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技能実習制度の光〜外国送出機関 編〜

技能実習制度を巡る議論では、
「外国送出機関=搾取」「高額な手数料」「ブローカー」
といったネガティブな側面が語られることがほとんどです。

実際、そのような部分は以下の記事にしました。

技能実習制度の闇〜外国送出機関 編〜

https://note.com/kazuki_yazawa/n/n0156bccbc07f

しかし、現場に長く関わっていると、

まったく異なる姿の送出機関

今回は、
技能実習制度の中で見落とされがちな
「外国送出機関の光の側面」に焦点を当てます。

『〇〇〇〇の闇』という表現の記事等は良く見ますが、
『〇〇〇〇の光』という表現の記事等はあまり見ないので、簡単にまとめてみました。


本来、外国送出機関は「人材業者」ではない

優良な送出機関を見ていて、まず感じるのは、

人材ビジネスという発想が非常に薄い

彼らのスタンスは、明確です。

  • 技能実習生を「商品」として扱わない

  • 日本行きをゴールにしない

  • 技能実習生の帰国後までを含めて設計している

つまり、

人生設計の一部として日本実習を位置づけている

という考え方です。


「来日前教育」に本気で投資している送出機関

優良な送出機関ほど、
来日前教育に異常なほど力を入れています。

  • 日本語教育(会話・敬語・現場用語)

  • 日本の労働文化

  • 時間・報連相・安全意識

  • 日本人とのコミュニケーション

中には、

  • 日本語教師を正社員で雇用

  • 技能実習OBを講師として起用

  • 実習先の業種別にカリキュラムを分ける

といった送出機関もあります。

これはコストも手間もかかります。
それでもやる理由は一つです。

「準備不足のまま日本に送り出すことが、実習生にとって一番不幸だ」

という覚悟があるからです。

特に、実体験のある技能実習OB(技能実習時に優秀だった方)が経営している送出機関さんは、そのようなマインドを持っているケースが多いです。


手数料を“最小化”する努力をしている

闇の送出機関では、
費用が雪だるま式に膨らみます。

一方、優良な送出機関は、

  • 費用の内訳を全開示(+内訳の理解度まで確認する)

  • 不要な紹介者を入れない

  • 違法・グレーな徴収をしない

という姿勢を徹底しています。

中には、

  • 分割払い

  • 奨学金的な仕組み

  • 日本語教育費の内部吸収

など、

実習生が借金地獄に陥らないための工夫

送出機関もあります。

実際には、技能実習生と真剣・誠実に向き合っているからこそ、日本に出国した技能実習生から口コミで広がり、募集に経費を掛からず、結果として技能実習生から徴収する費用が少なくても運営できるという好循環になっています。


「ミスマッチを恐れる」送出機関は信頼できる

優良な送出機関ほど、
日本側から見ると、時に扱いづらく感じます。

  • 「この候補者は日本に向いていない」

  • 「今回は見送った方がいい」

  • 「条件を正確に説明してください」

こうした発言を、
日本側に対してはっきり言ってきます。

これは一見すると、

  • 消極的

  • 融通が利かない

ように見えます。

しかし実際は、

安易な送り出しをしない強い責任感

多くの送出機関では、日本企業・監理団体はお客様という認識ですが、優良な送出機関ほど、対等なビジネスパートナーとしてコミュニケーションをとっており、ワガママ・無理難題を言う日本企業や監理団体は自然と離れていき、その結果として優良な送出機関の取引先は優良な日本企業や監理団体が残っていき、技能実習生を送り出しても適切に受け入れをしてくれ、技能実習生からの満足度や送出機関への信頼が高まるという好循環になっています。


帰国後まで見据えた「本当の国際貢献」

技能実習制度の本来の目的は、

技能移転と国際貢献

優良な送出機関は、

  • 帰国後の就職先

  • 起業支援

  • 日本企業との継続取引(指名での取引)

までを視野に入れています。

実際に、

  • 帰国後に現地工場の管理職になる

  • 日本企業の現地法人で中核人材になる

  • 日本で学んだ安全管理を母国で展開する

といった成功事例も少なくありません。


日本側が気づいていない「送出機関の努力」

多くの日本企業や監理団体は、
送出機関の裏側を知りません。

  • 実習生が辞退した際の対応

  • 家族への説明

  • 地域社会との調整

  • 政府対応

こうした“見えない仕事”を、
送出機関は日常的に担っています。

それでも、
問題が起きれば真っ先に叩かれる。

それが送出機関という立場です。


闇があるからこそ、光は際立つ

ここまで読んでいただいて、
こう思われたかもしれません。

「そんな理想的な送出機関は少数だ」

その通りです。

しかし、

少数であっても確実に存在し、

制度を支えている送出機関がある

という事実も、また事実です。

後発の送出機関であっても、志を持って地道な事業運営を行ない、業界大手まで上り詰める送出機関も実際にあります。


最後に

技能実習制度の「光」は、
制度そのものにあるのではありません。

人にあります。

  • 誠実に日本側と向き合う送出機関

  • 短期利益(P/L思考)より長期信頼(B/S思考)を選ぶ姿勢

  • 実習生の人生に責任を持つ覚悟

これらが揃ったとき、
技能実習制度は「闇」ではなく、
確かに「光」になります。


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