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保護犬のクレートトレーニングで育犬ノイローゼ寸前。救ったのはまさかのノイキャン

育犬ノイローゼ寸前だった私を救ったのは、まさかのノイズキャンセリング機能だった。

保護犬を迎えてクレートトレーニングに苦戦している方、犬の鳴き声がストレスで参っている方に読んでほしい。

前回の記事で、愛犬・長い犬を引き取ったあと、クレートトレーニングに苦労した話を書いた。今日はその続きです。


昼間のクレートトレーニング、全然うまくいかない

夜間のクレートトレーニングがようやくうまくいった後、今度は人間たちがオフィスに定期的に出かける日々に備えて、昼間にクレートで安心して過ごしてもらえるようにしないとねーということで、さらにクレートトレーニングを進めようとしたが、大失敗した。

夜寝るときには素直にクレートに入ってくれるようになった長い犬。困ったのは、昼間にクレートに出入りするように誘導しても、おやつで釣る以外は全く効き目がなかったこと。「必要最低限以外はまったくクレートに入りたくない!」という感じで、頑固だった。

今思えば、うちに来る前に、クレートに嫌な思い出とかがあったのかもしれない。

おやつはもらえるなら食べるけど、本当はクレートの中では食べたくない…という感じ。他に声掛けしたり大げさに褒めたりすることも試したけれど、食べ物ほどはポジティブ・レインフォースメント(positive reinforcement)に結びつかない。

つまり、食べ物をもらうのが長い犬にとっては「これがしてほしいこと、もっと起きてほしいことだよ」と知る一番の方法なのに、クレートトレーニングについてはそれが効果的に使えないという矛盾に悩まされていたのだ。

ドッグトレーナーに頼ってみたけど

わたしもパートナーもふたりとも犬をきちんと飼った経験がなく、SF SPCAのクレートトレーニングのページを見たりしながら試行錯誤していたが、なかなかうまくいかない。

SF SPCAが推奨している方法は基本的に科学的に裏付けされた方法のはず。しかし、うちの長い犬には当てはまらなかった。SF SPCAの情報といえども個々の犬についてやり方を調整していく必要があるのだなと実感。

報酬(おやつ)はもらうがクレートには入りたくない、という強い意志をみせる長い犬。

1週間ほど自分たちで試行錯誤したあと、困ったわたしたちはドッグトレーナーを雇うことにした

子犬以上成犬未満を飼っている友人が周りにいなかったこともあり、信頼できるひとからの口コミも使えず。ネットで見つけた、口コミの良さそうなドッグトレーナーのセッションを予約してみた。

当日、ドッグトレーナーは「車がパンクした」と言って2時間遅刻。すっかりサンフランシスコに時間感覚が毒されていたわたしは「まあ今日はこの後の予定もないし、待つか」とのんびり待機。

そのドッグトレーナーによれば、人間がこうしてほしいという方向に犬を合わさせるのが基本とのこと。
「もし一日4〜8時間留守にしないといけなくて、家の中で自由にさせるのも不安なら、クレートに入れておくしかない。」
「最初は反抗するだろうが、鳴いても吠えても無視しないといけない。」
「鳴いたり吠えたりしたからといってすぐに人間が声をかけたりかまったりすると、鳴いたり吠えたりすれば要求が通ると学習してしまう」

言われたとおり、次の日には昼間のクレートトレーニングを少ししてみることに。冷凍ヨーグルトを詰めたKongを用意して、長い犬をクレートにおびき寄せる。犬が入ったらクレートの入口を閉じてタイマーをかけ、長い犬から見える位置に座って自分の仕事をすることにした。

初日は、大成功と言えた。ほんの数分から始めて、食べるのに時間がかかるおやつを与えながら最長20分まで問題なくクレートにいられるようになったのだ。

育犬トレーニングでノイローゼになりかける

頑固さを感じさせる眼差し。

初日のクレートトレーニングがうまくいったことに気を良くした私は、さらに数日、20分前後のクレートトレーニングを一日数回し、ついに犬の視界を外れて30分にチャレンジすることにした。

結論から言えば、これがなかなかの大失敗に終わった。

当時まだうちに来て3ヶ月も経っていない頃の長い犬は、わたしかパートナーが視界にいないと不安がって途端に探しに来るクセがあった。

今ではすっかり圧が弱まったが、当時は人間がトイレに行くと、トイレのドアをカリカリひっかいて「どこにいるんだ!!!トイレを見せろ!!!!」と主張する強めのストーカーだった。

どちらかが仕事や用事で家にいないときに家に置いていこうとすると玄関のカーテンを破壊するほど取り乱したので、最寄りのスーパーに行くのも気を遣ってほぼ走っていって帰って来るか、用事で出た人に買い物を頼むかしなければならないほどだった。

今ではそれなりに落ち着いた長い犬を見ていると懐かしく思い出せるが、当時は結構思い詰めていた。

自由に外出もできないし、すこしゆっくりしたいと思ったら帰ったら家の中が破壊されているかもしれないし、かといってクレートに入れて家に置いて出るとクレートごと1メートルも移動するほど激しく出ようとして自己主張したり。

クレートに入れて犬を一人にするのはせいぜい30分が限度で、時間を伸ばそうとすると途端に吠えるようになってしまった犬を抱えて、わたしは途方にくれていた。

長い犬にとってはおやつ大フィーバーな日々でもあった。

当時、在宅勤務主体からプロジェクトが変わって出勤日を増やしていたパートナーに「犬が吠えるのがストレスで家で作業もままならない、かといって置いていくこともできない」と訴えては「そんなに急いでクレートトレーニングする必要ある?嫌がってるじゃん」などと言われ、喧嘩。

「近い将来犬を一人で留守番させないといけない日が必ず来るのに、そのときどうするんだ。そのときミラクルが起こって犬が一人で留守番できるようになるのか?!」と応戦してもパートナーは日中家にいないので大変さの実感がなく、ふたりの温度感が合わない。

まさかのノイズキャンセリングイヤフォンで解決法

そんな週末のある日、二人と一匹でサンフランシスコの北側にあるマリーナ(Marina)に散歩に出かけた。パートナーのズボンに立派な穴が空いたので新しいのを買いたいとのこと。

買い物が済んだあと、近くの書店によって本を見ようということになり、パートナーに犬を預けて店内をうろうろしていたわたしに、パートナーと犬が満面の笑みで駆け寄ってきた。

「これ、ちょっと遅いけど誕生日プレゼント。」

わたされたのは、Airpods4

パートナーは少し前に新しいAirpodsに買い替えて、そのノイズキャンセリング機能にいたく感動し、わたしにずっとすすめてくれていた。ところが、わたしは「高いから、収入がもっと増えたら買うわ」といってなんとなく買うのを拒否していたのだった。

嬉しいが、面食らうわたし。翌日、さっそく使ってみるわたし。

「犬の鳴き声問題、解決です!!!!!!!!」

ノイズキャンセリング機能を使うと、隣の部屋で鳴いているのが全く聞こえなくなるわけではないが、ほぼ気にならないくらいになる。これなら仕事とか読書とかできる!必要なら無視できる!

犬によると思うが、うちの長い犬のクンクンいう鳴き声は大変ハイピッチで悲壮な感じ、かつ吠え声はかなり声量があって大物舞台俳優かと思うほど。どちらにしても必要なときにそれを一定時間無視しないといけないのは本当に辛かったのだ。

それ以降、犬が鳴きやんでからさらに時間をとって落ち着いてから声をかけたりできるようになり、在宅かつ犬のしつけという状況の辛さがだいぶ緩和された。

その後の犬

結果的に犬も落ち着いて、今では夜間は勝手にクレートにはいるし、夕方以降わたしたちの夕食が終わって一息つく時間帯になると自らクレートにはいってぐうぐう寝るようになった。

時間が経って犬が家やルーティンに慣れたのもあるだろうし、しつけをする側のこちらの気持ちが落ち着いたのもあると思う。

最終的にはクレートに入れなくても家具を破壊することはほとんどないと安心できるようになったので、今は夜以外はクレートの鍵を閉めることはない。

まだまだ覚えてほしいことや変わってほしいことはあるが、長い犬の性格や嫌なこともわかってきて、気長にいくか…という心境だ。

Appleの回し者と思われる勢いだが、会うひとみんなにすすめる勢いなのでこちらでもすすめておく。ちなみにサンフランシスコだとほぼ90%以上の人が耳からすでにうどんをぶら下げている状態なのですすめ甲斐が全く無い。


長い犬がうちに来た日のこと。愛犬日記の最初の記事。


普段は週2〜3日更新。金曜&日曜が多めです。


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