陽気なレオンがnoteを回す
猿荻レオンさんをご存知だろうか。
2023年からnoteを始めた泣く子も黙る【最悪の世代】の一人である。
思わず唸ってしまう小説から胸を温めるエッセイ。そして日常を時にユーモアに時にセンチメンタルに切り取った日記など、多彩な記事で読む者の心を豊かにしてくれる作家である。
大変な酒豪でありながら文豪でもある人間力に溢れたすごい人だ、と思う。
そんなレオンさんが今年の創作大賞では、「受賞だけを目的とせずに、いろんな目的をもってフラットな気持ちで参加をする」と表明されていた。
確かに、昨年の創作大賞では、長編ファンタジー小説『おしゃべりな定食、悟る卵』を執筆されたり、そしてクオリティの高いエッセイなどをたくさん応募されており、外から見ていても精力的に参加をされているように見えた。
受賞を目指して全身全霊をかけて作品に挑むことはもちろん素晴らしいが、創作大賞自体を楽しむスタンスだって素敵だと思う。
今年のレオンさんは、肩の力を抜いて創作大賞を楽しもうとされているのだと思う。自己分析をしっかりできる、やっぱりすごい人だ。
レオンさんの肩の力抜いた作品を僕もリラックスして楽しませてもらおうと思い、早速応募作品を読んでみた。
まずは、ホラー小説部門にエントリーしたコチラの作品だ。
<あらすじ>
山奥の修道院に佇む、完全招待制のレストラン「コンフェッション」。
選ばれた客には、“最後の晩餐”が振る舞われるという。
その店では、罪が料理になる。 皿の上に並ぶのは、過去、後悔、欲望、そして懺悔。 客はコースの最後に、必ず“選択”を迫られる。
――それは、本当に自分の意思なのか。
ライターの桜庭雄二は、招待状もないままその店に迷い込み、なぜかギャルソンとして働くことになる。 次々と訪れる客たち。 彼らが語るのは、誰にも言えなかった罪と、その歪んだ正当化。
美しく整えられた料理。
静かすぎる空間。
丁寧すぎる接客。
すべてが完璧で、すべてがどこかおかしい。
雄二はやがて気づく。
この店はただのレストランではない。
ここは、“選択”と“懺悔”を強制される場所だということに。
そして__
人は本当に、自分の意思で選んでいるのか。
その答えに近づいたとき、もう後戻りはできない。
もしあなたが、この店に招待されたら__
その“選択”、本当に自分で選べる?
話が違うやん。
全然本気やん。肩の力メチャクチャ入ってるやん。なんなら過去一渾身の作品やん。
作品の持つ独特の雰囲気や重厚なストーリーに終始圧倒されながら、僕は夢中で『死曲』を読んだ。
ハートウォーミングな作品だった『おしゃらん』とは一変して、この『死曲』は暗く幻想的なホラーミステリーの作品となっている。
山奥の修道院レストラン『コンフェッション』で繰り広げられる“最後の晩餐”劇。罪人たちの懺悔の連鎖、人生を記録した本の秘密、そして食材化のグロテスクな描写……。
物語を読み進めるごとに、罪とは何か、懺悔とは何か、という問いが胸に迫ってきて、7万字を超える長編ながらページをめくる手が止まらなかった。
特に、中盤から後半にかけての展開がスリリングで、ルイの過去や主人公・桜庭雄二の想いが絡み合う伏線回収が本当に秀逸。
ホラー作品ながらも、描写がとても丁寧で文学的に感じて、むしろ美しさや深い余韻を残すバランスが絶妙の物語だった。
ちなみに、今作は一度大幅な改稿をしている。改稿前の作品の感想はこちらに記載している。なんとなく前作品の雰囲気は伝わると思うので、違いを楽しんでもらえたら嬉しい。
やっぱりレオンさんは、こと作品に関しては肩の力を抜いて書くことなんてできない。あの人はいつだって文章と本気で向き合っているんだ。
これは、エッセイも気合を入れて読まないといけない__。
僕は深く息を吐くと、覚悟決めてレオンさんのエッセイを読んだ。
話が違うやん。
ふざけ過ぎてるやん。肩の力どころかお尻の力も抜けてるやん。なんなら過去一ふざけ倒してる作品やん。
健診で胃カメラをしたレオンさんがオナラを我慢できなかったってだけの話だけど、これがもうめちゃくちゃ面白い。面白し過ぎる。
もし今、悩みを抱えている人がいるなら、是非この『屁カメラ』を読んで欲しい。きっとあなたの悩みなんてレオンさんの放屁と一緒に吹き飛ぶことだろう。絶対に声を出して笑ってしまうと思う。
「教えて!おじいさん!教えて!アルムのもみの木よ!」のくだりを堪えられる人はこの世にいない。
#知らんけど
もしこのエッセイが何らかの賞を受賞したとしたら、こんなに平和な世の中はないと僕は思う。
noteさん。世界へぇ和のために是非ともよろしくお願いします。
どういうスタンスで創作大賞に臨もうが、やっぱりレオンさんはすごい人なのである。
圧倒的な世界観を描く小説を書いたと思えば、底抜けに笑えるエッセイも書く。思わず涙ぐむ日記を書くこともある。
いつだってレオンさんはnoteの世界を縦横無尽に駆けまわって僕らを楽しませてくれている。
昨日も今日も、きっと明日も。陽気なレオンがnoteを回しているのだ。
そして僕はそんなレオンさんの書く世界を、読みたいと思っている。
コッシー
※レオンさんの他の応募作品はコチラ
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優しさとくだらなさが同時に残る、ちょっといい話
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