小屋フェス@茅野(2015)─地域と民間が共創した“場づくり”フェスティバル
仕事場の記憶 Vol.7—縄文遺跡と屋外フェスティバル。
このシリーズは、私が長年立ち続けてきた“現場”の記憶です。
変化の激しい時代の中で、自分がこれまでどんな現場に立ち、どんな熱狂を作ってきた人間なのか。その足跡を具体的に残すために、この「仕事場の記憶」を綴っています。
光と音の温度、人の表情、空気の重さ――言葉では残らないものを記録しています。
小屋フェス@茅野(2015年7月〜8月)
前年の小屋展示場の好評を受け、翌年、長野県茅野市で開催された小屋フェスティバル in 茅野市。
前回の開催では自治体との摩擦もあったが、今回は会場となる市有地を提供してくれた茅野市との共催。
企画開始
会場候補が長野県茅野市に決まったとの連絡をsumikaの担当さんから連絡を受けたのが3月。まずは会場のロケハンをすべく、人生初の特急あずさに乗り、茅野に向かいました。

茅野駅から徒歩数分の茅野市役所で市の担当の方と合流し、市役所の車で現地に向かいます。3月とはいえ、長野には雪が残っていました。
茅野と言えば縄文文化好きにとっては有名な縄文遺跡のある場所だそうで、国宝指定されている「縄文のビーナス」も発掘されています。会場候補地は、この国宝が展示されている尖石縄文考古館のすぐそばでした。
現場は雪で覆われていた為に、計測などはできませんでしたが、市役所から会場の図面(地形図)などを頂き、それを元に計画を始めました。

会場が大きくなった分、出店社も24小間17社に増え、小屋だけではなくテントの飲食ブースや物販のブースも配置しました。
また、入口ゲートやステージも配置し、会場レイアウトのベースが出来上がります。
運営計画
レイアウトと同時進行で運営計画を進めます。
電源の確保、給水の確保、駐車場の確保と整備、茅野駅と駐車場から会場を結ぶ無料シャトルバスの手配、スタッフの役割と必要人数、スタッフの手配など、運営に関わる項目を洗い出し、一つづつ協議を進め、形にしていきます。
設営
電源は、発電機を手配し、各ブースまでの簡易幹線を設置。
給水は、市役所の方で給水車を手配して頂きます。
駐車場は、会場の斜め向かいの空き地を第一駐車場、第二駐車場とし、少し離れた小学校の校庭を第一第二駐車場に入れなかった来場者用のサブパーキングとして、お借りすることになりました。
空き地と校庭をパーキングとするべく、虎ロープを使い、駐車位置を区切っていきます。
避暑地とはいえ、真夏の屋外。設営は、会場の基本造作とインフラ整備で2日間、出店社の皆さまの小屋設営や、物販・飲食ブースの準備に5日間を要し、開催にこぎ着けましたが、スタート時のスタッフ一同はすっかり真っ黒に日焼けしていました。

ボランティア
運営スタッフは、クライアントの希望もあり、ボランティアを公募で集める事になります。ディレクターなどの管理スタッフは東京から来てもらいました。
実は私はボランティアスタッフを扱うのが苦手です。
イベントのボランティアというと、オリンピックなどの大きなイベントでその言葉を聞くことが多いと思います。このような大きなイベントの場合は、ボランティアの人数が多くなります。しかし、ボランティアというのは当てにしなくてはいけないものの、当てにできない。という矛盾した状況に追い込まれます。
例えば韓国の仁川オリンピックにおいてボランティアの実質稼働率は70%程度とされています。ブラジルワールドカップのボランティアの実質稼働率は60%だったそうです。つまり、100人のボランティアを手配していたが、現場に来たのは70人とか60人だったのです。日本人の場合は、稼働率が100%近いのでは?と思われるかも知れませんが、長野オリンピックの稼働率は80%程度だったと言われています。(2021東京オリンピックの数字は不明)
仕事として派遣スタッフなどを依頼した場合は、体調の問題などで欠員が出そうになっても補充をしてもらえます。
しかし、ボランティアをベースにした場合、欠員をどこまで想定するか?という問題を抱えるため、運営スタッフの配置を考える上で頭を悩ませることになります。
幸いにも、小屋フェスにおけるボランティアスタッフの皆さんは、欠員が出る事なく、最後まで力を貸してくれました。







開催
本番期間は9日間。土曜日スタートで翌週の日曜日までの開催でした。
開催中、天候に恵まれる日が多かったものの、夕方近くにゲリラ豪雨が襲ってきた事もありました。
会場には遠方からも多くの来場者が訪れ、第一と第二の駐車場はすぐに一杯となり、駐車場やバスの誘導係のスタッフはフル稼働の状態でした。
虎ノ門の時と同様に、来場者は皆さん笑顔で楽しんでいたようです。
こぼれ話
イベントの基本の一つにスタッフや関係者の食事手配があります。
通常、都内などの都市部で行う際には、仕出し・弁当配送を行ってくれる専用の業者さんが数多くありますが、このような地方の小都市ではそのお弁当をしだししてくれるお店を探すのに苦労しました。
最初は、茅野市中心部にある飲食店を市役所のスタッフの方に教えて頂き、一件づつ相談してみました。当初のイメージでは、お弁当は日替わりで、今日は和食、明日は中華・・といったイメージだったのですが、次々とお断りされてしまいます。理由は「人手がない」「手が回らない」という事で、茅野市の飲食店は全滅でした。仕方ないので、エリアを広げ、茅野市街とは逆方向の諏訪市でようやく一店、引き受けてくれるお店が見つかりました。
結局、このお店しか選択肢が無かったので、できるだけメニューを変えて下さい。とお願いし、対応頂きました。改めてありがとうございました。
もし、
企画や台本が固まりきらないまま
立ち止まっている感覚があれば、
下記の記事に考え方をまとめています。
→「企画や台本が固まりきらないまま、立ち止まっている方へ」
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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✒筆者関連シリーズ
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