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祈ることすら罪ならば あらすじ+第1話

あらすじ

普通である事を求められる国で育った一瀬実紀は誰かの特別になりたいと願っていた。
ある日、実紀は国家運営委員会が発令した外出禁止命令を無視したことで化け物に襲われる。
実紀を助けてくれたのは不老不死の咎を持つ千歳結だった。

「僕があなたを殺せたら。僕はあなたの特別になれますか?」

実紀は結の特別になりたいと願い無効化の咎を手に入れる。

強い願いから生まれる特別なな力【咎】。
普通を求めるはずの国は、特別な力に目覚めた【咎人】達が普通の人間を監理する国だった。

「私のために、君は普通を捨てられる?」

咎を操る化け物【自失】。進化を求める組織【渦中】。
咎人となった実紀はやがて大きな陰謀に巻き込まれていく。

第1話

20××年 とある研究所

ガラスの向こうで子どもが泣いている。
私よりも幼く非力な子どもが二人、血を流しながら泣いている。
死にたくないと怯えている。死なないでくれと叫んでいる。
駆け寄って慰めてあげたくても、この研究所はそれを許さない。
私は大切な家族が死んでいくのを黙って見ていることしか出来ない。
家族の死から目を逸らす。直視するのが辛いから。

この研究所の実験体である銀髪赤眼の子どもは隣に立っている仮面をつけた男に尋ねた。
「なぜ人間は争う?なぜ人間は同じ過ちを繰り返す?こんなことに何の意味がある!?私達が生きたいと願わなければこんなことにはならなかったと?」
怒りと嘆きで震えるに私に仮面をつけた男は優しく笑いかけ諭すように語り始める。
「いいえ。あなたもあなたの家族も何も悪くはありません。」
「なら何が悪い?お前にこんなことをさせた社会が悪いとでもいうつもりか?」
怒りに任せて睨み付けるが非力な子どもの怒りなどこの男には届かない。
「いいえ。民も政治家も奴隷も皆が幸せになりたいと願いながら生きている。あなたは幸せになりたいと願うことが悪い事だと思いますか?」
「思わない。」
「同感です。つまり悪いのは個人でも社会でもない。」
男は一層笑みを深める。
「人間という種族そのものが悪いのです。」
驚く私を無視し、男は芝居がかった仕草で話し続ける。
「自分が幸せになるために他人を不幸にしなければいけない人間という種族そのものが罪深いのです。能力差故に格差は消えず、社会性を持つが故に孤独を抱え、強欲故に争い合い奪い合う。罪深い人類は終末がやって来るその日まで苦しみ続ける運命なのでしょう。」
男はぴたりと動きを止める。
「故に我ら渦中は進化を求める。」
仮面越しに私のことを見つめながら静かにそう言った男は、芝居がかった仕草でさらに続けた。
「人類という犠牲無くして生きられぬ種族に進化を!すべての人間が幸福に生きられる社会を我々は進化によって手に入れるのです!」
男の自信に満ちた楽しそうな声が響く。この男の言葉が正しいのか私にはわからない。でも、妙な説得力があったことだけは今でもはっきりと覚えている。

***

500年後。教育院高等部。

校舎の屋上で一瀬実紀は一人寝転がっていた。
校庭では朝礼が行われている。校長先生のつまらない話が長々と続いていた。
「普通であることはとても大切なことです。他者より優秀である必要はありません。他者より劣っているのも良くありません。競い合うのではなくみんな一緒に。ルールを守り助け合いながら普通の大人になりましょう。」
またこの話かとため息を吐く。小さい頃から何度も聞かされてきた話だ。
境の国は普通であることを求める国。
落ちこぼれないように。突出しないように。特別であることは良くないこと。みんなと同じであることは素晴らしい。それが境の国の普通だ。
ポケットに入れてある端末が鳴っていることに気づき、実紀はポケットから端末を取り出した。国家運営委員会からの通知が来ている。

運営委員会からのお知らせです。
災害発生の可能性を検知しました。
帰宅命令。すべての国民は17時までに帰宅してください。
外出禁止命令。17時以降の外出は如何なる理由があっても禁止です。
今日の就寝時間は3時間早まり20時となります。

端末に送られてくる運営委員会からの命令は絶対だ。
大人も子どもも関係なく、今日はすべての国民が17時に家に帰り20時に眠りにつくだろう。それが境の国普通。
コツコツと誰かが階段を上って来る音がして実紀は端末をポケットに戻した。
屋上に入って来たのは竹刀を持った女の子。女の子の名前は高槻美波。実紀の幼馴染だ。美波は寝転がる実紀を見下ろしなだら呆れたように言う。
「一ヵ月ぶりね。こんなところで何をしているの?」
実紀は美波の首に国家運営委員会の紋章が刻まれた首輪がついていることに気がついた。
「その首輪。運営委員会の…。」
「そんな事どうでもいいでしょ。まずは私の質問に答えて。どうして朝礼に出ていないの?朝礼をサボるなんて普通じゃないわ。あなたも特別になりたいの?」
「別に特別になりたい訳じゃないけど…。ただ、朝礼に出る気分じゃなから。」
嘘はついていない。本当に気分じゃなかっただけなのだ。
大人に近づけば近づくほど普通を求める空気は強くなる。その空気が実紀には生きづらくて仕方なかった。そして、実紀の生きずらさを理解してくれるたった一人友人であるこの幼馴染はこの一か月学校に来ていなかったのだ。
気を抜ける場所だったはずの学校はこの一か月で生きづらい場所へと変わっていた。
「普通に生きる事ができるのも一つの才能よね。あなたにも普通に生きる才能が無いみたい。」
ズカズカともう一つ誰かが階段を上ってくる音が聞こえる。実紀は美波の手を借りて立ち上がった。
「一瀬!なぜ朝礼に出な…。」
屋上に入って来たのは担任の先生。
先生は怒っている様子だったが美波と美波のつけている首輪を見て動きを止める。
「私帰るわ。」
「授業出ないの?」
「運営委員会に所属する人間は普通じゃないの。授業を受ける権利も義務も無いわ。今日は部室に置いてあった竹刀を取りに来ただけ。」
美波は少し寂しそうに笑う。
「さようなら実紀。あなたが普通に生きられるように祈ってるわ。」
美波は動かない教師の隣を通り過ぎて帰って行く。
美波がいなくなると先生は実紀の元までやって来て呆れたように言った。
「一瀬。運営委員会の人間とは必要な時以外話さないのが普通だぞ。」
「友達と話すのは普通の事でしょ?」
「彼女は運営委員会に入った。彼女は特別なんだ。深く関わるとお前まで特別になるぞ。」
「一ヵ月前まで普通に話してたのに…。」
わかっている。これが境の国の普通なのだと。納得することができない自分が特別で間違っているのだ。ちゃんとわかっている。
それでも納得できないのだから美波の言うとおり自分には普通に生きる才能がないのだろう。
俯いた実紀の肩を教師が軽く叩く。ちょうど朝礼が終わったようで他の生徒達が教室へと帰って行くのが見えた。
「気持ちは分かるよ。友達と会えなくなるのは辛いよな。でもルールはルールだ。朝礼にも授業にもちゃんと出ろ。いいな?」
「はい、先生。」
先生と一緒に教室に戻る。途中ですれ違った生徒たちの会話が聞こえた。
「さっきの見たか?」
「高槻美波だろ?運営委員会の首輪つけてたな。」
「剣道発表会で問題起こしたって…。」
「勉強も運動も成績が良かったし。特別だったんだろ。」
「おい!やめとけって!運営委員会の人間の話なんてするなよ…。」
教室に入ればみんな実紀の事をチラチラと見ているが朝礼に出なかった事について触れてくる者はいない。特別な物には深く触れないのが境の国の普通だ。
「この前の定期検査の結果を返すぞ。」
先生が検査の結果を一人一人に返していく。
定期検査とは生徒たちが普通であるかを調べるための検査だ。学期末に行われる。30点以上70点以下で普通。10点以上30点以下か70点以上90点以下で要観察。10点以下と90点以上は特別になる。
実紀の結果は全教科普通。生活態度の欄には要観察と書かれていた。

***

学校が終わり家に帰る。家の前に一台の車が止まっていた。
車の中には運営委員会の首輪をつけた男性が二人。運転席に座っている男性が実紀に向かって手を振っていて、それを助手席に座った男性が諫めている。実紀が手を振り返せば、振り返される思っていなかったのか二人は驚いたような顔をしていた。
二人が家の前にいるということは、実紀の姉である一瀬佐代を家まで送って来たのだろう。佐代も運営委員会に所属している。
運営委員会に所属している人間と深く関わってはいけない。だから実紀が佐代と会えるのは月に一度くらいだ。
久しぶりに姉さんに会える。とても嬉しいことのはずなのに、家の中で起きているであろうことを想像すると憂鬱にならずにはいられない。
実紀は覚悟を決めて玄関を開けた。

リビングから聞こえてくるのは不愉快そうな母の声と悲しそうな姉の声。
「どうして家に来るの?帰って来るなって言っているじゃない。」
「お母さんと実紀に会いたかったから…。」
「あなたのせいで実紀まで特別になったらどうするつもり?」
「普通な事は大切な事だよ。でも普通になろうって頑張りすぎたら疲れちゃうでしょ?ねえお母さん…。実紀は…。」
「私達の事に口を出さないでちょうだい!あなたの考えはわかってる!私からお父さんだけじゃなく実紀まで奪うつもりなんでしょ!」
「違うの!私は…。」
「あなたの思い通りになんてさせないわ!実紀は私のたった一人の家族なの!実紀はお父さんみたいに私を置いて行ったりしないの!あなたみたいに特別になったりしないの!実紀は普通な子なんだから!」
「お母さん…。」
「実紀が帰ってくる前に早く帰ってちょうだい!」
普通に強くこだわる母に佐代の言葉は届かない。それでも佐代は実紀のために月に一度家に帰ってきてくれるのだ。佐代だって母の顔をなんて見たくないだろうに。
リビングから出てきた佐代は実紀に気がつくと優しく微笑んだ。
「お帰りなさい実紀。」
「ただいま姉さん。」
佐代は母と言い合い疲れ切った様子だ。
「ごめんね。もう帰らなきゃ…。」
「姉さん…。無理して会いに来てくれなくてもいいんだよ?」
「迷惑かな?」
「そんなことない。姉さんに会えて嬉しい。でも、辛くない?」
母に傷つけられる佐代を見るのは実紀も辛い。
「私は平気。実紀の顔見たら元気出るから。」
佐代は鞄から封筒を取り出すと実紀に渡す。
「これ今月のお小遣い。」
「いらないよ。家にもお金入れてるのに。もっと自分のためにお金使いなよ。」
「いいの。別に欲しい物とか無いし。これぐらいしかお姉ちゃんらしいことできないから。」
「僕は姉さんが会いに来てくれるだけで…。」
ドン!っと母が激しく机を叩く。
「佐代!いつまでいるつもり!」
佐代は寂しそうに笑うと玄関の方へと歩いて行く。貴重な安らぎの時間はいつだって母に壊される。
「私帰るね。」
「うん。」
「また来月来るから。」
「うん…。」
「実紀。無理しちゃ駄目だよ。」
そう言い残して佐代は家を出て行った。実紀は手を振って佐代を見送る。
母とは違い優しい姉はいつだって実紀のことを気にかけてくれるのだ。
リビングに戻り、一人座っている母に声をかける。
「ただいま。母さん。」
「お姉ちゃんと話すことは良くない事なのよ。」
「わかってる…。」
「ならいいの。今日の就寝時間は8時だから先に宿題済ませてきなさい。」
「はい、母さん。」
実紀は自分の部屋に行き、定期検査の結果をくしゃくしゃに丸めてゴミ箱に投げ捨てた。
宿題をして、母と二人で食事を食べて、お風呂に入って、明日の準備をする。一息ついて端末を見ればもうすぐ20時だ。
ベットに入り20時になれば、端末が鳴る。

就寝時間になりました。睡眠補助を開始します。

端末から聞こえてくるオルゴールの音。優しく穏やかな音が眠気を誘う。
実紀は眠りについた。

***

ドーン!と激しい音が響く。飛び起きて外を見ると遠くに煙と火が見えた。
もう一度ドーン!と激しい音が響く。だが実紀以外に外を見ている人間はいない。当然だ。時間は22時。就寝時間は過ぎている。
今起きている人間は普通じゃない。もし目が覚めてしまったのならすぐにもう一度眠るべきだ。
オルゴールの音が聞こえる。オルゴールの音が眠気を誘う。国が眠れと命じている。でも、実紀はもう一度眠る気にはれなかった。
魔が差したのだ。
この国のすべてが普通であれと命じてくる。本当の自分は殺して普通になりなさいと。
姉も幼馴染も普通ではなくなってしまった。実紀の生きづらさを理解してくれる人間はいなくなってしまった。
普通である事を求める母はありのままの自分を見てはくれない。そんな母の隣で生きるのは窮屈だ。
この退屈で窮屈で孤独な日常に何か変化があるのなら…。そんな思いで実紀は眠気を振り切り外に出た。
国民には常に端末を持ち歩く義務があるがオルゴールの音がうるさいので端末は家に置いて行く。
実紀は生まれて初めて国家運営委員会からの命令を無視したのだ。

***

煙の根元にたどり着くと火事が起きていた。
火の側では3メートル程の黒くて歪な化け物が暴れている。化け物は大きな刀を振り回しながら街を破壊していた。
「何が起きて…。」
思わず口から出てしまった言葉に反応して化け物がこちらを見る。
逃げなければいけないのに実紀の体は恐怖で動かない。
「ここで何してるの?」
上から声がしたことに驚き顔を上げれば、三階建てのビルの上から誰かが実紀の事を見下ろしている。
その人の手の甲が藍色に光るとどこからともなく糸が現れ、その人は糸を使って器用にビルの上から下りてきた。
化け物と実紀の間に立ったその人は、銀髪赤眼で中性的なとても美しい人だった。首には運営委員会の首輪。この人も運営委員会の人間だ。
「外出禁止命令が出ているはずだよ。運営委員会の命令に背く君は普通ではないのかな?」
「大きな音が聞こえて!煙と火が見えたから…。」
戸惑い動けずにいる実紀にその人はゆっくりと近づいてくる。
「17時以降の外出はいかなる理由があっても禁止です。って端末に書いてあるだろ?それに就寝時間はとうに過ぎてる。君は…。」
「後ろ!」
化け物は何かを叫びながらその人に向かって刀を振り下ろした。ぐちゃりと嫌な音がして血が飛び散る。その人はふらふらと倒れこんだ。
「油断したね。」
その人は斬られたことに驚きもせず、どこか他人事のようにそう言った。
実紀は恐怖に震えながら声も出せずにへたり込む。
「逃げなくていいの?死んでしまうよ?」
化け物が実紀達に向かって刀を振り上げる。
逃げることすらできない実紀は咄嗟にその人を守るためその人に覆いかぶさった。
何故守ろうと思ったのかは自分でもよくわからない。でも、実紀なぜかその人に死んでほしくないと思ったのだ。きっとこの人は特別な人だから。自分なんかよりきっと価値のある人だから。
「不思議な子だね。私を守って君に一体何の得があるっていうんだい?」
その声に驚き顔を上げれば、目の前には糸によって動きを止められた化け物の姿が。その人の左手の甲に刻まれた糸の模様が藍色に光っている。その人が手を軽く振ると糸が動き化け物は投げ飛ばされた。
「動けないからどいてくれなる?」
言われるがまま退くと、その人は何事もなかったかのように立ち上がる。
実紀は唖然としたまま、立ち上がったその人を見上げた。
「け、怪我は…。」
「治っているよ。私不老不死だからね。」
その人は何でもない事のようにそう言と、先程化け物に斬られたところを見せてくる。傷はすべて治っていた。
「信じられないって顔だね。証拠を見せようか?」
そう言った瞬間。糸がその人の腕に巻き付き腕を斬り落とす。腕は地面に落ちてしばらくすると動き出し、時間が元に戻るかのように元の場所へと戻っていった。
その人は軽く腕を動かし繋がっていることを証明して見せる。
「これで信じてもらえたかな?そこで大人しくしててね。自失を倒すのが先だから。」
その人の手の甲に刻まれた糸の模様が藍色に光り手から糸が現れる。糸は自失と呼ばれた化け物を拘束し、引き裂き、貫いていった。

実紀はその光景を見ながら考える。
普通であれと望まれて生きてきた。でも、普通に生きる事は難しい。
学校に行って、友達と遊んで、家族と一緒に楽しく夕食を食べる。
そんな当たり前の日常が実紀には何故か難しかった。
普通は退屈で窮屈で孤独だ。普通は僕を幸せにはしてくれない。
特別になりたい。
何か一つでいい。胸を張って生きていくための理由が欲しい。
自分は特別だと、自分には価値があると思える何かが!

そう強く願った瞬間。世界が真っ白になった。
目の前には肌が真っ黒なもう一人の自分がいる。
もう一人の自分は楽しそうに話し出す。
「僕の願いは特別になること。」
もう一人の自分が右手を掴んでくる。
右手の甲に焼けるような痛みを感じ、逃げようとするが体は動かない。
「僕の能力は変革。触れている人間が能力の影響を受けなくなる弾丸を作る能力。」
真っ黒な顔が笑いながらじーっとこちらを見つめている。
「僕が願いを裏切らない限り、願いも僕を裏切らない。」
もう一人の自分は赤い光の中に消えていった。

***

「大丈夫?」
自分を呼ぶ声に実紀は現実に戻される。痛む右手を押さえながら蹲っていた実紀をその人は見下ろしていた。その人の後ろでは糸で拘束された自失が暴れている。
「君も咎人になったんだね。」
「咎人…?」
「君が今手に入れた力を咎。咎を持っている人間の事を咎人と呼ぶんだよ。」
そう言いながらその人は実紀の右手を指差す。実紀の右手には弾丸の模様が刻まれていた。
「君がどんな能力を手に入れたのか私に教えてくれる?」
その人は優しく笑っているが実紀の咎に興味があるようには見えなかった。
不老不死の咎を持ち長い時を生きたこの人は、きっと何度も同じような出来事を経験してきたのだろう。
この人にとってこの光景は当たり前の日常なんだ。
実紀はそっと弾丸の模様が刻まれた右手の甲をなぞった。

「僕があなたを殺せたら。僕はあなたの特別になれますか?」

あなたの特別になりたい。
あなたならきっとこの退屈で孤独な日常を変えてくれるはずだから。

祈ることすら罪ならば 第2話|三上杞憂 (note.com)

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