20XX年1月4日|読む人の運命を加速させる恋愛小説
明けましておめでとう。
少しバタバタしてて、手紙を出すのが遅れちゃった。
そっちは雪、すごかったらしいね。
全てが真っ白に覆われてしまう雪、ぼくは好きだな。
雪の下に隠れて、あらゆるものが、安心しているように思うから。
ぼくはさ、ずっと隠れていたんだと思う。
怖くて、怯えてた。
出ると怒られる。出たところで、受け入れてもらえない。恥をかくだけ。自分で自分を、嫌いになるだけ。そう思ってた。
でもぼくは、きみを通して段々と、ぼく自身を受け入れていったんだと思う。きみのおかげで、もう隠れなくても大丈夫かなって思い始めた。
人はどうして、ひとりで完結しないんだろうね。
どうしても、誰かを必要としてしまう。その誰かのせいでどれだけ傷ついても、また新たな誰かを必要としてしまう。
ちょっと、嫌になるよね。
人につけられた傷は、人にしか癒せない。苦しいほどに。
今年は、どんな年にしたい?
ぼくはやりたいことリストを手帳に書いたよ。
もちろん今年も、「きみに会いたい」が入ってる。ただこれを書くときだけ、辛くなるのはどうしてだろう。
もう願い方すら、忘れてしまったのかもしれない。
また、手紙を書きます。
【あらすじと初回話】
