面白かったからみんなにも読んで欲しい創作大賞の作品三選~小説編~
こんにちは、コッシーです。
さて、創作大賞も開幕から1か月半が経過して、次々と作品が応募されています。皆さんが本気で書いた作品を読ませてもらえるのは、本当に至高の時間で、僕は毎日楽しませていただいており、読後に「はぁ~良かったぁ~」と感嘆の声を漏らすことも多々あります。本当に皆さん面白い。天才ばかりです。
とても大きなお世話なのは分かっておりますが。
皆さんにも是非僕が面白いと思った作品を楽しんでもらいたいと思い、最近読んだ作品の中から三つ選んで勝手に紹介させていただきます!
人それぞれ価値観や好みが違うので、もし刺さらなかったら本当に申し訳ないと思いますが、きっと楽しんでもらえると思うので、ご一読くださると嬉しいです!!
とりあえず、今回は小説を紹介させていただきます。
それではいってみましょう!!
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①藤本 柊さん/紫季 やわらかな三日月
【あらすじ】
白庭学園という閉ざされた秩序の中で育ち、その延長にある生活を生きる安寧は、古典教師である夫・園田にとって、光源氏が紫の上を育てたような理想の存在であった。規律と礼節に守られた日々のなか、整体師・三月との出会いが、彼女の内に微かな揺らぎをもたらす。さらに、書に真摯に向き合う後輩・三条の恋と決断に触れ、安寧は「正しさ」では測れない感情の存在を知る。滲みや余白を含む書のように、揺らぎを抱えたまま在ること。守られるだけでなく、自ら選び取り戻るという生き方へ、彼女は静かに歩み出していく。
『Borderless 青いぬくもり』で創作大賞2025恋愛小説部門の中間選考を見事突破された藤本柊さんの作品は、今年も恋愛小説でした。
この『紫季 やわらかな三日月』は、決して燃え上がるような情熱的な恋が描かれているわけではありません。平穏な日常を淡々と過ごす主人公安寧の揺れ動く心の内を丁寧にそして繊細に書かれています。
いつも独特の感性で作品を紡ぐ藤本さんが、美しい文章と温度ある描写で物語を表現されており、読んでいてとてもドキドキしました。
白庭学園という閉ざされた環境の中で、まるで籠の鳥のように生きる安寧の禁断の恋に、きっと読者は感情も揺れ動くに違いありません。
じわじわと体温が上がる恋愛小説をお好みの方は、絶対に満足されると思います!是非に。
②半径100m+さん/愛と壁
【あらすじ】
「美羽、この人が、あなたのパパよ」
小学一年生の夏、わたしは父親の顔を初めて見た。ママが指差したテレビ画面に、パパはいた。
(わたし= 佐奈田美羽)
六歳のとき、母親に捨てられたわたしは、叔母夫婦によって大切に育てられた。二十六歳となった現在は、介護施設で働いている。ある日、その施設に入居してきた認知症の男は、かつて母親に「あなたのパパよ」と告げられた水沢正人だった。わたしは、実母と水沢正人の過去を想像しながら、彼を仕事として介護する。人を愛することが怖いわたしは、幼馴染の隆平から向けられる想いに応えることができない。
(私=安城涼子)
水沢正人に出会ったとき、私は二十九歳で、イラストレーターだった。舞台俳優の恋人と暮らしていたけれど、壁画の仕事を依頼してきた年上の既婚者・水沢正人に強く惹かれた。肩にハチドリのタトゥーのある男。既婚者だからという理由では、走り出した気持ちを止めることはできなかった。そして娘、美羽を産む。シングルマザーとなった私は、母性についても悩む。
過去と現在、母と娘、ふたつの時間と視点が交錯するなかで、やがて浮かび上がるのは、それぞれの愛と壁。 二人が選ぶ道は……。
創作大賞2025において、『正常な異音』で見事入選を果たした半径100m+さんの今年の作品は母と娘の”愛”を描いたヒューマンドラマでした。
美羽と涼子、交互に綴られる二人の人生がとても丁寧かつリアルに描かれていて、読みながらどんどんと物語の世界に没入していきました。
完結までゆっくりと読もうと思っていましたが、その面白さに一気読みしてしまうほど、完成度の高い作品だと思いました。
物語を進めていくうちにつれて、主人公の二人に感情移入される方も多いと思います。僕もめちゃくちゃしました。最終話を読むときには、思わず感動が溢れて目頭を抑えるほどでした。
二人の数奇な人生を通じて、”愛”とは一体なんなのかを深く考えさせられました。人それぞれの価値観や想い、または育ってきた環境によって”愛”の定義は変わるかもしれませんが、この『愛と壁』には一つの答えがあるような気がします。
胸にジンとした温もりが残る素敵な恋愛小説です。 読めて本当に良かったと思っています。
家族愛や人の温もりを感じたい方には超おススメの作品です。是非。
③猿荻レオンさん/nine seasons
【あらすじ】
誕生日は、クリスマス。
世界中が浮き足立つ日に生まれた柊は、いつしか自分だけが取り残されているような気持ちを抱えるようになった。
転職先の営業部で出会った同僚たち。
かつて好きだった企画部の先輩。
推し活に人生を捧げる親友。
ビール、焼肉、海、ぬるい唐揚げ。
恋をして、失って、それでも生活は続いていく。
詩・日記・小説で綴る、季節をめぐる恋愛文学。
<登場人物紹介>
柊(ひいらぎ)
二十六歳。クリスマス生まれ。 食品メーカーの企画職から営業職へ転職したばかり。 ビールと食べること、バンド「犬の尻尾」が好き。 人といるのは好きなのに、一人の部屋に安心してしまう。
吉本
柊の元職場の先輩。 企画部時代のトレーナー。 穏やかで優しく、いつも柊を気にかけてくれている。
中村
営業部の同僚。 距離感が近く、騒がしくて、少し寂しがり屋。
なっちゃん
柊の親友。 イラストレーターで、女の子アイドルグループ「ねこねこTUNE」のオタク。 マイペースで行動力があり、柊が唯一自然体でいられる存在。
レオン姐さんの作品は以前にご紹介していましたが、それ以降に書かれた等身大の恋愛小説です。
主人公柊さんの日常が日記のように綴られていますが、そこには過去と現実が交差する切ない心模様が描かれていて、痛いほど伝わってきます。思わず胸が苦しくなります。
エッセイも小説も”読ませる力”が抜群にあるレオンさんだからこそ、変に着飾っていないありのままの文章でも、めちゃくちゃ共感を産むのだと思います。
9つの季節が彩られ、ラストの春に見える景色に、きっと希望を感じるのではないでしょうか。
文豪猿荻レオンの最新作。絶対読むべし。
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以上の三作品となります。本当にどの作品も面白いと思うので、もし読まれたら感想などを教えてもらえると嬉しいです。
創作大賞2026が終了するまでの残りの期間、僕は皆さんの作品をガンガン読んでいくと思います。
きっとまた「面白いから読んで~!」となると思うので、こうやって定期的に紹介していこうかなと思っています。次回はエッセイ編をやろうかな。
よろしければ読んでください。
それでは、いい創作ライフを。
コッシー
