情報審査のシステム開発担当の仕事 ー「その物件、今も本当に借りられるか(買えるのか)?」を、仕組みで守り続ける。
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■はじめに
LIFULL HOME’Sには、全国の不動産会社さまから、毎日膨大な数の物件情報が集まっています。
情報審査グループのシステム開発担当は、サイトの裏側で物件情報の“鮮度”を保つための仕組みそのものをつくっているチームです。
私たちは主に、
• 掲載110番フォームと問い合わせ管理システム
利用者のみなさまや不動産会社さまから寄せられる
「募集が終わっているかもしれない」などの声を受け取り、調査につなげる仕組みです。
• 管理会社との大規模データ連携・自動照合システム
全国の管理会社さまから毎日届く数十万件規模の募集状況データを受信し、
LIFULL HOME’S上の掲載情報と自動照合しています。
募集終了が確認できた物件については、すみやかに掲載終了できるよう、システムによる自動処理を行っています。
• 自社データ・AIを使った自動非掲載システム
外部からの通報やデータ提供だけに頼らず、
自社データやAIを活用して、募集終了の可能性が高い物件を検知しています。
そのうえで、情報審査の基準に照らし合わせながら、掲載終了の対応につなげる仕組みを整えています。
こうした仕組みを通じて、LIFULL HOME’Sの物件鮮度をシステムで担保することを目指しています。
■減らしたいのは、こんな「不」
すでに募集終了している物件が、サイト上では 「募集中の物件」として見え続けてしまうことがあります。
利用者のみなさまの立場からすると、
条件やエリアを比較しながら検討し、問い合わせや内見日程まで調整したあとで、
「実はもう契約済みで募集終了していた」とわかると費やした時間や膨らんでいた期待がすべて無駄になってしまいます。
その状態が続けば、やがて 「このサイトの情報は本当に信じていいのだろうか?」という不信感にもつながります。
一方で不動産仲介会社さまの側でも、
掲載物件の募集状況を毎日手作業で確認し続ける必要があり、物件数が増えるほど、
• 募集状況確認にかかる人件費や業務負荷が膨らむ
• 確認しきれなかった物件が「おとり広告」と見なされ、行政処分のリスクにつながる
といった課題が生じます。

私たち情報審査のシステム開発担当は、こうした
「募集終了物件が掲載され続けてしまうこと」「募集状況確認に人とコストが取られ続けてしまうこと」を、
できるだけ仕組みで減らしていきたいです。
■困りごとを減らすために、どんなことを意識しているか
おとり物件と呼ばれる状況の多くは、必ずしも「悪意」だけで生まれているわけではなく、
データ更新のタイムラグや、アナログな運用の限界が原因になっているケースも少なくありません。
だからこそ私たちは、人の注意力や頑張りだけに頼るのではなく、
できるだけ仕組みで防げる状態をつくることを大切にしています。
そのうえで、特に意識しているのが次の点です。
• 物件照合の精度を最優先にすること
「募集終了した物件を掲載終了にする 」のはもちろんですが、
「まだ募集中の物件を誤って非掲載にしてしまう」ことを何よりも避けるという前提で設計しています。
新しい仕組みを導入する際は、システム自体の利便性だけを重視せず、正しく募集終了物件を判定しているかどうかを徹底的に検証します。
• シンプルで安定して動き続ける設計にすること
要望をそのまま積み上げるのではなく、
「本当に解きたい課題は何か」を見極め、必要な機能を見極めて設計しています。
仕組みが複雑になりすぎると、トラブル時の修正や改善にも時間がかかってしまいます。
長く安定して運用できることも、物件鮮度を守るうえでは重要だと考えているためです。
• 人の頑張りに頼りすぎないこと
「誰かが毎日チェックすれば何とかなる」という状態ではなく、
仕組みが安定して動き続けることを目指しています。
そのうえで、人の目や判断が必要なところに、情報審査メンバーの時間を集中させられるようにしています。
■印象に残っている取り組みと、その後の変化

印象に残っている取り組みのひとつが、管理会社との募集状況データ連携システムの立ち上げです。
当時、募集状況の確認は、電話やメールで1件ずつ行われることも多く、
物件数が多い会社ほど、更新作業の負担が大きくなっていました。
そこで私たちは、全国の不動産管理会社さまから募集状況データを毎日送ってもらい、
LIFULL HOME’S上の掲載情報と自動で照合して、募集終了物件をシステム側で自動非掲載する仕組みを構築しました。
この仕組みを導入した結果、利用者のみなさまの目に届く募集終了物件の数は、データ上着実に減少し、
不動産会社さまからも「更新作業が楽になった」「LIFULLは本気でおとり物件をなくそうとしているのが伝わる」といった声をいただく機会が増えました。
また、自発的に「自社の管理物件も連携したい」と申し出ていただける管理会社さまも出てきました。
■おわりに―なぜこのチームを選び、どう物件鮮度と向き合いたいかー
私が情報審査グループの業務に初めて関わったのは、2017年の問い合わせ管理システムのリプレイス作業でした。
当時はまだ情報審査グループ内にシステム開発担当チームはなく、他部署の担当者としてシステムの導入・開発に着手しました。
そこで目の当たりにしたのは、物件の募集状況確認がアナログな運用に大きく依存し、規模が大きくなるほど人手不足が加速していく現実でした。
当時は、募集状況確認や広告審査の多くが手作業に依存しており、
物件数が増えるほど、対応コストや確認負荷も大きくなっていました。
だからこそ私は、
「今ある運用を少し楽にする」だけではなく、「新しい仕組みをつくり、物件鮮度の保ち方そのものを変えていく」ことに取り組みたいと考え、情報審査グループを志望しました。
現在、私たちは複数の仕組みを組み合わせながら、
「広告されているすべての物件が、常に募集されている状態」に少しずつ近づけていこうとしています。
利用者のみなさまには、
「LIFULL HOME’Sの情報なら、がっかりせずに住まい探しに集中できる」と感じてほしい。
不動産会社さまには、
「意図せずおとり広告と疑われることを心配せず、本業の接客や提案に時間を使える」状態を増やしたい。
「正確なシステムにより、自動で物件鮮度が保たれる仕組み」を地道に育てていくことが、情報審査のシステム開発担当の役割だと考えています。

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