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それでも、やってみる

――俳優思考・第二回

前回、「目的意識」の話を書きました。
今回は、それを現場でどう使うかの話です。

俳優養成所、または演劇系の専門学校にて、ほとんどが演技経験のない子たちなので、なかなか進まなかったりもしますが、少しでも成長してくれればと思い、指導しています。

ただ、これが講師ではなく、
舞台の演出となると話は違ってきます。

目的が、講師の立場よりも狭くなる。

作品を作るということなので、
言葉を選ばずに言うと、
各々の成長が目的ではないからです。

とは言いつつも、
そこで伸びる子は伸びるし、
伸びない子は伸びない。
最近は、萎縮してしまう子も増えてきました。

どの業界もそうですが、
いろんな人がいます。ほんとに様々。

誰が正解で、誰が不正解なのか。
そんなものはありません。

しいて言うなら、
「正解なんてものはない」というのが正解です。

俳優なら、
演出家や監督の要望に応えるのが仕事ですし、
ビジネスマンなら、
上司や取引先の要望に応えるのが仕事だと思います。

ただし、
その要望が、すべて正しいわけではありません。
人間ですから。

当然、不満を抱くこともあるでしょう。

でも、
やれないからやらない。
やれないから反抗する。
それは、ちょっと違う。

「違うと思うけど、
とりあえず要望は応えてやる」

それくらいの感覚で、
やっちゃってください。

それで向こうが
「OK!」と言うなら、
ひとまずそれでいいんです。

……まぁ、
その「応える」というのが、
一番大変なんですけどね。

でも、
自分は自分、と思って、

いいなと思うものは持ち帰る。
いらないと思うものは持ち帰らない。
いいなと思っていたものでも、
いらなくなったら捨てる。

そんなスタンスで、
日々、現場に立っていけばいいと思います。

そうすると、
意外とどうでもいいようなところに、
持って帰りたいものが転がっていたりするもんです。


このシリーズのまとめはこちら→【俳優思考
前回はこちら→【嫉妬は、健全だ
次回はこちら→【答えを教えない理由


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広瀬謙|俳優思考 もしこの記事が何かのきっかけになっていたら、とても嬉しいです。