20XX年12月15日|読む人の運命を加速させる恋愛小説
元気にしてますか?
こうしてきみからの返信を待っていると、ぼくはいつも、懐かしい気持ちになる。
それは、ぼくはきみのことをずっと待っていたからだと思う。
ずっとずっと、待っていた。
きみからの連絡、きみの声、きみの笑顔、きみの気持ち、ずっと待っていた。
そして今も、待っている。
待つことに、慣れてしまった。自分で自分を待たせることにも。
とてつもなく虚しくなることも、もちろんあるよ。
こんなに待ってどうする?待って何になる?いい加減、次に進んだらどうだ?
そんな風に自分がぼくを責め始めると、ぼくはすごく苦しくなる。
きみはもうぼくの知らない世界で、幸せに暮らしている。
ぼくのことなんて忘れているかもしれない。ぼく以上の人と出会って、笑い合って、愛し合っているのかもしれない。
ぼくがこうして手紙を書いている、今この瞬間も———
でもぼくは、もう待つことしかできなくなっている。
ぼくの全ての時間が、きみを待つために存在している。きみを待つことが、生きることそれ自体になりつつある。
きみをずっと待っていた。
きみと出会ってからずっと、いや出会う前から、そうだったのかもしれない。
きみから連絡が来るだけで、嬉しかったな。
また、手紙を書きます。
【あらすじと初回話】
