12. Yurika|読む人の運命を加速させる恋愛小説
心臓が、バクバクいってる。
ふぅ・・・
少し自分を落ち着かせないといけない。
私は鏡の向こうの私を見つめる。
何だか本当に、いろんなことが起きた。
たった1時間半の、直樹さんとの食事の中で。
胸の辺りが、宙に浮いている感じがする。足が落ち着かない。何だかフワフワと・・・
私はスマホに目を向ける。
「友利花さん、ごめん。今、電話できますか?本当にごめん」
洸太さんからメッセージが届いた。数週間ぶりに。
洸太さんから、メッセージが、来た。
私は鏡の向こうの私を見つめる。
わからない。もうわからないよ。
私はどうしたらいいの。
もうやめようと思ったのに。
でも、洸太さんなしの世界は———
お父さん、お母さん、沙織。
いろんな人が、なぜか頭に浮かんでくる。
私は———、私はどうしたいの?
「今さっき、好きになったんだ」
直樹さん。
初めて、胸に届いてきた気がする。
私はなんで、「います」って、答えたの?
わからない。
何が正解なの。
苦しい。息が、苦しい。
洸太さん———
洸太さんの、声———
私はゆっくり、息を吐く。
しっかりしないと。
直樹さんが、待ってる。
『心に従って。きっと、大丈夫だから』
私は———
【あらすじと初回話】
