#15【ビーバップハイスクール入学式】中学生の記憶②
新入生入場‼︎
こんなに広い体育館
生まれて初めて見た
(前回の章はこちらから↓)
天井はやけに高くて
声が少し遅れて返ってくる
そしてその中に
びっしりと座る"1000人の先輩"たち
その視線を一身に浴びながら
私はロボットみたいに歩いていた
しかも不幸なことに
私は最終組の、いちばん最後に入場
そう、苗字が「和田」だから
あいうえお順って
こんなにも残酷だったんだと
この日初めて知った
私が最後に入場したその瞬間
背中の向こうから
ドスのきいた女子の声が飛んできた
「何 あいつ 生意気!」
え?
何?私の事?
いやいやいや
そんなはずないよね
スカートだって標準の長さ
髪型もおかっぱ
真面目そのもの!
だって私
生意気どころか
縮こまって
恐る恐る歩いていたし
振り返る勇気なんて、もちろんない
緊張と不安と
ちょっとした絶望で
気がついたら式は終わっていて
どうやって体育館を出たのか
どうやって教室にたどり着いたのか
本当に記憶がない
ただひとつ覚えているのは
「中学生になったら少し自由になれるかも」
って思っていたあの朝の自分が
ほんの数時間で
静かに打ち砕かれたことだけ
そして、この日が
地獄の入り口だとは
その時の私はまだ気づいていなかった

次回
#16 【"不良"という生き物を初めて見た日】中学生の記憶③
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