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心に残る「ごめんね」~神社の鳩と子ども達の小さな出会い~

よく晴れた午後、
いつものように3歳の娘の手を引いて、
近所の神社へ散歩に出かけました。

ここは娘のお気に入りの場所。
木漏れ日が優しく、
季節の移ろいを感じられるこの神社を歩くのが、
私たち親子のかけがえのない時間です。

その日も、娘は境内に舞い降りてくる鳩たちに夢中でした。
「おいで、おいで」と
小さな手を広げて鳩を追いかける姿は、
見ているだけで心が和みます。

そんな時、
透明なプラスチックの虫取りかごを持った、
娘と同じくらいの男の子が近づいてきました。

子供たちの世界には、大人のような垣根はありません。
あっという間に二人は打ち解け、
一緒に鳩を追いかけ始めました。

きゃっきゃっと響く楽しそうな笑い声に、
私も自然と笑みがこぼれます。
「子供って、本当にすぐ仲良くなれるんだなぁ」と、
その無邪気さに見とれていました。

しかし、次の瞬間、その笑顔は一転します。

夢中になって走り回っていた拍子に、
男の子が持っていた虫取りかごが、
娘の頭に「ゴンッ」と音を立ててぶつかってしまったのです。

一瞬の静寂の後、
娘の大きな泣き声が境内に響き渡りました。
駆け寄って抱き上げると、
みるみる赤くなっていく額。
痛かっただろう、
びっくりしただろう娘の姿に、
私の心もぎゅっと締め付けられます。

男の子は、何が起こったのかよく分かっていない様子で、
きょとんと立ち尽くしていました。
まだ3歳くらい。
悪気があったわけではないこと、
そして「ごめんなさい」をまだ自ら言えないであろうことは、
よく分かります。

すぐに男の子のお母さんが駆け寄ってきて、
「ごめんね」と一言、
私に声をかけてくれました。

その言葉に少し安堵したのも束の間、
お母さんはすぐに男の子の手を引き、
少し早足でその場を去っていってしまったのです。

後に残されたのは、泣きじゃくる娘と、
呆然と立ち尽くす私。
そして、心の中に生まれた、
なんとも言えない割り切れない思いでした。

もちろん、相手の親御さんは、急いでいたのかもしれません。
何か事情があったのかもしれません。
故意ではない事故だったことも十分理解しています。

でも、「大丈夫だった?」「怪我はない?」
そんな一言が、あの時もしあったなら。

少し立ち止まって、
娘の様子を気にかけてくれる素振りがあったなら。
私のこのモヤモヤは、少し違っていたのかもしれません。

もしかしたら、あのお母さんも私と同じように戸惑い、
適切な対応が分からなかったのかもしれません。
子どもが引き起こしたトラブルにどう対処すべきか、
一瞬で判断するのは難しいものです。

子供同士のトラブルは、日常茶飯事。
公園で、児童館で、
きっとどこの家庭でも経験することでしょう。
ぶつかった、叩いた、おもちゃを取った、取られた…。
そのたびに、親としてどう振る舞うべきか、考えさせられます。

相手の子に「ごめんなさい」を促すべきだった?
いや、まだ難しい年齢かもしれない。

自分の子に「大丈夫だよ、わざとじゃないからね」と
優しく言い聞かせるべきだった?
でも、娘が現に痛がって泣いている…。

あの時、私はただ娘を慰めることしかできませんでした。
それで良かったのでしょうか。
相手の親御さんに、もう少し何か伝えるべきだったのでしょうか。

子育てに「正解」はないと分かっていても、
ふとした瞬間に「これで良かったのかな?」
と立ち止まって考えてしまいます。
そんな経験、きっと皆さんにもあるのではないでしょうか。

あの日、神社の境内で感じた小さな痛みと戸惑い。
それは、子育てという、
答えのない問いに向き合い続ける私たち親の、
ほんの一場面なのかもしれません。

娘の涙を見て心が痛み、
同時に、他のお子さんの気持ちも想像してみる。
そんな経験を繰り返しながら、
親もまた、少しずつ成長していくのでしょう。

願わくば、次に同じような場面に出会った時、
もう少しだけ、お互いを思いやる言葉を交わせる親でありたい。
そして、娘にも、痛みを知るからこそ、
人に優しくできる心を育てていってほしいと思います。

あの日の出来事を胸に、
また娘と手を繋いで、あの道を歩こうと思います。
今度はもう少し、周りをよく見ながら。
そして、心に少しの余裕を持って。


まだ3歳くらいだと「ごめんなさい」を自分で言うのは本当に難しいですよね。下記の絵本は、「ごめんね」を叱って教えるのではなく、遊びの延長で楽しく伝えられる一冊です。様々な動物たちと一緒に、いないいないばあのような感覚で「ごめんなさい」の場面を体験できます。親子で一緒に読むことで、いざという時に自然と言葉が出てくる、優しい心の土台を育んでくれます👇



「痛みを知るからこそ、人に優しくできる子に」という記事の最後の願い、心に響きます。下記の絵本は、ただ謝るだけでなく、友達とのすれ違いや「ごめんね」の裏にある本当の気持ちを描いています。お子さんは物語を通じて、なぜ謝ることが大切なのか、そして仲直りすることの温かさを感じ取ることができます。思いやりの心を深く育んでくれる、親子で読んでほしい一冊です👇


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