🌸櫻坂46『Lonesome rabbit』|「孤独を克服しろ」と言わない繊細な応援ソング

はじめに

櫻坂46の15th Single『Lonesome rabbit』の楽曲とMVが公開されました。

アップテンポで疾走感のある楽曲ですが、その本質はむしろ逆だと感じました。
『Lonesome rabbit』は、孤独を抱えた人に寄り添う“繊細な応援ソング”なのではないでしょうか。

🐇1.楽曲の構成

寂しいうさぎってのは
すぐ死んじゃうって聞いてた
そんな弱くない
ただの噂にすぎなかったってことさ

Lonesome rabbit

タイトルにもなっている『Lonesome rabbit』 の通り、この曲の主題は「孤独」です。

うさぎは寂しいと死んでしまう、という有名な俗説があります。
この曲の主人公も、外の世界や他人との関わりに疲れ、自分の殻に閉じこもろうとしているように見えます。

  • 「ignore」

  • 「Shut it down」

  • 「交わりたくない」

  • 「僕は僕なんだ」

前半では、そんな“孤独を選ぶ強さ”が描かれています。

「無理に誰かと繋がらなくてもいい」
「同調圧力に合わせなくてもいい」

そうやって、自分はこのまま一人でも生きていけると言い聞かせているようにも感じました。

しかし、2番のAメロ後半、MVでいうと01:40頃のアーチェリーのシーンあたりから、この曲の空気が少しずつ変わり始めます。

孤独は楽だけど 
誰もいないと不安になる
聞き耳立てても dead silent
涙が溢れるのは なぜ?
こっちおいで もう一人の僕

Lonesome rabbit

それまで“孤独を肯定していた主人公”の中に、“誰かを求めている自分”が顔を出し始めます。

特に『涙が溢れるのは なぜ?』という一節が印象的でした。

孤独は楽だし、人と関わらない方が傷つかない。
でも、本当にそれだけで良かったのか。

その気持ちに気づいてしまった瞬間から、もう以前のようには戻れない。
この曲は、そんな心の揺れを描いているように思えました。

そして2番のサビでは、その矛盾がさらに明確になります。

一人ぼっちでも 生きていける
でも一人より 誰かがいた方がいい

Lonesome rabbit

ここが『Lonesome rabbit』の核心なのではないでしょうか。

”孤独でいたい自分”と、”誰かを求めている自分”
本来なら矛盾しているはずの二つの感情を、この曲はどちらも否定しません。


☀️2.『live it!』の意味


IntroとOutroで繰り返される、

Lonesome rabbit, live it!

Lonesome rabbit

というフレーズも印象的です。

この “live it” は、単純な「生きろ」という意味ではなく、

「その孤独ごと生きろ」「“寂しいうさぎ”のままでも生きていけ」

というメッセージとして受け取りました。

この曲は、「孤独を克服しろ」とは言わない。
「殻を破って他人や社会と繋がって生きなさい」という、一方的で教科書的なアドバイスでもない。

むしろ、

  • 孤独でいたい気持ち

  • 人と距離を置きたい気持ち

  • それでも誰かを求めてしまう気持ち

その全部を受け入れたうえで、「“寂しいうさぎ”のままでも生きていけ」と背中を押してくれる楽曲なのだと思います。

弱さを単純に克服対象として描かず、矛盾した感情ごと肯定してくれる。その繊細な優しさが、櫻坂46らしさなのかなと感じました。

🎥3.MVについて

そして面白いのが、そんな繊細な内面を、MVでは正反対とも言えるアップテンポなダンスで表現していることです。

孤独や不安を抱えているからこそ、それを周囲に見せないように、強く振る舞っている。
あの激しいパフォーマンスには、そんな“虚勢”のようなものも感じました。

また、特に印象に残ったのは、弓矢(?)の的の上にメンバーが座っているシーンです。

うさぎは本来、捕食される側の生き物。
あの構図のシーンでは、“狙われる存在”としての弱さや危うさを象徴しているようにも見えました。”誰かを求めている自分”がそこだけは表れているように私は感じました。


🗒️4.まとめ

孤独を強がりながらも、完全には強くなりきれない。
だからこそ、この曲はここまで人間らしく、優しく響くのかもしれません。

『Lonesome rabbit』は、“孤独なままでも生きていい”と静かに寄り添ってくれる楽曲なのだと思います。

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仕事や家庭がある社会人の「ゆるBuddies」として櫻坂46のことをnoteに投稿しています。



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