無職期間中の「とりあえず入るか、じっくり探すか」問題。私が出した答えと、その結末。
無職の期間中、誰もが一度は直面する問いがある。
とりあえず受かった会社に入るか。それともじっくり探して、納得できる会社に入るか。
正解はない。だが私は、この問いに何度も向き合ってきた。その経験から、正直に話す。
私は「とりあえず」入った。懸念があったにもかかわらず。
ブランク期間中、私はとりあえず受かった会社に入ることを選んだ。
ただ、懸念がなかったわけではない。前職に、その会社から来た方がたまたまいて、「大変だった」と話していたことがあった。しかも大変だったことの内容は、会社における一番大事な機関に関することだった。
それを知っていて、入った。
なぜか。年収を元に戻したかったからだ。
一度下がった年収レンジは、想像以上に戻しにくい
その前の転職で、私はキャリアチェンジとして年収3割ダウンで入社していた。零細企業だったが、取り戻せると思っていた。
しかしその会社も辞めることになり、ダウンした年収の数字だけが残った。
一般的に、転職後の年収は現年収の1割増しが相場だ。一度この年収レンジに入ってしまうと、元に戻すことは難しいと言われている。3割ダウンした状態から1割増しを繰り返しても、元の水準には永遠に届かない。
そのことが、ブランク中もずっと頭にあった。
ヘッドハンター経由で、年収3割増しのオファーが来た
転職サイトの募集要項に、まさにその3割増しがレンジの中央値の案件があった。ヘッドハンター経由で応募した。業種・職種・職位は前職との親和性があった。
ただ、そのヘッドハンターも面談の中で、その会社の留意点を語る場面があった。様々なヘッドハンターとの会話でそういったことはなかったので、違和感は感じた。転職サイトの口コミにそれらしい書き込みはなかった。
書類選考を経て、一次面接は人事部長と部門長だった。そこで驚いたことがある。新卒で入社した会社出身の方が、面識はなかったが、面接官としていた。職務経歴書を見た段階で気づいていたのだろう、ブランクの話や私の志望動機や経歴の話はもとより、先方の現状の説明がほとんどだった。また別の元同じ会社の方もいることがわかった。世間や業界は狭い。
二次の社長との面接を待つまでもなく、入社できることは感じた。
オファーレターも、目標だった3割増しで決まった。
年収が、元に戻った。
ただ、この会社をほどなく辞めることになるとは、この時わからなかった
人事部長も、部門長も、別の元同僚の方も、私も。
全員が、ほどなくこの会社を辞めることになるとは、あの面接室では誰も知らなかった。
様々な、そして濃密な経験をすることができた。それは今も財産になっている。でも長くは続かなかった。
今になって思う。この会社の、私のキャリアの流れの中での役割は、年収を元に戻すことだったのかもしれない。
じっくり探し続けていたら、少なくとも年収を早期に元に戻すことはできなかっただろう。時間だけが過ぎていたと思う。
「とりあえず」にも、意味がある
無職期間中の「とりあえず入るか、じっくり探すか」問題に、唯一の正解はない。
ただ一つだけ言えることがある。
「とりあえず」入った会社でも、そこで得られるものがある。年収の回復かもしれない。経験かもしれない。人との出会いかもしれない。たとえ長く続かなくても、その会社はキャリアの中で確かに何かの役割を果たす。
懸念があっても動いた。長くは続かなかった。それでも前に進めた。
無職期間中に「このまま動いていいのか」と迷っている人へ。動いた先に、答えは見えてくる。動かない限り、何も始まらない。
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