ドイツ一人旅_マリエン橋_09_05【海外旅行】
1999年冬 9日目 フュッセン
赤レンガの門を出て、坂を下る途中に小さな看板があった。
『マリエン橋』
看板が示している方向を仰ぎ見ると、どこまでも続く階段があった。その階段はノイシュヴァンシュタイン城の裏山に続いており登りきった先にマリエン橋があるのだ。
このマリエン橋から見るノイシュヴァンシュタイン城が絶景だと、『地球の歩き方』に書いてあった。僕はその階段をチラッと見ただけで気分が萎え、そのまま通り過ぎようとした。
「ねえ。このあと予定ある?」
「特にないけど」
「じゃあ、マリエン橋まで行ってみようよ」
え~、この階段を登るのか…、とは思ってはみたものの、別段断る理由はなく、折角ドイツの南の端っこまで来たのだからいっちょ行ってみるか。気合いを入れ直して答えた。
「よし。行こう!」
登り始めると想像した通り大変だった。ところどころに雪が残っており、凍って滑りやすくなっているところもあれば、溶けてぬかるんでいるところもあった。
登りの階段は延々と続いている。ああ、やっぱり断ればよかったと何度か思った。しかし乗りかかった船だ。最後まで登りきろうではないか。
二人とも会話は少なくなり、やがて全くなくなり、ひたすら登り続ける。やがて視界が開けて橋が見えてきた。
やったぁ!とうとう登りきったのだ。
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