【マネジメント】初めてリーダーになった人に贈りたい「4つの視点」
⭕️本記事を読んでほしい人
・初めて現場のリーダーになった人
・初めてマネジメントを行うことになった人
・マネジメントについて興味がある人
⭕️この記事で得られること
・現場のマネジメントのヒント
・マネジメントの自己診断
みなさんこんにちは。発信者です。
今回は「現場のマネジメントを行っていくうえで、陥りがちな思考と発想」がテーマです。
上司🥸「部下が最近ミスばっかりする。現場の力が弱くなっているからだ。個々人のレベルも下がる一方。指導を徹底しよう」
こういった言葉はよく聞かれます。
部下はよくミスをする。そして指導や研修をしてもなかなかレベルが上がらない部下も現実にたくさんいる。
私自身も、何人もの部下を指導する中で、たしかに教えても教えても同じミスをしたり、何回言っても仕事を覚えてくれない部下を見てきました。
しかし今になって思うのです。
すべてのミスの原因が、その部下個人にあったのだろうか?と。
🥲忙しそうにミスの後処理をしている。
😵💫いろんな部署、いろんな人から指示を受けている。
😐お客様からの要求に必死に応えている。
こういった部下たちを見て「あのミスの原因は部下の知識不足だ」「スキルが足りないからだ」と決めつけたのは正しかったのだろうか?と。
現代の職場は「情報の多さ」や「顧客からの高い品質やサービスの要求」に晒されています。
至るところから情報が流れてくる。どの情報を選んで使うか、どの情報が有益なものなのか、常に考える必要がある。
お客様は当然のように高いレベルで要望をぶつけてくる。これに対応していくのにもパワーが必要。
さらに、企業間の競争は激しさを増すことはあっても緩くなることはないため、上司からの指示や要求水準は上がる一方。
まずこういった状況が前提にあることを頭に置いておかなければなりません。
1. 誤診
戦略の大家リチャード・ルメルトは、良い戦略は、状況を正しく「診断」することから始まると説きました。
これは病気を治療する時に、「この人は今の症状から考えるとこの病気だ!」と診断するのと一緒。
まずは現状をきちんと正確に「診断」することから戦略は立てるべきだ、と言っているわけです。
良い戦略には、しっかりした論理構造がある。これを「カーネル(核)」と呼ぶ。戦略のカーネルは3つの要素で構成される。
①診断
②基本方針
③行動
ある組織において「現場でミスが続きます」という報告が上がって来た時、多くの組織や上司は「現場のレベル低下」や「個々人の知識やスキルの不足」と「診断」しがちです。
要するに現場のオペレーションに問題があることや、個々人の知識やスキルが足りてないからミスが起こるんだろう、と「診断」するわけですね。
この診断がいつも誤っているわけではありません。こういった側面は当然ある。
ただ一方で「本当はこの他にも原因がある、もしくは大きな原因は別にあるのでは」と疑う必要があるのでは、ということです。
例えば、実際に考えられる原因としては下記のようなもの。

❌️時間の枯渇と認知のパンク
・物理的な「時間」が足りていない
上司の完璧主義により指示が多くなったり、顧客からの要求水準が高くなっていることなどにより作業時間が増加し、物理的に「時間」が不足しているケース。
いくらがんばっても時間に限界がある場合です。
近年では働き方改革の影響もあり、労働時間は抑制傾向にある。
その一方で入ってくる情報も、言われることも、やることも、すべて増えてしまっている。
これらの複合要因で、そもそもの作業時間が足りなくなっているという部下は多いのではないでしょうか。
↓現場のマネジメントで起こっていることの一部について。
・「認知資源」の限界突破
これは要するに、上司や顧客など、多方面から言われることが多すぎて時間が足りなさすぎるし、もう訳がわからなくなっているかもしれない、ということです。
時間が足りない中で作業をすると、そもそもミスしやすい。
考える時間も足りなくなるので、アウトプットの精度も悪くなる。
すると、上司や顧客から怒られ、更にリカバリーに時間がかかり、また時間が不足していく。
こういった悪循環に陥ります。
そしてこうなると、自分が今何をすればいいのかも分からなくなってくるし、判断力も鈍ってくる。
そして更にミスが増加するという結果に。
❌️戦略的失敗
「何をやめるか」を決めずに「何をするか」を押し付けているという問題もあります。
ミスしたからとその原因を個々人の知識やスキルの不足と考え、本来は業務量を減らすことを検討すべきところを、会議や指導のための時間を増やすケースも。
これは当然ですが、さらに時間を奪ってしまう事態に陥ります。
ミスの再発防止のために対応策を練っているつもりが、単に上司の時間を浪費させ、部下の時間を奪うものになってしまっていることも結構あるのではないでしょうか。
ミスの原因には、当然こういったものの他にもあらゆるケースが考えられますが、そこは本稿の論点ではありません。
要するに「ミスが起こる→現場のレベル低下や個々人の知識やスキルの不足が原因」のように、「起こった事象を単純化して捉える思考」は、組織の状況や問題に対する誤った診断、誤った認識を生む原因になりかねない、ということです。
2. 「研修強化」や「指導の徹底」の問題
次に、ミスを防ぐための解決策の一つとして「研修の強化」や「指導の徹底」があります。
これについては、たとえ現場のオペレーションや個々人の知識やスキルの不足に問題があったとしても、研修や指導に効果が出ないケースが。
それはどういったケースでしょうか。

・原因の診断が単純化されている場合
まず、最初の診断が「個々人の問題だ」と単純化されてしまっているケース。
一番の原因が個々人の知識やスキルの不足にはない場合、施策としてそこに焦点を合わせて研修や指導を行っても、当然あまり意味はありません。
真の原因を取り除かない限り、部下の問題は根本的には解決されず、結局ミスが続くことに。
対症療法としては有効な場合もありますが、病根を根絶はできない。
内容もピント外れのものになってしまうことが多く、研修や指導の中身も実のあるものにならない、という結果を生んでしまいます。
研修を受講する側も、これではやる気が起こらない。
「またムダな研修か」というマインドで参加することとなり、学習効果が上がりません。
しかし、認識のズレを感じている部下側からすれば当たり前の反応である、ともいえます。
・組織の「自己中心のマインドセット」
組織において真の原因を見つけるのは単純に大変です。
たとえ見つけたとしても、大きな組織になればなるほど、真の原因を取り除くのは困難を極めます。
でも何らかの対策を早急に作らなければならない。
こういった時にどういうことが起こるでしょうか。
「とりあえず今できることをしよう」ということに。
その時のマインドはこんな感じ。
👤「これだけ研修も指導もしたから、『自分たちの』責任は果たした」
このように意識が「現場の成功」ではなく「自己中心」的になると、研修や指導が実質的な「支援」ではなくなります。
要するに短絡的な「ちゃんと対策は取りましたよ」「できることはやりましたよ」というスタンスでは、とても現場を助けるということにはならない、ということ。
さらに問題の解決に向けた施策が、こういった研修や指導に限らず「何かやめてから積み上げる」のではなく「今あるものに更に積み増す」ものになることが多いため、無駄を削ぎ落とすどころか無制限に現場の負担が増すばかり、といった状況も生まれます。
3. マイクロマネジメント
そしてミスが続くと起こるのが、「マイクロマネジメント」。
「もう自分が管理しないと我慢ができない」という考え方で、部下の管理を完璧主義に基づいて行おうとします。
マイクロマネジメントは以下の弊害を生みます。

❌️思考の停止
細部まで規定・指示されることで、部下は「どうすれば本質的な成果が出るか」ではなく「どうすれば上司に怒られないか」に全神経を使うように。
成果を出すための主体性は失われ、前向きな意見も出にくくなります。
「もう考えるのはやめて、上が言う通りにしておこう」という思考になるのです。
その結果、当然生産性は下がることに。
❌️学習機会の喪失
失敗を未然に防ごうと管理を強化することが、現場が試行錯誤する機会を奪います。
すべて先回りで指摘してしまうと、部下は「考えて処理しよう」とする気持ちもなくしていきます。
「どうせ何しても言った通りにしろって言われるんだから」とある意味諦めに近い気持ちに。
こうして現場の力が低下していきます。
❌️方針の喪失
マイクロマネジメントに走る上司は「基本方針」を見失います。
「何のため」の指摘なのか本来の方針を忘れてしまうことが起こります。
細かすぎる指摘は全体のバランスを見ていないため、部分最適のものになりがちであり、本来の方針と真逆の指摘になるようなことも。
例えば「資料は早く提出する」という全体方針なのに「何だこの資料!完璧にしてから出せ!」という指摘をしてしまうなど。
こうなると部下の不信感も高まります。
4. 再構築者の役割
当然ですが、ミスが起こった時に、目の前の対策を打つことを否定しているわけではありません。
すぐに打てる対策はするべき。
しかし一方で、「真の原因が他にないか」というところに目を向けて「業務の再構築」を考えていく、という取り組みも同時に重要になります。
ではどうすればよいのか。
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