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シン:【談合を見抜く4つのサイン】と【管理組合が今すぐできること】~マンション大規模修繕工事の談合疑惑を考える~

はじめに

※本記事は4月3日に投稿した記事の
 リニューアル版です。
 4月27日に談合疑惑の調査が拡大した
 との報道をを受けての最新記事です。


2025年3月4日、
マンションの大規模修繕工事にまつわる
談合疑惑」が報道されました。


さらに3月31日・4月23日にも調査対象が
拡大したという追加報道がされ、

関係者や区分所有者の間に大きな衝撃が
走っています。

「談合」という言葉自体はよく耳にしますが、
実際に自分の住んでいるマンションで
そんな不正が起きるなんて
思いたくありませんよね。


私のもとにも
「今回の報道ってどこまで本当なの?」
「うちのマンションは大丈夫?」という声が
数多く寄せられています。

そこで本記事では、
これまでに報じられた時系列や
公正取引委員会の動き、
そして大規模修繕工事の仕組みを
おさらいしながら、
マンション管理組合や区分所有者が
押さえるべきポイントを整理してみたい
と思います。


さらに有料部分にはなりますが、
談合が疑われる際に現れやすい「サイン」
そして管理組合がいまから取れる「自衛策」
についても具体的に解説します。


その解説の前に…


私の立場表明をさせてください。


私の自己紹介の記事を読んで頂いた方は
ご存じのとおり、
私は直近まで管理会社に勤めており
大規模修繕工事のコンサルタントのような
業務に従事していましたが、
ここではっきり明言いたします。




私はこのような談合行為には
管理会社勤務の時を含めて
一切関わっておりません!



今回の報道を受けて私が情報発信するのは、
決してセンセーショナルに煽りたいから
ではなく、
「不安を抱えている方にできるだけ
 具体的な解決策と心構えをお伝えしたい」

からで、そこに偽りはありませんし、
私自身が何らかの不正に加担していることも
絶対にありません。


どうか安心して読み進めていただければと思います。




※GW(5/6までの期間限定タイムセールです)
 ちなみに旧作もタイムセール中です。
 旧作は特典ありませんが、100円です。
 内容に大きな違いはありませんので、
 少しでも安く内容知りたい方はこちらを
 お読みください。





1.談合報道の時系列解説

3月4日報道の衝撃

〜まず何が起きたのか〜

最初の大きなニュースは、
2025年3月4日に報じられました。


「関東エリアの分譲マンション大規模修繕工事において、施工業者約20社が不当な受注調整(談合)を繰り返していた疑いがある」として、
公取委が独占禁止法違反の可能性を視野に入れた
立ち入り検査を開始したという内容です。


通常、建設工事の談合というと
公共工事のイメージが強いかもしれませんが、
今回は民間の分譲マンションということで
多くの区分所有者が驚かれたことでしょう。

大規模修繕工事は、マンションの将来を左右する
重要イベントです。
と同時に、金額も大きく、施工会社同士の
利害調整が生じやすいところでもあります。

もし談合によって工事費が相場以上に
吊り上げられていたとしたら、
区分所有者が無駄な負担を強いられてしまう。


だからこそ、社会問題化するほど
大きなインパクトを持つのです。



3月31日追加報道

〜調査拡大とコンサルの存在〜

続く3月31日の追加報道で、
事態はより複雑になりました。


公取委が調べている対象が施工業者だけでなく、
コンサルティング会社や大手ゼネコンの子会社にも
広がったというのです。

つまり、
「施工業者同士が勝手にやっていた」
だけではなく、
裏で不正の構造を作ったり調整を促したりしている
存在がいる可能性が高まった
わけですね。 


大規模修繕工事では、
管理組合が専門知識を持ち合わせていない
ケースがほとんどのため、
第三者であるコンサルティング会社のサポートが
重宝されます。

コンサルは本来、
管理組合や区分所有者側の立場に立ち、
入札や見積もりの透明性を高める役割を
果たすべき存在です。

しかし、これらのコンサル会社までもが
調査対象になっているとなると、
「相談相手だと思っていたのに、
不正に関わっているかもしれない」
という疑念が広がり、
ショックを受ける方も少なくないでしょう。


4月23日追加報道

〜分譲マンション業界超大手へも調査拡大〜

さらに続く4月23日の追加報道で、
「大京穴吹建設」・「SMCR」といった超大手を含む
合計30社に調査が拡大したとのことでした。

大京穴吹建設は
マンションブランド「ライオンズマンション」で
知られる大京グループの工事会社です。
同グループは管理会社 大京アステージ/穴吹コミュニティ を通じ、
全国53万戸超を受託管理する業界最大級のプレーヤーです。​

SMCRは
三井住友建設の100%子会社で、大規模修繕工事などの
改修専門の施工会社です。
※三井不動産レジデンシャルサービス・住友不動産サービスといった
 管理会社とは別グループの会社です。


従前の調査でも超大手の
長谷工リフォームやシミズ・ビルライフケアといった
超大手が調査対象になったことが衝撃でしたが、

今回も大手に調査が拡大したことで
事態の深刻度合いが増してしまっている状況です。

【参考】報道にて立ち入り調査が入ったことがわかっている会社

・株式会社 長谷工リフォーム
・株式会社 シンヨー
・株式会社 中村塗装店
・株式会社 建設塗装工業
・株式会社 日装・ツツミワークス
・株式会社 大和
・リノ・ハピア 株式会社
・株式会社 富士防
・YKK APラクシー 株式会社
・株式会社 シミズ・ビルライフケア
 (清水建設株式会社の完全子会社)
・建装工業 株式会社
・株式会社 大京穴吹建設
・株式会社 SMCR
 (三井住友建設株式会社の完全子会社)


※いずれも大規模修繕工事の施工会社です。
 コンサルに関しては具体的な名前は
 2025.4.30時点ではまだありません。

 30社という報道なので、
 残り17社いると思われます。




2.大規模修繕の仕組みと「談合疑惑」が起きる背景

管理組合と施工業者・コンサルタント(管理会社含む)の関係性

まずは、
大規模修繕工事がどんな流れで行われるか、
ざっくり整理しておきましょう。


マンションの区分所有者は、
全員が一人ひとりの立場でマンションを
所有していますが、
共用部分の維持管理は管理組合が行うのが
一般的です。

理事会が中心となり、
必要な工事の時期や規模を検討し、
総会で承認を得ながら進めていきます。


区分所有者、管理組合、大規模修繕工事の進め方
(発注方式)の説明が欲しいという方は
以下の【ひと言解説】をご確認ください🙇‍♂️

一般的にコンサルタントを依頼して進める
設計監理方式やプロポーサル方式の
進行イメージは以下のとおりです。


  1. 修繕計画の策定・見直し

    • 建物診断や修繕履歴を確認し、「いつ・どこを・どんな方法で」修繕すべきかを話し合う。

  2. コンサルタントまたは設計監理会社の選定(必要に応じて)

    • 専門家のサポートを受けて、施工仕様書や見積依頼書を作成したり、業者選定のアドバイスをもらう。

    • コンサルタントや設計監理を管理会社に頼むことも
      一般的です。

  3. 施工業者の入札・見積もり比較

    • 複数の施工業者から見積もりをとり、金額や実績、工法などを検討。

    • 最終的に総会で正式に決議し、契約を結ぶ。

  4. 工事の実施と監理

    • 実際に足場を組み、外壁や屋上防水、給排水管更新など、計画に沿って工事を進める。

    • コンサルタントや設計監理会社が、工事の進捗や品質管理を確認する場合もある。

  5. 完了・検収・支払い

    • 工事が完了したら管理組合が受領し、問題がなければ支払いを実施。



大規模修繕工事は多額の費用が動きます。

マンションの規模や築年数にもよりますが、
1億円を超える案件になることも
珍しくありません。


そのため、施工業者間の競争が激しくなる一方、
大きな利害関係が生まれやすいのも事実です。



悪徳コンサルタントにまつわる国交省の注意喚起

実は国土交通省(以下、国交省)から2017年1月に
分譲マンションの大規模修繕工事における
悪徳コンサルタントに関して注意喚起が
行われております。

この注意喚起は、平成28年(2016年)3月に
改正されたマンションの管理の適正化に関する指針
において、
「工事の発注等については、
 利益相反等に注意して、
 適正に行われる必要がある」
と明記されたことを背景に行われました 。

注意喚起の内容としては、
『一部の設計コンサルタントが管理組合の利益と
 相反する立場を取り、
 不適切な工作によって割高な工事費や
 過剰な工事を誘導する事例がある』
ことを指摘した内容でした 。

表向きは
「管理組合の味方」
「専門的な知識を提供するパートナー」
として振る舞いながら、
裏では施工会社と癒着し、
いわゆるバックマージンを受け取っている
ケースがあるというものです。


  1. コンサル費用を安く見せかけて契約を取り、
    実は工事費にマージンを上乗せ

  2. コンサルが主導する形で
    “見積もり合わせ”を操作し、
    特定の業者のみが有利になるよう誘導

  3. 管理組合の専門知識不足を逆手にとり、
    相場より割高な内容を提案

こういった行為は、様々な媒体でも
何度か指摘されています。

施工会社同士の談合だけでなく、
「コンサルタントが実は裏で糸を引いている」
パターンもあるため、
区分所有者としては一層気をつけなければならない
というのは以前から言われていることでした。



3.公正取引委員会の調査

一般的な流れについて

建設業界全般における談合疑惑を
公取委が掴んだ場合、
よくあるプロセスは以下のようになります。

  1. 立ち入り検査(強制調査)

    • 公取委の職員が対象企業に入り、メールや書類、PCデータなどを押収。

  2. 事情聴取・関係者ヒアリング

    • 企業担当者や関係者に対して「なぜこういう価格になっているのか」「他社とのやりとりは?」と徹底的に調べる。

  3. 違反の有無を評価

    • 集めた証拠から独占禁止法違反(不当な取引制限)が認定されるかどうか判断。

  4. 排除措置命令や課徴金納付命令

    • 違反行為が確定した場合、企業に対して処分が下される。
      刑事告発に至るケースもある。


大規模修繕工事の談合事例は公共工事に比べて
表面化しにくい面がありますが、
過去には公共工事でも同様の構図で数年がかりの
調査が行われてきました。

今回の件も、やはり年単位での調査を行う可能性があります。


「報道があったからといって、
 すぐに決着がつくわけではない」
というのが最大のポイントです。

区分所有者の方々には、
この点を踏まえて長期戦になる可能性を
視野に入れ、
冷静に行動していただきたいと思います。




4.談合のサインを見抜く4つのチェックポイント

では、具体的に
「どうやって談合の可能性を見抜けばいいのか?」
という疑問に答えていきましょう!


ここでは、大規模修繕工事において
私が経験上「これは怪しいかもしれない」
という事例を4つご紹介します。

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