 679pt(元気が出る言葉/第489回)
e-typing 長文 760pt
ちなみにわたしは相対的にBBAゆえ瞬発力は低く、逆に国語がめっぽう得意で文章を読むのは速かったので、もっぱら長文系を得意としていましたね。
■ 今も毎日カタカタカタ…ッターン!しています
さて、そんなこんなでここまでタイピングについてあれこれ語ってきたわけですが。
現在わたしはフリーランスのWebライターとして、毎日延々とパソコンの前に座ってカタカタカタ…ッターン!して過ごしている身です。何回キーを打っているのかカウントしたことはありませんが、まぁ普通に起きている時間の大半をPC前で過ごしているので、そこそこのカタカタ量なのではないでしょうか。
ときどき、タイピングしたい欲が先走って「何かキーを打つために文章を書くネタを探す」みたいなことをしています。実は今回の企画に参加しようと思ったのもそうでした。
AI(Claude)でお仕事のための作業をしながら、その合間にちょっとずつカタカタしてここまで書いてきたんです。
そしてこの後も別のお仕事でカタカタします。
カタカタカタカタ…ッターン!
あぁ、このnoteも楽しく打てた。
本記事は、無職さんのこちらのコンテストに参加しています。
きっかけはmakioさんのこの記事でした。
最近忙しくてnoteを見たり見なかったりしていたんですが、ここ数日、いつ見ても「今日のおすすめ」にこの記事が表示されていたんです…こちらの記事もめっちゃナイス偏愛でしたので皆さまもぜひ👀
