【イイじゃん】楽曲分析レポート〜TikTok今週の1曲 [No.26 - 25/05-03]
こんにちは!
今回は彗星の如くヒットした「イイじゃん」を分析していきます。
本楽曲を取り上げる理由
これまでに「自己肯定」をテーマとした女性アイドル曲をいくつか取り上げてきました。昨年はこの楽曲テーマが非常にバズりやすかった一年でした。
今回取り上げる「イイじゃん / M!LK」は、上記楽曲の男性アイドル版と言える楽曲となります。2024年に女性アイドルで大成功したコンテンツを、そのまま男性アイドルに輸入して大成功した好例だと考えており、楽曲の広がり方も基本に沿った非常に分かりやすいものとなっています。
このことから「イイじゃん / M!LK」は、「成功事例のエッセンスを取り入れて新しいコンテンツを生み出す」という創作の基本を今一度シンプルに理解し直すための非常に良い事例であると考えました。
記事執筆時点(リリースから2ヶ月強)で、UGC数は約90,000となっており、TikTokユーザならほぼ全員が聞いたことがあるレベルのヒットと言って良いでしょう。実際、3月から4月上旬にかけて、TikTok楽曲ランキングで数週間1位を獲得しています。バズの大きさ的にも、十分分析の価値があると言えそうです。

「イイじゃん」がヒットした最大の理由
これまでのNoteでも執筆してきている通り、UGC数が伸びるためには以下の要素が必要になります。
クリエイターがその曲を使いたいと思う理由
視聴者がその動画を面白いと思う理由
「イイじゃん」においては、それぞれどのような理由が考えられるでしょうか?「かわいいだけじゃだめですか?」の男性版だと考えると、以下のようになりそうですね。
クリエイター側 : イケメンブランディング
視聴者:かっこいいものを見て目の保養にできる
しかし、丁寧に紐解いていくと、実はここがヒットの本質ではないと考えています。本楽曲がヒットした最大の理由は、
クリエイター側 : 可愛いブランディング
視聴者:かわいいものを見て目の保養にできる
であると考えています。つまり、女性アイドルソングと全く同じですね。これだけ言ってしまうと、「なぜ?男性アイドルソングなのに?」と不思議に思われると思います。
次の章「バズの拡大経路」にて、その理由を丁寧に解説していこうと思います。
バズの拡大経路
本レポートシリーズではお馴染みですが、弊社ではバズの拡大経路を【イノベーター理論】を用いて分析をしております。イノベーター理論とはサービス等の市場での普及率を示すマーケティング理論の一つになります。
今回もそれに倣い拡大経路の順を以下の3つに区分してリサーチいたしました。それぞれの区切りは本家リリースから投稿までの期間で判断します。動画によって異なるのですが、今回は以下のような分類をしています。
(1) イノベーター (一番最初に広まったきっかけ)
→今回はリリース同日〜約2週間以内で投稿されたもの
(2) アーリーアダプター (初期段階で拡散されたきっかけ)
→今回は約1ヶ月以内で投稿されたもの
(3) アーリーマジョリティ (早期段階でさらに拡散されたきっかけ)
→今回は約1ヶ月以降で投稿されたもの
イノベーター
まずはこのイノベーターが最初に楽曲が広まるきっかけになりますが、今回のイノベーターは【本家】であり、リリースから今日に至るまで、なんと50本以上もの本家動画投稿がなされています。その内、リリースからひと月以内に公開された動画のみをカウントしても、合計再生回数は計4,000万回を超える大バズとなっています。本家動画のみで十分な露出機会確保できていたと言え、ショート動画クリエイターがこの後様々なUGCを創作していく上での火付け役になったことはいうまでもないでしょう。
@milk_official M!LK 2ndアルバム「M!X」 リード曲「イイじゃん」先行配信スタート🎉 #MILK #イイじゃん #MILK_MIX #佐野勇斗 #しおざきだいち #曽野舜太 #山中柔太朗 #吉田仁人
♬ E Jan - M!LK
@milk_official みんなビジュイイじゃん? #今日ビジュイイじゃん #イイじゃん #佐野勇斗 #しおざきだいち #曽野舜太 #山中柔太朗 #吉田仁人 #MILK
♬ E Jan - M!LK
また、本楽曲のTikTokへの初投稿は2/17となっていますが、そこから2月終わりにかけて、徐々に以下のような簡単に真似できる本家動画が増えていったのも見逃せないポイントです。後続のクリエイターたちが簡単に真似できるような土台を作ることができたと言えるでしょう。UGCが拡大していくには、この「真似しやすいフォーマット」に加えて、「クリエイターがその楽曲を採用したくなる理由」も必要にはなるのですが、それについては後の章で解説します。
ここまでで、本家動画の構成や再生数自体が後続のUGC拡大の火種になったことを説明してきました。しかし、そもそもなぜこの本家動画が動画がこんなにも再生されたのでしょうか?動画がTikTok内で拡散されるためには、万人のエンゲージメントが高まるような内容でなければなりません。コアファンからしかイイね、コメントがつかないような動画になってしまっていると動画の拡散はコアファン周辺で止まってしまいますし、逆にコアファン以外からも反応が良い動画に仕上がっていれば、その動画はファンダムを超えて拡散されていきます。実はこの楽曲は、「コアファン以外にコメント」させるという意味でも非常に優れた仕掛けがありました。それは、「whiplash / aespa」に非常に似たメロディラインです。
@_19luvxy スーパージゼルタイム‼️ #aespa #whiplash #kpop #kpop和訳 #シャドウバン解除して #fyp
♬ Whiplash - aespa
たしかに、サビのメロディラインはかなり似たものを感じますし、サビ前高音メロで緊張感を高めて、サビでクールに落とすという構成自体も同じなので、「イイじゃん」を聞いた時には「whiplash」が想起されやすくはありそうです。
この動画は最初の本家動画になるのですが、コメントを見てみると「whiplash」に似ているという反応で溢れかえっています。
@milk_official M!LK 2ndアルバム「M!X」 リード曲「イイじゃん」先行配信スタート🎉 #MILK #イイじゃん #MILK_MIX #佐野勇斗 #しおざきだいち #曽野舜太 #山中柔太朗 #吉田仁人
♬ E Jan - M!LK
Whiplashすぎるでしょ。さすがにないわ
aespaのWhiplash本当に大好きな曲だからパクられてるのがほんとに不快
aespaちょっと見ないうちに男前になったな
whiplashに似てるのもやばいんだけど歌詞なに?爆笑爆笑
パクリというかまんまだよね、、本国に見つからないことを祈る!!
個人的には、パクリというよりも、もはや「オマージュ」のような気はしますが、ここで言いたいのはメロディラインが似ていることの是非ではありません。コメントの感情はネガティブ寄りですが、「Mi!LKを知らない層にも感情を発生させることができている」ということが非常に重要です。動画が拡散されていくのに当たっては、ユーザの感情をなんらかの形で揺さぶる必要があるのですが、実際のところ、その感情はポジティブでもネガティブでも良いのです。TikTokの動画拡散アルゴリズムが重視するのは、「ユーザをアプリ内に留まらせることができるかどうか」であって、その感情が怒りでも悲しみでも良いわけです。炎上動画が伸びるのも同様の理由ですね。これがファンダムを超えて動画が拡散されたひとつの大きな要因だと考えています。
アーリーアダプター
① イケメン男性TikToker界隈
まずは、本家動画が示した方向性を素直に受け継ぐ形で、イケメン界隈が本家動画フォーマットを踏襲した動画が出てきました。想像しやすい展開のされ方ですね。
@kokumintekikaresi 今日の俺盛れてね?あ、いつもか、、
♬ E Jan - M!LK
イケメン界隈がこの楽曲を採用したUGCを出すのはほぼ必然だったと思っています。まず前提として、美男美女界隈TikToerは、自身のビジュアルを様々な角度からブランディングしたいと考えています。そのために、自身のビジュアルを肯定的に歌い上げる楽曲をBGMにすることは至極当然の流れであると言えます。
そして、イケメン界隈においては、これまで「クールなかっこよさ」を訴求できるちょうど良い楽曲がなかったために、自分のビジュアルを楽曲に乗せてブランディングしようとするとどうしても「可愛いさ訴求」になりがちでした。例えば以下の動画が良い例ですね。昨年時点では、「イケメンの可愛い一面」を訴求できているが故にこの方向性も重宝されていたように思います。
@jr_official_tiktok 最上級にね🏹・・・💘 #浮所飛貴 #美少年 #中村嶺亜 #7MEN侍
♬ 最上級にかわいいの! - 超ときめき♡宣伝部
しかし、2025年に同じような曲調で同じことをやっても、段々と視聴者にとっては飽きが来そうですよね。そこで登場したのが「イイじゃん」です。これまでの女性アイドルソングと違って、男性ならではのクールな側面を訴求できる楽曲となっているので、イケメン界隈においてこの楽曲がBGMとして採用される理由は十分にあったと考えています。
ただ、このイケメン界隈での「かっこよさ訴求」には弱点があったと考えています。それは、「視聴者のパイの小ささ」です。イケメンダンス動画の視聴者のパイは、美少女ダンス動画に比べると半分くらいの市場規模しかないと考えているためです。
美少女が「最上級にかわいいの!」と自己肯定する姿は、性別を問わず全若者に刺さるポテンシャルがあります。男性は当然美少女が好きなので、可愛い子がこれまでに見たことがない切り口で動いている、というそれだけで十分視聴継続の理由になります。そして、美少女動画は、コメントを見ていただくと分かりますが、女性にも刺さるんです。理由は主に2点挙げられます。
女性の自己肯定する在り方自体に共感する
可愛さに共感する(男性と同じ方向性の楽しみ方)
女性コミュニティというのは、「共感」が非常に重視される文化圏です。
対して、男性は、同性のかっこよさや考え方に対して「え、わかる、めちゃかっこいい」と口に出して共感する文化が女性ほど強くありません。これは、彼女の愚痴に対して彼氏が解決策を提示してしまって喧嘩になる、というあるある話からもわかりますね。いつの時代も女性が重視するのは共感であり、男性が重視するのは解決感であるという傾向があります。
つまり、美少女の自己肯定動画は男女両方からの需要がありますが、イケメンの自己肯定動画は女性からの需要しかないのです。それ故にイケメン界隈で楽曲がヒットしただけだったら、「イイじゃん」がここまでバズることはなかったと考えています。TikTok楽曲ランキング1位クラスの楽曲ともなると、相当広い範囲で大衆に刺さる必要があるので、どうしても女性内での流行だけだと弱くなってしまいます。
② 美人女性TikToker界隈
リリースから2週間くらいは、本家動画が大半を占め、それに加えてイケメン界隈が少し反応している、という程度でしたが、3月に入って流れが大きく変わります。
@takanenofficial ビジュ良い?🤔 #高嶺のなでしこ #たかねこ #HoneyWorks サウンドプロデュースアイドルグループ🐈⬛🌸
♬ E Jan - M!LK
@0808sakura ビジュ何点❓
♬ E Jan - M!LK
そうです。女性TikTokerが「イイじゃん」のイケメンフォーマットを踏襲した動画を出し始めるのです。この界隈でBGMが流行ることは楽曲のヒットに対しては非常に大きな力になります。その理由は、先ほど説明した通り、動画が広く大衆に刺さりやすいからです。この界隈で「イイじゃん」が流行したことこそが、楽曲が拡散された一番大きなターニングポイントになったと考えています。
では、女性界隈でこの楽曲がBGMとして採用されたのは偶然でしょうか?我々は、そこにも確固たる理由があると考えます。
過去のノートでも解説している通り、美人女性TikToker界隈において「可愛いをアピールできる曲」は1番王道です。なぜなら、楽曲はインフルエンサーにとってインスタグラムのフィルターのように『自分を盛るためのツール』であり「可愛い」方向に盛る事はTikTokで王道の勝ち方であるクリエイターが多いからです。
しかし、これまで沢山の可愛いさ訴求曲がHitしてきた歴史を踏まえ、通常の可愛い曲を採用するだけでは中々伸びなくなってきています。そこでインフルエンサーたちは、これまでにない切り口で自分の可愛いさを訴求できる楽曲を求めているわけです。
今回の楽曲「イイじゃん」はその条件をしっかり満たしていたと考えています。まず、本家動画が出た時点でも女性を中心に再生が回っていたと思いますが、ここで女性は「イイじゃん」を、「イケメン男子がカッコつけてる」という文脈で捉えるわけです。リリースから二週間のイノベータ期間や、イケメン界隈で「イイじゃん」が流行り出したくらいの期間を経て、その認識は十分に「イイじゃん」を知っている層の中で共有されていたことでしょう。そんな中で、女性TikTokerがフォーマットをまるまる踏襲して動画を出します。
すると、見え方として「単に女性が自己肯定している」というよりかは、先述の文脈を踏まえると「男子の真似」的な見え方になってきませんでしょうか。以下の動画などは特にその色の濃い動画になっています。
@yonezawa_ria ビジュいいね
♬ E Jan - M!LK
日常会話に置き換えて構図を整理すると、、、
「最上級にかわいいの!」は単純な自己肯定に対して視聴者が様々に反応する構図
美女「え、今日私ちょっと可愛くない?」
周囲「それな!」
周囲「てか自分で言うなしw」
周囲「そういう考えも素敵だけど」
「イイじゃん」はお笑い的発信に対して視聴者が反応する構図
美女「ねぇねぇ」
周囲「?」
美女『俺、今日なんかカッコよくね・・・?』(男子のポーズを真似ながら)
周囲「wwwwww」
周囲「あいつ鏡見てひとりでやってたよねwww」
周囲「てか君も可愛いな」
これらのニュアンスは、各楽曲でバシっとどちらかに偏っているわけではないと思いますが、「イイじゃん」は後者の成分がちょっと強いよね、というのが言いたいことです。ショート動画は、視聴者各々が持っている文脈に働きかけることで視聴維持をさせるゲームなわけですが、「最上級にかわいいの!」と「イイじゃん」では、働きかけている文脈(シチュエーション)が異なっているわけです。
働きかけられている文脈が違えば、視聴者にとっては目新しいものに映りやすくなります。逆算すると、女性TikTokerからすれば、その楽曲を採用する必然性が高まるわけです。「イイじゃん」の企画者がどこまでを織り込み済みだったのかは分かりませんが、結果を分析すると必然性のあるUGC拡大だったように思います。
楽曲のバズというのは様々な要因が複合的に作用して、相乗効果で生まれる側面があります。が、強いてひとつ「イイじゃん」がバズった理由をあげるのであれば、「女性TikTokerの可愛いブランディングの手段として新たな切り口を提供できていたから」というのが最も重要な要素だったのではないかと考えています。
もちろん、女性TikToker界隈でこのような広がり方をするためには、そもそも「男子が鏡見てビジュいいとか言ってる」という文化が先行して流行っている必要がありますので、本家が圧倒的動画投稿数で先行する文化を流行らせた功績も無視できないものがあります。
アーリーマジョリティ
アーリーアダプターまでである程度バズの基盤ができ、その後アカウントの大小問わず様々なユーザがUGCを作成することでさらに大きなバズにつながっていきます。「イイじゃん」は、これまでの自己肯定ソングと比べると、このフェーズにおいても際立っていたと考えます。
まずは、これまでのアイドル自己肯定ソングのアーリーマジョリティフェーズのUGCを復習しておきましょう。
「最上級に可愛いの」の最初期のUGCは以下のような動画。
アーリーマジョリティーフェーズのUGCの一例は以下のような動画。
@runa_mm_0211 昨日の自分より可愛くなりたいと毎日思いながら生きてる✊女の子一緒にがんばろうね
♬ 最上級にかわいいの! - 超ときめき♡宣伝部
フォーマットがほぼ変化していませんよね。ここから分かる通り、これまでのアイドルソングはUGC参加者の属性がある程度絞られてしまい、UGCのフォーマットもなかなか変化球が出にくいようなものになっていました。クリエイターが創意工夫するための「余白」が「イイじゃん」と比べて少なかった、と言ってもいいかもしれません。
「イイじゃん」はこの余白があることにより、アーリーマジョリティーフェーズでUGCの多様化が進んだことが非常に良かったと考えています。
特に、サビで全く別の曲に変貌する、という楽曲構成を生かすような派生動画が多く見られた印象です。例えば、次のようなおふざけ系。
@masamidrums ジム契約してなぜか5キロ太って今コレ
♬ オリジナル楽曲 - まさみ - まさみ
他にも、以下に示すようなリアクション系動画ですね。
@k.k.0223 曲が二重人格すぎるww初めてフル聞いたら大体こういう反応になる説😂#MILK #イイじゃん #aespa #whiplash #今日ビジュいいじゃん
♬ E Jan - M!LK
時代背景における本楽曲の立ち位置
本楽曲は、アイドル界隈で時代を超えて求められる「自己のビジュアルをブランディングする」という要求に対し、ショート動画BGMの観点から回答を与えている楽曲です。即ち、根本の思想は以下3つの楽曲の流れを汲む楽曲といえます。
しかし、レポートの中でも述べている通り、上記楽曲はどれも女性アイドルの新たな「かわいい」の側面を提示することに特化したものであり、男性アイドルのクールな側面をわかりやすく自己肯定できるような楽曲はこれまでTikTok内でブームになっていませんでした。
そんな時代背景を受け、分かりやすく空いているポジションを埋める形で登場したのが「イイじゃん」です。結果を見てみると、これまで分析してきた通り、これまでの女性アイドル楽曲での成功パターンをなぞるようにして、しっかりヒットに繋がっています。
楽曲の構成としても、これまでの王道kawaiiサウンドではなく、クール系K-POPに寄せるようなサウンドメイキングがなされています。
また、いくつかのノートでも触れていますが、ショート動画では冒頭数秒で視聴者に「自分に関係のある動画だ」と思ってもらわなければなりません。そのために、視聴者が持っているであろう文脈を踏まえて、日常の風景や心情なんかをある種の「あるある」として歌い上げる必要があります。本楽曲では、「あれ、なんか今日ビジュいい?」という日常に溢れた感情を歌詞にできていたことによって、視聴者の没入感を高める設計になっていたのも、現代的な楽曲の仕上げ方と言えると思います。
「自己肯定」の哲学を持った楽曲もそろそろ擦りすぎかと思っていましたが、切り口次第でまだまだ新しい楽曲をヒットさせることができる、ということを再認識させられた事例となりました。
バズった結果得られたもの
男性アイドル曲は、コアファン周辺で拡散が途切れてしまうこともある中、ファンダムを超えて楽曲認知を獲得し、M!LKの知名度獲得ができたことが特筆すべき成果だと考えています。
そもそも、TikTokのヒットとは、「UGCの拡大によって圧倒的に再生が回る」という現象であることが多いです。それ以上でも以下でもありません。そしてその中身を細かく見てみると、以下2つのパターンがあり得ます。
新規ファンの獲得には繋がらないが、既存ファンの視聴限度回数が高く、すでにリーチできている界隈内でさらにファン化度合いを強めるパターン
まだリーチできていない幅広い界隈に認知されるような、大衆受けするコンテンツが広く拡散していくパターン
今回は後者で、「新規層に認知を広められるようなバズり方」をしていたと言えるでしょう。
これまでに、振り付け師経由で女性TikToker界隈でUGCが拡散し、最終的に楽曲の大きなバズに繋がる、と言うパターンは何曲も見てきました。上の章でも解説しましたが、それだけ「美少女が自分に向かってなにかする動画」というのは広く需要があるということです。その界隈に必然性を持ってアクセスできるような楽曲コンセプトになっていたことで、本楽曲は広く認知を特に至ったものと考えています。
再現性のある要素
別界隈での成功をチューニングできないか考えてみる
何度も言及している通り、「イイじゃん」は「かわいいだけじゃダメですか?」を男性アイドル用にチューンアップした楽曲といえます。男性アイドルとして同じことをやるにはどうしたらよいか?がよく練られているが故に、「かわいいだけじゃダメですか?」とは哲学を共有しつつも全く別の楽曲に仕上がっています。このように、ヒットパターンの考え方は真似しつつも、自分に置き換えた時にどこをチューニングしていけばよいか、という考え方でコンテンツ作りをすると、ヒットのパターンを押さえつつ、オリジナリティを出すことにも繋がりそうです。
視聴者の解釈の余白
以前、「一目惚れ」のノートでも述べましたが、ユーザの解釈の余白は非常に重要です。
今回は、楽曲の構成に「分かりやすいツッコミ所」を作ったことによってユーザがコンテンツを作る幅が広がったのでした。この仕組みは楽曲によってオーダーメイドになるので、全てに通ずる考え方はなかなかないのですが、少なくともこの「余白」を制作段階で意識することはできそうです。
【お仕事大募集中!】
先日今回楽曲ヒットの再現性を出す集大成とも言えるnoteをリリースしました。
こちらは有料ですが、書籍1冊分くらいの値段で先ほど解説した過去のヒット曲の共通項やどうすれば2025年以降ヒットを生み出せるのかを全て言語化し完全網羅版noteです。
今回の記事を読んで自身でヒット作を生み出したいと思った方にはドンピシャの内容だと思いますので、ぜひチェックしていただければ幸いです!
作編曲のご依頼
SNS運用代行のご相談
楽曲PR施策代行のご相談
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今後も毎週新しい曲を分析しますので、
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今回の執筆助手は「cosmeyさん」でした。
ありがとうございました!
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