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ポータブルオーディオと私 〜iPodの時代

「ポータブルオーディオと私 〜カセット、CD、MDの時代」の続編は、iPodの話です。

ただその前に、当時の時代背景を説明しておく必要があります。
MP3と音楽業界との対立です。

MP3で音楽業界大パニック

ざっくりと、MP3関連の歴史を振り返ってみます。

  • 1993年、MPEG-1 Audio Layer III(MP3)規格が確定

  • 1997年、Winampが登場し、CDをリッピングしてMP3化して聴く環境が整い始めた

  • 1999年、MP3を交換するプラットフォーム(Napster)が登場し、欧米を中心に爆発的にヒット

  • 2000年、日本ではPCでCDをリッピングし、CD-Rに焼いて聴く形態が普及し始めた

  • 2001年、WinMXが登場し、日本でもMP3ファイルの交換が急速に増えた

日本では、CDをカセットやMDにダビングして聴くことが合法的に整備されていたため、欧米とはやや異なる普及の仕方をしました。
しかし、CDの売り上げが落ちたのは日本も同じで、音楽業界が危機感をあらわにする状況となりました。

リッピングは悪。
CDを直接聴くか、カセットかMDにダビングして聴け。

こんな直接的な表現ではありませんが、そうした本音が透けて見えました。

やがて、正規の料金を払って購入したリスナーまで盗人扱いするように、状況は悪化していきます。
個人的に、極めて印象が悪かったのが「CCCD」です。

いわゆるリッピング対策CDなのですが、その実態は、意図的にエラー情報が埋め込まれた、レッドブック違反のまがいものCD
しかも、一切返品を受け付けないという塩対応。

音楽業界は、ついに超えてはならない一線を超えてしまいました。
案の定、リスナーからだけでなくアーティストからも批判が殺到し、約2年半でCCCDは撤退となりました。

好きだった音楽が、どんどん息苦しいものになっていく雰囲気。
そう感じたリスナーは、私以外にも多かったと思います。

なお、CCCD推進役のエイベックスのことは、今も許していません。

iPod時代

MP3が隆盛を誇るようになってから、私はPCのHDDに貯めたMP3を聴くようになり、ポータブルオーディオの利用が激減しました。
その理由は、圧倒的な利便性の高さです。

何百枚ものCDを1台のHDDにまるっと収められる。
当時としては、まさに革命的でした。

この環境を、ポータブルオーディオでも実現できることを心待ちにしていました。
しかし、市場にある製品は、著作権がガチガチに縛られた使いにくいプレイヤーか、二流どころのアングラなプレイヤーばかり。

そんな中、2001年にAppleのiPodが登場。
私は、2004年に発売されたiPod miniを購入しました。

実際に使ってみると、ユーザー体験が非常に優れた製品でした。

  • CDをリッピングして、MP3を管理する「iTunes」の操作性がとても良い

  • iTunesとiPodの同期が簡単で、手間なく行える

  • iPod自体の品質や操作性も非常に高い

何と言っても、「巨大な音楽ライブラリを持ち運べること」が最大の魅力でした。
また、ガチガチに縛られた「息苦しさ」がなく、ユーザーを信頼しているように感じられた点も、気に入った理由です。

iPod Touch / iPhone時代

2005年、日本でも「iTunes Music Store」で国内アーティストの楽曲が販売されるようになりました。
アメリカから2年遅れでスタートとなったのは、さまざまな権利関係の調整に時間を要したためです。

私も、徐々にStoreから楽曲を購入するようになりました。
高音質のAACデータが、CDよりも安価に手に入るからです。

カセットテープ時代のように、ダビングし直すために原本のCDを手元に残しておく必要がないことにも気づきました。
その結果、収集していたCDの大半は、中古店へ売却しました。

2014年、日本でも約2年半遅れで「iTunes Match」が始まりました。
年間3,980円の料金を支払い、リッピング済みの大量の音源をAppleのiCloudに保管するようになります。

手元で聴くプレイヤーは、
iPod mini → iPod Touch → iPhone / iPad / Mac
という形に変化していきました。

近年では、イヤホンもアップデートされました。
以前はWALKMANなどに付属していた有線ヘッドホンを使っていましたが、

  • Apple AirPods Pro(第3世代)

  • SONY WF-1000XM5

という2つのワイヤレスイヤホンを使っています。

昔に比べて、音質は格段に向上しました。
特に、楽器の振動などの細かいニュアンスまで聴き取れるようになったのがすごい。
ノイズキャンセリング機能が、常に最適なリスニング空間を作ってくれるのも素晴らしい。

本当に、時代は進んだなと実感します。
もっとも、聴いている音楽は学生時代にヘビーに聴いていたものが中心だったりするのですが(苦笑)。

まとめ

振り返ってみると、私の音楽鑑賞人生はポータブルオーディオとともにありました。
据え置きの高級オーディオに憧れた時期もありますが、コストや住宅事情、ユースケースなどを踏まえると、私にはポータブルオーディオが最適だったと思います。

なお、高級オーディオに行かなかった理由は他にもありますが、それは別稿にまとめます。

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