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AIエージェントに経営させる時代

AIに合わせて経営の仕組みを変えた方が、圧倒的にパフォーマンスが上がる。

それが私のひとつの確信です。

もっと前提を理解しておいてくれ!ってAIに思うことありませんか?AIが深く経営状況を理解した上でコメントくれたとしたら、どれだけ経営が楽になるでしょうか?

AIを経営にどう取り入れるか。多くの経営者が考えていることだと思います。私自身、この1年間試行錯誤してきた中で、その過程で何が起きたかを、3回に分けてできるだけ具体的にお伝えしたいと思います。


始まりは「未来創造チーム」立ち上げ

昨年の5月、社内に「未来創造チーム」というプロジェクトを立ち上げました。AI前提の経営に変革していこうという取り組みです。

最初に目をつけたのは、エンジニアたちが使っていたCursorとGitHubでした。エンジニア向けのツールではありますが「これは経営にも使えるのでは」と感じて、まず私自身で使い始めました。

Cursorで経営戦略の文書を作らせてみたところ、ChatGPTやGeminiでは出てこなかったレベルの戦略ドキュメントが出来上がりました。正直に言って、とてつもなく驚きました。

同時にn8nという自動化ツールも導入し、社内にAIチームを立ち上げて、業務のAI化をどんどん進めていきました。

短期間で700本の議事録がGitHubに集まった

次にやったのは、経営会議の議事録をGoogle Meetで自動作成させて、n8nでGeminiで整形させ、それをGitHubにコミットする仕組みづくりでした。これを全社に展開したところ、一気に短期間で700本ほどの議事録が蓄積されるようになりました。

会社の動きが大量に集まる。これをCursorとGitHubで分析し、市場分析や戦略の判断に使ったところ、会社がどのように市場で戦っているのかが手に取るように分かるようになりました。そして現場がどのような課題にぶつかってどのように進もうとしているのかも分かるようになりました。

ただ、精度が悪い部分もあり、手直しが必要で、効率は上がっているけれど何か足りないというジレンマがありました。

Claude Codeで次元が変わった

そこでClaude Codeを使い始めました。

Claude CodeはGitHubに直接接続できます。GitHubに置いた戦略文書、議事録、KPIデータなどを丸ごと読んだ上で作業してくれる。Cursor+Githubとの組み合わせのときに比べて、2段も3段も深い洞察で分析ができることに驚きました。

「これを中心に業務を設計しよう」と決めました。

今まで貯めてきたノウハウをClaude Codeのエージェントとスキルに落とし込み、業界動向のニュース、Salesforceの活動状況、戦略文書、PLやBSの決算情報、経営会議の議事録などなど。これらを読み込ませた経営企画エージェントを開発しました。この話は後日お話しします。

iPhoneに話しかけて経営する

今の私の仕事環境は、主にこの3つです(コミュニケーション・予定管理を除く)。

  • Claude Code: AIエージェント。文書の作成、分析、戦略の検討をすべてここで行う

  • Cursor: エディタ。AIが書いたものを確認・微調整する

  • GitHub: ファイル管理。ほとんどのドキュメントをMarkdown形式で保存する

この3つがあれば、従来のファイル管理システムは不要です。理由はシンプルです。AIが全部書いてくれるからです。

(一部PDFや表計算はGithubで管理すべきものではないものはサブでGoogle Driveを使っています。)

Google DocsやWordの編集機能、例えばフォント変更、表の挿入、画像の貼り付けなどは、人が文章を書くためのツールです。でも、AIが書いた文章をちょっと調整するだけなら、Cursorで十分です。

さらに言えば、Claude CodeはiOSアプリからも使えます。私はSuperwhisperという音声入力ツールを使っているのですが、iPhoneに話しかけて指示を送り、AIが答えを返してくれる。それに対してまた音声で返す。まるで社員と会話しているような感覚で仕事が進みます。

Google Docsやメモ帳を開いて、キーボードで文章を打つ必要がなくなりました。

「人に使いやすい」から「AIに使いやすい」へ

ここで根本的な問いが生まれます。
組織の情報基盤は、誰のために設計するべきなのか。

Google DriveやWordなどの従来の編集ツールは、人間が使うツールとしてはよくできています。編集機能は豊富だし、共有も簡単だし、研修もしやすい。

しかし、すでにAIが全部文章を書いてくれる時代です。AIとのコミュニケーションに特化したツールがあれば十分だということに気づかされました。人間が書くことを前提にした豊富な機能は、AIの時代には過剰なのです。

そして既存のファイルには、AIにとって邪魔な情報が大量に含まれています。書式情報、コメント履歴、埋め込みオブジェクト。AIがファイルを読み込むとき、これらはすべてノイズになります。

一方、Markdownファイルはテキストだけで構造化されています。見出し、箇条書き、表。余計な情報がない。AIが最も理解しやすい形式です。

同じ経営戦略の文書でも、Google Docsから読み込ませた場合とMarkdownで読み込ませた場合で、AIの出力の質が違う。Markdownの方が、文脈を正確に把握してくれます。

つまり、AIのパフォーマンスはファイル形式によっても変わるのです。

これからの時代は「人に使いやすい」ではなく「AIに使いやすい」で情報基盤を設計した方が、結果的に組織全体のパフォーマンスが上がる。考え方を根本的に変える必要があると思っています。

ただし、速さには怖さもある。

AIに仕事をさせるようになると、新しいリスクも生まれます。AIは人間とは比較にならないスピードで作業します。間違えたときの被害も、人間とは比較にならない規模になる。

だから安全装置が必要です。私はClaude Codeを車に例えるなら、GitHubはシートベルトだと思っています。

そして、AIに経営の頭脳を持たせることと、AIに経営を丸投げすることは、まったく違う。AIが速くなるほど、人間の判断やガバナンスの価値はむしろ上がります。

あなたの会社のファイル管理は、「人間のため」に設計されていますか? それとも「AIのため」に設計されていますか? これからの競争力は、もしかすると、そこで決まるのかもしれません。

次回は「AIに使いやすい情報基盤の作り方。GitHubがなぜAI時代の安全装置になるのか」を、具体的に書きます。

3月6日、続編描きました😃


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